ぼっち在宅介護 「これは…自分で生きている…」
久々に、父の様子を書いてみます。
主治医の先生が来てくださいました。
足の指のケガの具合となかなか回復しない浮腫…(ま、ターミナルならば回復は難しいのでしょうが)
父なりに重い状態で、
頑張っているその状況を看護チームは見守っていて、今の見守りでよいか?往診を依頼して欲しいということで。。。
久々にたまたま、目を開けている父で先生にあえました。
「いやー、Aさん!こんにちは。どうですか?Fです!」
頷く父に、
「あー、わかってはりますね。いやー、思ったよりお元気そうやなぁ!どうですか?」
言葉には出せないけれど、必死にちゃんとしてるアピール感のある父を見て、私は笑けてしまいます。
「あー、今日はわかってます。先生きてくださってるのも😅わかってますね。」
まず、看護師さんの気になっている足の傷をチェック。
先生がガーゼを外すと
「ぅわあぁぁぁぁ」と父が痛がりました。
しっかり傷口を洗うと、パックリ口がひらいてしまい、傷の深さを物語っています。
「治りそうですか?」
「これは…かかるなぁ。ゆっくりゆっくりしか治らん。ケアはいいよ。薬も添木もこれでいい。バッチリだから」
「辛抱やなぁ…」
ちなみに、
前々に怪我したとこはもうすっかり良くなってます。先生と看護師さんの判断でケアし、割と2週間くらいで治っていきまして…周りをびっくりさせてました。
「足のケガ、次々と治してきたから、まぁ、なんとなるかなぁとは思ってたんですけど…」
「うーん、まぁ、黒くなってるからね…かかるなぁ」🧐
で、浮腫みです。
訪看さんごと(月水金)に入れている利尿剤なんですが…
訪問看護師さんは毎日はどうかと考えていらっしゃって、、、
浮腫の程度を見てほしかったのです。
「うーん、浮腫んでるなぁ。これはキツイなぁ…」
浮腫んでいることは先生はわかっています。
が、利尿剤を入れるということは、腎臓に『働け!働け!』とムチ撃つことで。
それは、ターミナルであるならば、寿命に関わるデリケートな部分だからか、先生はこれまでも慎重に判断をしてきてらっしゃって、回数を増やすことに対し積極的ではなかった感じに私はお見受けしていました。
『薬はもう飲まない!』
と決めて、最小限の薬、眠れるようにクエチアピンの最低容量のものを服用してきた父に、
利尿剤を毎日服用するのは、生かされていることになるのでは?と、
先生は、慎重に考えてくださっているからだと思っていて…
私は、
父のしんどさも正直なところわからないし、
先生のような医学的な知識もないし。
まずは、私のこうしたい、ああしたいの前に
看護師さんたちの思いを伝えてみたかったんです。
彼女たちには、「毎日利尿剤をいっては?」という思いがあって、
それを先生に伝えてみたい!
今、それを伝えるには、
私が日常に近いことをすること?
