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日本に行くペーペー中国人をアテンドする側になって ~ヤマト編~

さて、初来日だった営業の汕頭人女子。出張中、色々私も発見がありました。

日本はどう?と来日3日目くらいに訊くと、「空気がキレイです。街もキレイです。汕頭と全然違います。」
私も最初汕頭に行った時、空気がすごい砂っぽいというか、そう思ったし鼻毛も伸びたけど、多分もう鈍感になっててそこまでわからなくなっている。なんか、広東省って湿度で誤魔化されるかんじがする。

「お土産頼まれた?」と訊くと、「はい。あれば買いますけど、無ければ買いません(笑)」訳すと、「たまたま買える時にあるんだったら買うけど、わざわざ探し回って買うことはしない」ですね。なんでこれ訊いたかというと、中国人って、日本に行く人がいるとわかると自分の買い物を遠慮なく頼む傾向がある。手間賃とかお礼とか無しで。
中国で日本の物買うと輸入品だから高いんだね。日本の化粧品を頼まれたそう。あるある。一時帰国する日本人はwechatのモーメントに帰国のことを書かない、というのが護身術になっているよう。スーツケースの容量にも限りがあるし。
そういえば、前回春節で一時帰国した際、会社へのお土産として地元の洋菓子屋のクッキーを母から持たされたんだけど、「あのクッキー美味しかったです」と営業から言われた。池袋の信号待ちで。
「わあ、よかった!」とかより、唐突すぎて「えっなんで今」って言ってしまった。
たまたま思い出したかららしいけど、「みんなも美味しいって言ってました」と。7ヶ月後に知る真実。あと、半端に何枚かちょい多めに余ったの私が日々の残業のおやつにしてたけど、ギリギリまでみんなに分ければよかったな…と内心後悔…。

日本のごはん

そして、ごはんは合う?大丈夫?と恐る恐る訊くと、「去年の社員旅行より全然いいです」と。

この時の。今年の社員旅行もなかなかだった…。
でもやはり、汕頭の人は薄味派。「営業さんの好きなごはんは何なの?」としつこく訊くと、「お母さんのごはんが一番いいです」と。あぁん、キュン…。
「それお母さんに言ってあげな」と、私はもうその後同じ質問をすることはなかったのだった…。お母さん泣いちゃうだろ

カレー

盗撮風でごめん

カレーのルーを残す。味が濃いらしい。わー新鮮な感覚。

カレーが来る前

あっ、日本はそれダメなんです。持ち込み飲料を飲むのは。私も日本だし、日本のマナーはちゃんと伝えねばというようになってたんだけど、この時はちゃんとなんでダメなのか説明しそびれて申し訳なかった。日本、お冷出るし、なんかそれ以外の飲み物欲しければ注文しないとですよね。中国だと、店の飲み物と被るものでも持ち込めるんじゃないかな。中国が自由過ぎるんだよね多分。

コーヒー

後日。カレー濃い味のくだりがあったけど、コーヒーはこれ。

ガムシロ3個…。

ミルクも1個。うわお…。中国、カフェでも甘いラテが基本。ブラックからスタートではない。ちなみにだけど、私のブラジル人の友達はコーヒーにこれよりも多く、溶け切らないんじゃねーかって量の砂糖入れる。コーヒー本場の国の人が素材の味を壊すような所業を見て衝撃でした。でも暑い国って甘いの飲むんだっけ?? 
うちの事務所でも、コーヒーを飲む人自体が私と上司くらいです。中国の人は、店でなければ砂糖とミルク混ざってる粉状のタイプのをお湯に溶かして入れる人が多いような。私は耳かけドリップ式をブラックで飲みますが、上司がコーヒー飲む理由が私と同じだった。「仕事眠い時に飲むよー」
副社長の立場でそれ言っちゃうんだ

サーティーワン

休憩したくて、私がアイスに誘った。ちょうどサーティーワンがあったので。
サーティワンって、その時期の新味スプーンに乗せて味見させてくれるじゃないですか。それがこの時は青りんごシャーベットベースに、ポッピンシャワーのパチパチみたいなのが入ってるものだったんですね。うん、まあ美味しい。ダブルにしよっか、何がいい? と選んだのがこちら。

