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適応障害と思考パターン

9月に開催される文学フリマに向けて
本づくりを進めている。

本の内容は、地元就職した私の5年間を振り返るエッセイなんだけど、その中で「適応障害」はかなり大きなキーワードになっている。

noteでは、本の素材となる記事を投稿しているから、結果的に「適応障害」というキーワードで数字を稼ぐような感じになってしまって、モヤモヤする気持ちもある。読んでもらえるのはうれしいけど、精神疾患を武器にしているというか、アクセサリー代わりに使っているというか……そういう印象を与えている気がして、ちょっと複雑だ。

でも、私にとって「適応障害」はすごく大きな出来事で、社会人生活5年間を語るに避けては通れないから仕方ない。

自分の疾患に対する無知

私は入社3年目の6月から11月までの約半年、適応障害で仕事を休んでいた。でも、その時の私は、自分の疾患を調べる心の余裕を持っていなかった。

涙が出て、仕事が手に付かないから心療内科を受診して、3ヶ月間休める権利(=診断書)をもらい、その後ズルズル1ヶ月単位で休職期間が延びていき、最後は心療内科から追い出されるように復職した。

完全に時間任せ・医者任せ、流されるままだった。

本を書くにあたって、今更ながら適応障害について調べている。その中で、適応障害にかかりやすい性格傾向の一つとして「循環気質」の人が紹介されていて興味深かったので共有したい。

適応障害にかかりやすい性格傾向

1.循環気質

循環気質の人は「気分屋」が特徴。普段、意欲に満ちていても、上司や同僚のちょっとした一言でやる気を失います。最も重要なのは「他者からの評価」です。ネガティブな評価は受け入れることができず、些細な言動に拗ねたり落ち込んだりします。

森下克也「もしかして、適応障害?』より一部抜粋&要約

……身に覚えがあり過ぎる。

尊敬している人に褒められたり期待されたりすると、どこまでもがんばれる。家に仕事を持ち帰ったり、休日に働くのも苦にならない。その一方で、思いやりのない態度で否定されたり、自分の成果物を蔑ろに扱われたりすると、一気に心が萎んでしまう。

心のエネルギーの供給が止まって、がんばれなくなる。「なんでそんな言い方するんだろ?」「もうやる気なくなったわ…」「だって、どーせ認めてくれないじゃん!」という負の思考から抜け出せなくなる。幼稚な自覚はあるけども。

現在、復職して1年以上経つけど、恥ずかしい話、未だにこの傾向から抜け出せていない。

「声をかけたけど、上司が顔を上げてくれなかった」「資料を見せたけど、粗雑に扱われた」「私の業務に関わることを、相談もなく決められてしまった」など、ほんの些細な事が気になってしまう。

周囲の心に余裕があって優しい時は楽しく仕事できるけど、そうでないと「ちょっと冷たくない…?」「もしかして嫌われてる??」と心が揺らいで、モチベーションが保てなくなる。我ながら中々面倒臭い部下である。

2.実存クライシス

さらに「実存クライシス」の傾向もあると思う。

クライシスとは、不安定な状態・難局のこと。
実存クライシスとは「なんで生まれてきたんだろう?」「なんのためにこの仕事をしているんだろう?」と自己の存在そのものに危機感を抱くことらしい。

私は循環気質で心が不安定になると、
実存クライシスに移行するのかもしれない。

特に、嫌なことがあった後に単純作業やルーティンワークが続くと「私の人生はこれで良いんだろうか(いや、良くない)」となってしまって、しばらく憂鬱な気分を引きずることになる。

思考パターンを見直したい

「性格傾向は私の意思じゃないし、勝手にそうなるんだから仕方ないじゃん!」という気持ちもあるにはある。けどまあ、そうも言っていられない。

社会人5年目なんだから、そろそろ自分の性質を理解して、飼いならしていきたい気持ちがある。

それに今は甘やかし上手な上司のもとで働けているから問題ないけど、雇われの身である限り、上司は選べないし、いつ異動になっても文句は言えない。

今の思考パターンを続けていたら、遅かれ早かれ、また精神疾患で身動き取れなくなってしまうだろう。早急に改善せねば。

そう言えば以前、立て続けにミスをしてしまった直後に上司に名前を呼ばれて、すごく怯えてしまった事があった。

ミスの事、怒ってるかな?
という私の思考を読んだかのように、上司は「怒っている訳じゃないから、怯えずに聞いてくれ」と前置きしてくれた。あれはすごく良かった。上司が言ってくれたような前置きを、自分の頭の中で念じるのはアリかもしれない。

上司は私の扱いが上手く「怒ってないよ」と自己申告してくれたけど、他の大多数にそれを期待するのは酷だから、自分の頭の中で「この人は怒ってないよ」「この人は私を嫌ってないよ」と言い聞かせて生きるようにしていきたい。

嫌な事や不安になる事があっても、
勝手に萎縮しないように気をつけよう。

2024/04/30_19

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