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#フード 記事まとめ

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レシピやグルメ情報、料理や食文化に関する考察など、食にまつわる記事をまとめていきます。
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2021年9月の記事一覧

シャインマスカット祭|パリッコの「つつまし酒」#126

今年の夏も食べずに終わるはずが 先日、日課のスーパー通いの最中、気づけばぼそりと、こんなひとりごとをつぶやいていました。 「へ〜、シャインマスカットも安くなってきたな〜」  ご存知でしょうか? シャインマスカット。もとは広島で開発された、日本で一般にマスカットと呼ばれる「マスカット・オブ・アレキサンドリア」を日本の気候風土に合うように改良されたぶどうの品種のひとつ。大粒で種がなく、皮ごとそのまま食べられ、なにしろ甘い。  かなりの高級品であることも大きな特徴と言えるでしょう。

noteクリエイターフェスティバル『焼き芋の話』

noteクリエイターフェスティバルが10月15日(金) 〜 10月17日(日) に開催されます。樋口はお声がけいただき、10/16(土)の14:00-14:30にお料理します。 当日「何を作るか」という話なんですが『秋の味覚』というテーマをいただいたのでここは焼き芋だろう、という話になったので、まずは基本となる焼き芋の作り方から。 さつまいもは常温、または新聞紙で包んでから野菜室で保存します。芽が出ることがありますが、手でポキポキ折ってしまえば問題なく食べられます。あと、

1度作って2度楽しい、スパイス香る刺激的なアップルジンジャーコーディアル

昨今、おうち時間を充実させるアイテムとして注目を集めている、コーディアルシロップ。フルーツの美味しさがぎゅっと濃縮されるコーディアルシロップは、秋にぜひトライいただきたいもののひとつです! レシピと文章は、「#旬とスパイス」でおなじみの料理家・今井真実さん。なんとシロップを煮た後、その日の夕飯のメニューも決まってしまう!? そんな一石二鳥のレシピを作っていただきました。 「コーディアル」は果物やハーブ、スパイスを漬けたり、煮出して作るシロップのことです。 
私は季節ごと

秋のワイン・ハイキング ー ウィーン

9月下旬、ここロンドンにも気持ちの良い秋晴れが訪れた。穏やかな太陽の光が嬉しく、風がまた心地よい。そんな時は、ハイキングにでも出かけたくなる。そんな秋の気持ちを見通しているかのように、9月最後の週末に、ウィーンでは毎年「ワイン・ハイキングデー」という名のイベントが開かれている。 あまり知られていないかもしれないが、オーストリアにも数々のワイン生産地があり、首都であるウィーンでもワインが作られている。国立オペラ座やシュテファン寺院、リンク通りなどがある中心地から、地下鉄や市電

パフェを食すことは、美術鑑賞に似ているという話。

ひとりでパフェを食べるのが好きだ。というより、味を想像しメニューを選び、運ばれてきたそれの構成の説明を受け、説明書きと照らし合わせながらスプーンで最下層まで掘り進めていく、という一連の儀式が好きだ。どうせチョコレートアイスとコーンフレークの組み合わせ、SNSで映えるカラフルなものが主流だろうと侮るなかれ、いつからかパフェは進化を遂げ、美術品の域に達している。私がひとりでパフェを愛でるようになって約1年。今回はそう考えるに至った経緯とパフェの楽しみ方についてお話ししたいと思う。

「ブラックモンブラン」は、なぜ九州民のソウルフードになったのか? 竹下製菓の社長に聞いてみました【前編】

佐賀県民のみならず九州民のソウルフードといえば? そう問われた際、多くの人が名前を挙げるのが、バニラアイスをチョコレートとクッキークランチでコーティングしたアイスクリーム「ブラックモンブラン」です。 佐賀県といえば、もともと長崎からの砂糖の道・シュガーロードが有名ですが、竹下製菓も元は、現在佐賀銘菓として知られる「丸ぼうろ」の原型である「ぼうろ」などを作る菓子メーカーだったとか。そこで前編となる今回は、竹下製菓の竹下真由社長に、今年で誕生から52年を迎えるロングラン商品「ブ

ワイン好きに捧げるレシピ#22《里芋とマグロと白ワインと》

以前、魚料理には白ワイン、肉料理には赤ワインを合わせるというペアリングの定説は、食材によって変化することをお伝えしました。 簡単にいうと、鉄分を多く含む赤身の肉・魚には、同様にタンニン(渋味)を含む赤ワインを合わせることがセオリーとされています。 これは白ワインの豊富な果実味と甘味が、鉄分と生臭みを際立たせてしまうためです。 しかし、通常は赤ワインと合わせるマグロのような赤身魚の場合も、鉄分と生臭みを取ってしまう調理法であれば、白ワインとペアリングできるのでは? そん