向こうが営業の

その、味見したものとチョコレートアイス。多すぎてわからないから早く決められるもので、としたのかもしれないけど、ただのチョコレート味を頼む人がよっぽどいないのか、店員のお姉さんは「ノーマルのチョコレートですか?」と訊き返していた。
いやあ、気質と性格なんだろうなあ〜…。安牌を注文して冒険しない汕頭人の気質。私の場合は、「知らないから注文する」が基本です。メニューで何かわからないものがあったら、わからないから注文する。虫料理とか出てくるわけじゃないし。
とは言いつつ、私も久々の日本なので好きな定番ものだけど…。チョコミントアイスは私が住むところでは存在しないのでそれと、あと私のサーティワン定番ナッツトゥーユー。
お節介ながら、日本で色々機会を与えて損なく経験させてあげたいと内心思っていて。こちらのアイスを味見させてみたら、ミントよりナッツの方が好みだったよう。
知ってた? チョコミントって、好き嫌いの割合が大体50%なんだって…。パクチーダメな人の割合くらいかと思ったら、実は拮抗している…。

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バッグに常にささってる水筒

はい、水筒! 中国の人はオッサンでも持っているアイテム。水筒市場は中国が世界一だと思う。中国だと各駅や列車内に、お湯が出るサーバーがあります。冷たい飲み物を良しとしない文化で、水筒に茶葉入れててそこにお湯継ぎ足し。茶葉は勿論中国茶。中国茶は、西洋の紅茶よりも何回か味が出る。白湯の場合もあるけど、やっぱり冷えた水ではない。
私も中国旅行で水筒って憧れるんだけど、実際は荷物になるので、旅行でやったことが無い。
帰りの際、羽田空港で上司がお湯をご所望で、私はお湯使ったこと無かったので、あんのか…??と思ってたらちゃんとあるんですね。国際空港だからか。上司は最初わからず、あのペダル踏むとチョロチョロ出る水飲み口から汲んで「冷たい」と言っていた。でも、羽田でもお湯が出るところは限られていたので注意。

お湯でないってこの掲示の前で言ってた 目の前見れや…。

そして、今回台風ぶち当たりで。羽田→深圳への飛行機は飛んだけど、深圳→汕頭の高鉄(新幹線)は運休。会社の社員が迎えに来てくれて(社長命令で片道4時間来させられた可哀想な人)、高速道路をその社員、社長、上司の交代運転で走っていった。サービスエリアで営業とトイレ休憩行ったけど、
営業「こういうところのトイレは汚いです。臭うし…。」
私「日本のトイレどうだった?」
営業「すっごくキレイでした!!」
普段大人しい子で、力入れて話すことそんな無い。「日本がキレイ」じゃなく、「中国が汚い」に基準点が変わってしまっていたのが面白かった。私は特に事前に何も言わなかったけど、多分彼女はどのトイレ行くにも紙持ってたと思うんですよね。中国だと、ショッピングモールでも備え付けの紙自体が存在しないことが普通なので。これはいい経験になったのでは…。

あと私から余談

久々日本で気づいたんですが、日本人男性がかっこよく見えるのはなんでなんだろ…? と思って、あっ、と気付いた点。

みんなヘアセットしている。

中国では、男女共にしてないのが大半です。女子は後ろの首上で、ヘアアクセも無くただ結んでるだけの人が多い。
男性の場合はスーツなのでやはりピシッとするし。(広東省は日本人駐在員でも工場仕事が多いので、スーツはなかなか着ない)
あと、服が粗悪ではないのである程度の気品がある、も挙げられます。中国の場合、日本の底辺品質より下が存在するけど、日本だとそこに行く前にストップ安になってるので、しょうもない人が服買ってもしょうもなくなり過ぎない。(言い方)
中国に見慣れていると、うわ〜なんかかっけえ〜 と、日本からアメリカ見る時の気持ちに似ている。
やっぱ、30年差だなあ…。と実感する。

今後も出張は定期的にある予定ですが、営業の彼女がどう変化していくのかが気になるところ。言うても汕頭人、華僑が世界に出てく時に出て行かず残った人達のDNAなので、あんまりアクティブではない人が多い。
彼女は今回の出張をどう周りに伝えたんだろうね。

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