それを見て頂くのがいいのかなぁと思いました。
なぜなら、
なんか、父が、明日にでも死にそうではない…感じが私もするので。。。
「まず、吸引やってみてもいいですか?」
「はい」
「オヤジいくよ。顔前向いてるから右行こうか。」
スルスルとカテーテルを受け入れる父を見て、先生はちょっとびっくり。
「はい、行きまーす」
酸素吸入を、毎分1リットルから、1.5リットルに替えて、吸引をはじめてみました。
その時は、軽めのズココココ、ズココココとしか引けずで、
「あんまりない感じ?」
鼻にカテーテルを入れたまま、瞬きで答える父。
「いつもは、こないだの先生ばりに引けてます。ズゴゴゴズゴゴゴ行ってます😅朝、粘いの引いちゃったんで…」
「ちゃんと吸えてるよ!僕もやってみていい?」
先生が変わってみます。
若干、父、鼻の穴あわせに行っております🤣
さすが、先生、ちょっとズゴゴゴ吸えました。
「全然嫌がらないやん。え?こんな風に吸引受けれるかな?無理やで普通。」と先生。
吸引の後を片付けて、
父を見ると、喉が渇いてるかなぁ?という感じがしたんで、
「ちょっとなんか飲んでみる?飲むとこ先生に見てもらおうか。」
瞬きをする父。
経口補水液ゼリーを取ってきて飲ませてみます。
口を何度もあけて、飲みたがります。
飲みます。ごくん。
飲みます。ごくんごくん。
「待って、ゆっくりちょっとずつよ!咽せるで」
飲みます。ごくん。
飲みます。ごくんごくん。
やめません🤣
その様子を見て先生は…
「こ、これは!生きてるな!自分で生きてる。生かされたりしていない。こんなにも欲して飲んでる。こんなに飲めるもんか?飲めないよ普通…行こう!利尿剤、毎日、やってみよう。お父さんなら、耐えられるかもしれないよ。」
と、言われました。
「そうですか?いけそうですかね?オヤジなら。まぁ、なんか頑張れそうかなぁとは思ってて。万一あってもねぇ。仕方ないし。ただ、昨日もラーメン食べてるし😅」
「はぁ?ラーメン⁉️」
「あ、量は全然ですよ。でも、その前の二日間はカレーでした。普通に食べます。」
「カレー⁉️そんなものまだ食べられるの?あー、もうなら、行こう行こう!利尿剤行ってみよう!」
帰り際、先生は
「いやー、ほんまに。ご自身で生きてはるわ。これは。無理に生かそうとかではなく、生かされてるでもない。自身で生きてはる!ハイ、わかりました!また来ます🤚」
とおっしゃられました。
先生は、
看護師さんたちが伝えたい何かを感じとって、彼女たちの判断を良しとして。
父の生き方、尊厳が、父の手中にあると感じてくれて。
ジャッジをして帰っていかれました。
まぁ、在宅介護の内容は、
私好みのアレンジはあるとは思うのですけど…先生の言葉を借りると
「こんなに口開けられて、飲みたがられたらあげないわけにいかないよね」
それに尽きるのです。
水なんで。
薬でも、毒でもなく。
水なんで。
食事の場合もありますが。
水なんでね。
点滴とかでなく、自分で飲みたくて飲んでいる。
まだ、欲しいのですよ。
父は。口から。
そうすると…
やっぱりあげるし。
じゃ、浮腫むし…
辛いし…
訪問の看護師さんたちは、あちこちの病床をみてきてらっしゃいます。
開業医の先生より見たかもしれない。
いや、先生の方が数は多いだろうけど…
彼女たちは、病院などで、薬と過ごす様々な患者さんたちを見てきて…
考えてきてくれていたことで。
それらを見てきていて…
父なら耐えられるかもしれない
と感じて、信じて、思ってくれた気持ちがあって。じわじわと私に伝え続けてくれました。
「やってみよう!って、先生が。薬毎日飲んでみよう!」
そういうと、先生がさらっと帰っていった寂しさと、まだまだみんなが諦めてないこととか、自分の生きる意味なんかをいろいろ噛み締めるような顔を隠すように、しれっとする様子があって、ちょっと笑えました。
翌日…
嚥下の訓練で、父、久々起きてました。
リハの先生に、ラーメンをご紹介しました。
「これ、いいですねー。手軽だし、たまにはこんなの食べたいですよね。」
と、嚥下訓練してくれました。
さ、諸々、はりきって、まいりましょー!✊
ま、しみじみするのは…
また後からできるので…
皆が皆、こんなコンディションではいられないんだから、がんばれる人はがんばってみたらいいんじゃないかなー
と、父に伝えました。
今日は、久しぶりにちょっと窓を開けたりして、風を入れてみましたよ。
どうやら、主治医の言葉やジャッジが一番の薬のようです🤭
父の近況、長くなりました。
お読みくださった方ありがとうございます。
いろいろ実験してイマイチだったりもしてます。また、それも書きます🖐️
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