家でフレンチのフルコースを作るときに解くべき最適化問題

今回は、先日家でフレンチのフルコースを作ったときに様々な最適化問題を解く必要があったので、それについてマニアックなnoteを書きたいと思います。 なぜ作ったの?妻の誕生日だったのでフレンチが良かったんですが、子どもたちもいるし、テイクアウト出来て良さそうなフレンチがダラスエリアにはあまりなく、それならここぞとばかりにいい材料を買って自分で作ってしまえ!ということにしました。ワインもそれぞれペアリングすることにします。 テーマとメニューを決めようさすがにフルコースを作ったこ

「ぶちうまい!」ってなんだろう?

ああ、シマヤの味噌じゃろ。 と、津田恒実さんのCMを思い出したあなたは同郷の方ですね。 --- 「うまいなあ」と思う食べ物があると思います。いつもおいしくて、誰にでも勧められる味。 それとは別に「ぶちうまい!」「なんだこれは!」という異次元の味に出会ったことはありませんか? めちゃくちゃおいしいけど、「うまい」の上級版とは違う、「うまい」の概念を超えたもの。 「うまい」は、肉の旨味が、出汁の味が、麺の喉越しが等々、なにがおいしいのかなんとなく表現できます。でも、「ぶち

ブルーチーズのある暮らし

ロックフォールチーズとソーテルヌワインのマリアージュのお誘い かく言う私も日常生活でブルーチーズだけをそのまま食べることは滅多にない。 恐らく塩っ気の強さがひっかかるのかもしれない。しかしながら盛り合わせで少しずつというときは必ず入る様な気がする。クセの強さに他のチーズが負けてブルーチーズのみ味覚の中に残ってしまわないように考えながら。 実際ブルーチーズを楽しむにはひと工夫が必要かもしれない。 ブルーチーズと言っても様々な種類がある。よく知られているのはイタリアのゴルゴ

わたしが恋するパン屋さん(東京)

数年前、埼玉で暮らしていたことがある。 仕事の関係で、2年間だけ。金沢に帰ってきたのはちょうどコロナ禍に陥いる直前くらいだったかな。 埼玉といっても、池袋までは東武東上線で20分くらいで行けたし、ここぞとばかりに休日は東京に出て通い詰めた。 何に? パン屋さんに! 東京にある憧れだったパン屋さん、全部行った。後悔しないように。単身赴任だったので、ひとりで行くことも多かったけれど、パン狂になるよう洗脳した同僚と一緒に行くこともあったし、定期的に遊びにくる夫ともよく行った

アーンドラ・ダイニングのパラマタ社長にアーンドラ料理について聞いてみた【東京マサラ部活動レポート】

銀座アーンドラ・ダイニングや御徒町アーンドラ・キッチンなど、アーンドラグループの社長を務められるParamata Saradhiさんに、東京マサラ部としてオンラインインタビューを実施。アーンドラ料理に関してよくある疑問を根堀り葉掘り聞いてきました。 アーンドラ料理の概要はこちらの記事ご参照。 アーンドラ系列の社長、Paramata Saradhiさん。 カキナダ周辺のご出身とのこと。 日本語ペラペラで、軽快に何でも答えてくださいました。 一番好きな料理は奥さんの手料理で、

カフェ巡りのバランスを求めて〜SONOKO CAFE〜

もう何度も書いてるし、それ以上に常に悩んでいる。 カフェ巡りを存分に楽しみたい一方で、太りたくない、の葛藤戦線。 加えて金銭面や時間の制約も付いてくる。 悩んで悩んで、休日に2つ程のお店をハシゴする、くらいのペースに落ち着く。年間の休日は、有給も合わせて120日ちょっとあるから、つまり私は年間に200以上はカフェ巡りをしている計算になる。 流石に人気ブロガーの年間1,000店以上!みたいなのには全然届かないけれど、平日普通に事務職で外出も無い仕事をしている会社員としては、

【SDGsレシピ】捨てないで!オレンジ皮のピールとペースト

ふだん捨てちゃうような野菜や果物の端っこを美味しい一品に変える、シェフ直伝レシピの紹介です。 今回はおなじみ「オレンジ」。食べられるのはみずみずしいつぶつぶの部分だけだと思っていませんか? 今回の主役はオレンジの皮と、つぶつぶを守る皮の部分。ひと手間加えるだけでとっても美味しいピールとペーストに生まれかわりますよ。 〈材料〉 オレンジの皮…適量 オレンジの実(皮に近い部分)…適量 砂糖…適量 水…適量 〈つくりかた〉 ①皮や実をカットし、湯通しする ※この