本格的に忙しくなるので、しばらく出来合いのものを食べてもらうことになりそうで、しかし夫は割とそれを、楽しみにしている。

「ちゃんとしたもの用意できなくってごめんねー！」と言うと、決まって笑顔で「気にしないでー、適当に食べるからー。」と言って、「カツ丼にしょうかなー、カツカレーかなー」などと嬉々としてひとりごちる。近所のスーパーのお惣菜が、というか、たくさんあるお惣菜を前にあれこれと迷うのがどうも好きらしいのである。だから、食べきれないほど買ってくる。小さな子どもみたいで可愛い。と思えるから、このやり取りは愛おしい日常の一コマである。そんな日々が続きますように。独身の頃、いつもスーパーでお惣菜を買っていたと聞いて母性をくすぐられたものだったが、本人としては１日のささやかな楽しみだったのだろうなと、一緒に住むようになってやっと気づいた。男と女は難しい。

というわけで、カツ丼も、カツカレーも、とんかつも、私の好みではないので食卓に上がることはないので、こんな時には、好きなものを自由気ままに食べてくれと、今やなんの罪悪感もなくなったけれど、テーブルに出来合いのお惣菜ばかり並ぶのを想像すると、やっぱり家族としては味気ない気がして嫌だなあと、デザートに小さなマドレーヌ型の、ガトーショコラを焼いておいた。材料が足りなくて、レシピ通りにできなかったから心配でしたが、ちゃんと美味しくできました。あとはシュガーパウダーでお化粧してあげよう。

さ、今日も夜から仕事です。がんばるぞっと。