Outdated Masculinity

 いまAmy C. Edmondson著のThe Fearless Organization(心理的安全性の元ネタ本)を読んでいる。メンバー間で不安や疑問を共有できない体質の組織は脆弱であるという内容で、マッチョなイケイケ志向だけでは駄目だという点では、この前読んだGrayson Perry著のThe Descent of Manにも共通するところがある。
 素人考えだが、男らしさの問題ってフェミニズムとは切り離して論じた方がいいんじゃないかなという印象が強くなっている。ポストフォーディズムと呼ぶのであれVUCAと呼ぶのであれ、21世紀の産業構造が旧来的な男らしさをもはや必要としていないという事情(スピルバーグ版『ウェスト・サイド・ストーリー』で2つのギャング団の対立に市街地の再開発というモチーフが加わっているのもそういうことでは?)。あくまで現代社会への適応の問題として考えた方がいいように思う。
 倫理や道徳の問題として考えると責められていると感じる人が出てくるし、たぶんだけど社会構造の変化を批判的に見ることが出来なくなる。

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