【旅日記】シルクロードの旅、はじまりはいつも晴れ(2) ―西安郊外編―
西安市内と城門
西安での2日目は、早朝の散策から。ホテル周辺をぶらぶらと歩き回っただけですが、早速、“どこかで見たことある”ような既視感が……。
さしずめ、セブン-イレブン+キティーちゃん=コンビニ、といったところでしょうか。あれ? 著作権は大丈夫なのかな。それともサンリオが中国進出?
西安市内に点在する、自転車レンタルコーナーです。かつての自転車天国=中国というイメージはすでに過去のものとなり、今や壮絶な車社会。深刻な大気汚染を軽減する一助として、シェア自転車を導入しているそうです。また、車のナンバーやプレートの色によって、曜日ごとに自家用車の運転が規制されています。
さて、今日は西安郊外にまで足を伸ばします。と、その前にシルクロードの起点と呼ばれる「西門」へ。
まるで古代中国の映画セットのようですね。というか、こちらが本物です(笑)。西安には東西南北の城門があります。中国語で買い物をすることを「買東西」と表現しますが、ガイドの李さん説によると“東門の端から西門の端まで(買い回る)”という長安の都の広さに由来しているのだとか。なるほど。
楊貴妃のお風呂場を覗く
朝一番の、観光客が誰もいない快適な西門を後にして、いよいよ郊外へと参ります。
これ、誰だかお分かりでしょうか? 楊貴妃(中央)と玄宗(左)だそうです。もちろん、これは現代になって造られた単なるオブジェで、「華清池」の前にある観光用の写真スポットとなっています。言わば、歴史的価値ゼロ(笑)。では、中へ入ってみましょう。
華清池とは、唐代の玄宗が楊貴妃のために造った、温泉の湧く離宮です。
そんな、お風呂ばかり見せられても……。楊貴妃が裸になって湯浴みしているシーンを想像して鼻の下を伸ばしているそこのお兄さん、さあ外に出ようか。
白居易は120句から成る七言古詩「長恨歌」の中で、この華清池にも触れ、玄宗と楊貴妃の悲恋を美しく歌い上げました。
〈つづく〉
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