偕楽園

水戸まで一人旅、目的は梅と刀

花を愛でるのが好きだ。それと同時にアニメも好きだ。
今回は私の好きなものが集約された水戸の梅まつりに平日一人旅を敢行してきました。

どうして水戸に私の好きなものが集約されているのか、ということを端的に説明すれば、水戸の梅まつりに合わせてJRが「続・刀剣乱舞 花丸」とコラボをしていろいろなキャンペーンをしているからです。


「続・刀剣乱舞 花丸」はゲーム「刀剣乱舞」をアニメ化したもの。刀剣乱舞は平たく言えば、刀を擬人化したゲームです。私はだいぶ前からこのゲームをやっていて、FGOもあんスタも続かないのにこのゲームだけはちまちまと続けていて、アニメももちろん全話見ていたりして、ちょっとは詳しい方だと思います。ちなみに刀剣乱舞のゲームをした人向けに言えば、”呪われた相模国”の審神者です。(これが分かる人は、まずとうらぶのマニアだろうと思う)

水戸の偕楽園は日本三大名園として知られる梅の名所です。偕楽園は水戸徳川の圧倒的権力と財力を、いまだに我々庶民に見せつけてくれる広大な公園で、数千本という梅を管理している茨城県と水戸市に「これを無料で見せてくれてありがとう!」と感謝したくなる公園です。一部区間を除いて無料なの、本当に驚きです。

前段が長くなりましたが、旅について。

今回のイベントサイトを参考に、常磐線特急列車のラッピングを狙ってチケットを取ったのですが、いざ電車が来てみると、ラッピングされてませんでした!どうして!?って思ったけど、サイトにはしっかりと「輸送状況に応じて予告なく変更します」の文言が書いてあったので、一人電車のシートで涙を飲みました。写真撮影のために、2分間停車するから、ということを理由に遠回りして上野駅乗車を狙ったんですけどね。こんなこともありますよ。

今回のイベントはJRもいろいろやってくれていて、常磐線特急停車駅でのスタンプラリー、ARを使ったシルエットクイズラリーは序の口で、ゲートサインと駅名標のラッピング、水戸駅に至っては南口ゲート壁面のデコレーションまでされている事態。駅ナカはキャラクターのポスターやノボリがいっぱい。途中下車した友部駅に至っては階段登った改札階ではどこに視界をとっても刀剣乱舞! ここまでやるのってピカチュウとリラックマしか知りません。

刀剣乱舞はニトロプラス原作だよ!? 花丸は癒し系かもしれないけど、今後どういう鬱展開がくるか分からないアニメをいっぱい作ってるニトロプラスだからね!?(例:魔法少女まどか☆マギカ、PSYCHO-PASS)

もうすでにここでテンション上がってますが、まずは徳川ミュージアムへ。水戸徳川の所蔵品を見せてくれる博物館ですが、今回の一番の目的は刀剣乱舞のキャラクターでもある刀剣「燭台切光忠」を見に行きます。燭台切光忠はかつて伊達政宗が愛用していた(と言われる)刀剣で、伊達家から水戸徳川に渡った経緯を持っています。燭台切光忠は明治以降に徳川本邸に移され、関東大震災で被災、焼けてしまいました。
徳川ミュージアムのプロジェクトの一環で燭台切光忠が再現され、現在そのお披露目と、焼け身となった燭台切光忠が並んで展示されている特別展示がされています。徳川ミュージアムは今回のイベントの特別協力もしていますから、外せないところではあります。

焼け身となった燭台切光忠は痛々しく、ちょっと涙が出てきますね……。もともと火を使って作られた刀剣があんな風になってしまうんですね……。しかし、資料を元に再現された燭台切光忠はとても美しく、伊達政宗が頑なに譲渡を惜しんだという逸話も頷けます。

徳川ミュージアムから出て少し歩けば偕楽園です。梅が満開になっているので平日といえど人は多いです。外国人観光客の姿もちらほらと見かけました。
圧巻の梅の庭園でした。紅梅も白梅も満開。見渡す限りの梅の花。風が吹いて花びらが散ればそれはそれで風流というもの。老いも若きも各々のやり方で愛でていました。


そして刀剣乱舞コラボはここでもやっていて、偕楽園に隣接する常磐神社でスタンプとグッズの販売がありましたが、私はスタンプだけ。その後偕楽園では「水戸の梅まつり賞」の景品をもらったところで、帰宅時間も気になってきたところ。後ろ髪を引かれつつ偕楽園からバスで水戸駅へ戻りました。

帰りのチケットを買ってあったし、渋滞などの不測の事態も起こりうるバス移動のため、水戸駅到着時間は早めを見込んで行動しました。ところが思ったよりも順調に水戸駅に到着してしまいました。そこで行きたかったコラボカフェへコーヒーをいただきに行きました。水戸駅から徒歩5分程度で到着したProcafeはマスターが刀剣乱舞コラボを喜んで受け入れているお店で、常にニコニコして気軽におしゃべりしてくれる方です。店内も刀剣乱舞のグッズもいろいろ置いてあったりして、今まで見てきたいろいろなコラボカフェよりも作品愛が濃いお店でした。


注文したのは当然のように「燭台切光忠オリジナル限定スペシャルブレンド」です。石のプレートの上にコーヒーを乗せてさらに生花と金箔・金粉でデコレーション、という豪華なセット。店内にたくさん鉢植えがあったので、それを使ってると思われます。燭台切光忠は元の所有者である政宗公を色濃く反映させたキャラクターなので、伊達男でありカッコよく、華やかで、ついでに料理もできたりします。そのためコラボメニューも見た目豪華になってます。
コーヒー自体は酸味少なめでコクがあってまろやかで、私好みのお味でした。これで600円なら良いと思う。コーヒー以外の付加価値がいっぱいついてきましたから。水戸に行ったらコラボとか関係なくまた行きたいカフェです。

帰りの電車の中でコラボ駅弁を食べたいと思ったのですが、やっぱり夕方では売り切れでしたね。予想はしていたので、まあ仕方がない、といったところです。弁当は東京でも売っているので問題はありません。

納豆も買ったことだし、これで水戸とはお別れ。正直、時間は足りませんでした。水戸に1泊しても良かったのではと思えるくらい充実したコラボです。徳川ミュージアムはもっとじっくりいろいろな展示物見たいし、梅も愛でたい。他のコラボしているカフェや施設にも行ってみたかったです。
とはいえ、このコラボも3月25日まで。来年もまたやってほしいなと願うばかりです。


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