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【旅日記】シルクロードの旅、はじまりはいつも晴れ(5) ―敦煌・莫高窟編―

莫高窟への巡礼

敦煌の夜明け。それにしても、おびただしい数の公共団地……。

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太古の昔から変わらない太陽と空の下で、超現代化が進む敦煌

我々が泊まったホテル「太陽大酒店」は、あの平山郁夫画伯も愛用していたそうで、画伯の手による書が食堂の前に飾られています。

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食堂の入口に飾られていた平山郁夫画伯の書

楊さんおすすめの牛肉スープを、朝食にいただきました。

食事の後、他の観光客と一緒に大型バスで「莫高窟数字展示中心」へ移動します。この現代的なビジターセンターでは、約10分の短編映像を2種類、否応なしに見せられることになります。莫高窟を訪れる前に、ここで予備知識をお勉強しようね、ってこと。3Dやらプラネタリウムやらを駆使して作った学習用ビデオなんて、食傷してロマンもヘチマもない……。もう我々は、西田敏行&佐藤浩市主演の映画『敦煌』を見て予習済みなので(笑)、ほとんど寝ていました。

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現代のハイテクを駆使したビジターセンター「莫高窟数字展示中心」

再度、バスに乗り込んで、いよいよ目的地へ向かいます。行けども行けども、荒涼としたゴビ灘(たん)。日本語では「ゴビ砂漠」の名で知られていますね。

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粗い砂礫の混じったゴビ灘が広がる

手前の干上がった河の対岸に見える穴が、もう莫高窟です。

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岩肌に見える穴が敦煌石窟

干からびた「大泉河」。9月現在は乾季ですね。

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一滴の水もない大泉河だが、2012年6月に大洪水があったらしい

さて、入り口に着きました。ここからは楊さんとバトンタッチで、莫高窟専属の日本語ガイドさんが案内してくれます。グループごとに行動し、写真も窟内は撮影禁止など、いろいろとルールがあるようです。さすが世界遺産。

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莫高窟への入口

この時期(9月上旬)は、まだしも観光客が少ない方だそうです。人が殺到する夏休みの頃なんて、考えるだにおぞましい……。

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各言語で説明されるツアーに導かれて、1室1室を見回る観光客

窟内の仏画は、ガイドさんの説明に「へぇ~」と感心しながら堪能し、もうお腹いっぱい。テレビのドキュメンタリー番組でよく見る、あれです。

それよりも筆者の心が掻き立てられるのは、外側の石窟の風景ですね。砂岩に穴をくり抜いて住む。これぞ西域オアシスの生活様式! ロマンだ~

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敦煌莫高窟は1987年にユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録された
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莫高窟には大小492の石窟があるといわれている
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1900年に「敦煌文書」が発見されるまで、敦煌は歴史に忘れられた存在だった

内部の仏画は撮影禁止なので、全くご紹介できません。つまらん。

とりあえず、莫高窟を出ましょうか。

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これらの石窟内で、仏教美術の塑像や壁画が4世紀から約千年後まで創り続けられた
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莫高窟のシンボルとも呼ばれる第96窟の九層楼には、高さ約35.6mの弥勒大仏坐像がある

そろそろ出口です。

下の写真は、「平山郁夫画伯が敦煌莫高窟のために2億円を寄付してくださった」旨を記した石碑です。さすが、シルクロードで儲けはった画伯!

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平山郁夫画伯の功績を称える石碑

外で待機していた楊さんと合流。

地元敦煌の人々が好きだというメニューの食事に連れて行ってくれました。

まずは、「ロバ肉のロースト唐辛子添え」。余分な脂身がなく、優れたヘルシー食かも。

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脂身がなくあっさりとした驢馬肉。左の辛めのソースをかけて食べる

こちらは「黄面」で、文字通り“黄色い麺”という意味。上に載っている具はさほど辛くなく、ミートソースのパスタ感覚でいけます。

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あんかけ焼きそばか、ミートスパゲッティか?

さて、いよいよ次は沙漠でラクダに乗りますよ。これがしたかったんだー!

〈つづく〉

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