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ヘルプできたとき

困ったとき、人にヘルプできますか?助けてくださいと、言えますか?


私は結構、言えないタイプです。正確にはそんなタイプでした。ある時、ほんとにどうしょうもなく、一人ぼっちで誰にも頼れなくて、対応できないとき、福祉の方にヘルプしました。


この経験は大きな変化で、頑なになっていた自分の心がよくわかりました。


人はひとりでは生きていけないこと、実感しました。


何のヘルプ?って思いますね。


今、とてもとまどいながら書いてますが、実は家の階段を二階から一気に下まで落ちたんです。三年前です。父の手術中で母も付き添いで家を開けている中のことで、ひとりで大変でした。


落ちたら、顔から血が出ていて、慌てて鏡で確認して、洗って手ぬぐいでぎゅっとしばり、血を止めて、スマホでタクシーと検索し、来てもらいました。夜中の一時だったので、救急車は避けたかったのです。


無事に救急センターについて、鼻の下3針、左眉上を6針縫ってもらいました。顔だから、麻酔が痛くて痛くて。縫ってもらったあと、先生にありがとうございましたを言う余裕もなく、少し泣き、ペコッと頭下げただけで、申し訳なかったです。


それで、朝になって福祉の方に病院連れて行ってもらったりして、お世話になったんですが、家には誰もいないので、ぼーっとするばかりでした。


目がどんどん腫れてきて、まるで試合後のボクサーみたいで、そんなセルフポートレートが残っています。こんなときまで、写真に残すわけね、という感じで、たんたんと抜糸してないひどい顔を撮っています。


二日たって、母が帰ってきて、


笑ってるからいいわ。


と、いってました。


私は案外ケロッとしていて、でも、テンションが少し上がっていたから、それは精神的に動揺していたのではないかな、と思うわけなんです。


傷はおかげさまで、言わなければわからないくらいになってます。知り合いが傷口ケアの天然の液体を教えてくれて、毎日刷り込んでいたら、あっという間によくなってきました。一ヶ月後に会った美容師さんが驚いていたくらいです。


もう、ふだんは忘れてるくらいのもんで、ただ、その時にたったひとりで対応したことは、人には、みんなができることではないんだよ、と言われます。私としては、緊急事態で、どんどん頭がクリアに冴えてくるというか、冷静になっていって、行動に移している感じでした。タクシー待ってるあいだに、床の血まで拭いてました。


こんなことがあって、ヘルプする頻度が上がったというか、いい意味でできないことはできる人にお願いしよう、と素直に思えるようになりました。それでも頑張り屋なとこがあるので、きばってしまいます。よくないですね。


できないことがあったら、ヘルプでいいんですよ。そう、思います。できるとこ、できないとこ、あるんです。みんなそうなんです。


だから、世の中みんなでこぼこしてはまっていっているのかな、と思ってきました。パズルみたいに。



それでは、またお会いできますように。
ありがとうございました。

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