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映画『ホテル・ムンバイ』(2018年)のザックリとしたあらすじと見どころ

映画タイトル:ホテル・ムンバイ
原題:Hotel Mumbai
製作年:2018年 オーストラリア・インド・アメリカ
監督:アンソニー・マラス

映画『ホテル・ムンバイ』は、

2008年インド、ムンバイで起きた多発テロを描いた映画です。惨劇の舞台となったホテルに取り残された客と従業員、まだ少年のテロの実行犯。いずれもをあえてクローズアップしない描写が作り出す臨場感と緊張感がただことではない1本。これは傑作です。

キャスト

・デーヴ・パテール(アルジュン)
ホテル従業員 シーク教徒

・アーミー・ハマー(デヴィッド)
ホテルのVIP客 アメリカ人

・ナザニン・ボニアディ(ザーラ)
デヴィッドの妻 インド人

・ティルダ・コブハム=ハーヴェイ(サリー)
ザーラの赤ちゃんの子守

・アヌパム・カー(ヘマント・オベロイ)
ホテルの料理長

・ジェイソン・アイザックス(ワシリー)
ホテルのVIP客 ロシア人

映画『ホテル・ムンバイ』の見どころと感想

(C)2018 HOTEL MUMBAI PTY LTD, SCREEN AUSTRALIA, SOUTH AUSTRALIAN FILM CORPORATION, ADELAIDE FILM FESTIVAL AND SCREENWEST INC

2008年11月、正体不明の青年たちがインド・ムンバイに上陸し姿を消します。

あわただしく準備をして職場のタージマハル・ホテルに向かうアルジュン。その途中で勤務用の靴を落としてしまいます。サンダルのまま身だしなみのチェックを受けるアルジュンに料理長のオロベイは勤務を外れるよう指示。が、生活がかかっているアルジュンは勤務を懇願し、サイズの合わない代用の靴で持ち場につきます。

ちょうどそのころムンバイ南部のCST駅が襲撃され、多くのけが人が出ているというニュースが。タージマハル・ホテルにも襲撃を逃れた多くの人が助けを求めて流れ込んできます。しかしホテルもテロの標的となり、たちまち占拠されてしまいます。

アルジュンら従業員の誘導で安全な部屋に逃げ込むVIP客。が、まだ客室に隠れている人々がー。

評)テロの恐怖と直面した人々の勇気と尊さに圧倒される

2008年11月26日に起きた実際のテロ事件を題材にした映画です。

シーク教のホテルマン、アメリカ人とインド人のVIPカップル、ロシアの実業家といった中心となる人物が登場しますが、特定の人物だけをクローズアップすることなく、全編にわたっていま起きているテロを映し出す演出。これがすごい。すごくて怖い。

テロに巻き込まれた人々だけでなく、イスラム原理主義に染まった冷酷な若きテロリストたち、少人数でなすすべもない地元警察、それら誰の目線で見ても緊迫した状況が描かれています。

「いつ誰が犠牲になるかわからない」といった実際のテロの恐怖を見事に再現しただけでなく、テロに直面した人々の勇気と尊さを描き出した本作。傑作です。ぜひ。


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