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電車に乗ってた

なにに対しても投げやりになっていた

誰に頼ればいいのか、誰に心開けるのか、何も分からなかった。みんなから見放された気がしてそれらの思いは全部全部1人で抱えていた。

誰も信用することができなくて泣いた

このもやもやはずっと私につきまとっている。


電車に乗っていて、ドアが閉まる直前に小柄な女性が乗りこみ、すみません と周りに頭を下げながら席へ座った。
私の隣に並ぶと、私より少し大きかった。乗ってきた時は小さく見えたのに。

その女性からは周りも気がつくほどの玉ねぎのにおいがした。きっと、スーパーでお惣菜を作っているのだと思った。

私の隣ですやすや寝ている女性の細くて、消えてしまいそうな息。乱れた髪、爪の黒さ、目尻に刻まれたしわ。お子さんのお下がりの手さげ袋。

今からどこへ行くのだろう。どこへ向かっているのだろう。


私は自分が本当に小さい人間だと思った。
自分しか見ていない。私は1人しかいないのに向き合ってすらいない。

もっとできる
もっとやれる


逃げるな、逃げるな


一度向き合って、一つずつでいいから解決していこうと思った。


この、もやもやした気持ちは、きっと逃げてる証拠なんだ。

向き合わなきゃ。

みんな頑張ってるんだ。苦労しているのは私だけじゃない、自分を悲劇のヒロインに抜擢しすぎたみたい。自分にできることはまだあると思う。

昨日出会った1人の女性に元気をもらって、私は今日も生きる。

ありがとう。

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