九時五時生活がはじまった。
五時に帰れるということは
きっと幸せなことなんだろうけど、
毎日が夏休みのような生活を
送っていたぼくからすると、
最初の1週間はとても長く感じた。

五日働けば二日休みがあるということも
きっと幸せなことなんだろうけど、
天気を見ながら当日に行き先を決めるような
これまでの自由な生活はできない。
仮に2日とも大雨でなにもできなかったとしても
受け入れて、次の5日間をがんばるしかない。
これが大人になるということなのだろうか。

未成年のときはハタチになったら
大人になれると思っていた。
ハタチになった日には成人式に出たら
大人になれると思っていた。
いずれも大人になることはできなくて、
そのときから社会人になったら
大人になれると信じていた。

それから2年が経って
社会人生活がはじまったわけだが、
心はあの頃のままである。
学生という立場に甘えられなくなったけど、
若者という立場に甘えている。
大人になったという実感はまだない。

もしかしたら給料日に
大人になれるかもしれないけど、
きっと変わらないんだろうな。

大人のみなさんへ
いつ大人になりましたか。
それともまだ子どもですか。