サラリーマンとして昇進するために

僕は人生で数社くらいしか就業経験がありませんが、
そのどれもが非エリート企業ということもあり、
「まぁ日本人の大多数が見たことのある種類の人たち」と仕事してきていると思っています。

そんな中で、「昇進するタイプ」には2種類あるな、と感じています。
A.上司の言いつけを守ってなんでもやる、守備力が高いタイプ
B.課題を自分で見つけ実績を出す、攻撃力が高いタイプ

このどちらもが一長一短です。そして、はっきりと区別されるものではありません。みんな、どちらの要素も持っています。

Aタイプ:守備力高めタイプ

自分が上司になってみればわかりますが、Aタイプは部下に必ず一人は欲しいです。部長や課長だってしょせんは中間管理職。経営層から何か指令を受け、それを具現化していかないといけません。
そうした場合に、いちいち部下に「その施策、やる意味あります?」なんて反発されてたのではたまったものではありません。「黙ってやれよゴミ野郎」と思ってしまう自分をおさえないといけません。

そんな時に重宝するのがAタイプです。管理職ですら「ええ…。こんな焼け石に水みたいな施策やりたくねえな…」と思うものだって、そのAタイプに振っておけば「合点承知!」と取り組んでくれます。

Aタイプに向いている人
・あまり波風を立てるのが好きではない
・悪目立ちするのを特に嫌う
・誰かがやった後に取り組むのが好き
・流行りものの情報くらいしか頭に入ってこない
・部署間の間を取り持つのが得意
・「しっかりやります」「ちゃんと落とし込みます」「PDCA回します」など、上司から見ていて気持ちの良い修飾語を使って発表できる

まぁ要するに個性を感じられない人柄ではあるんですが、仕事に個性なんて要りますか?という話でもあるので、「とにかく自部署で滞らなければ良い」という大組織にあってはこういう人材こそが重宝されます。
そして、こういうタイプって職場のメインストリームですし、「まともな人」に見えるので頼られたりすることが多く、精神衛生的にも良いと思います。
ただし、そんなAタイプにも多少の良くないところはあります。

Aタイプの落とし穴
・部長課長に気に入られれば出世は早いが、気に入ってくれた上席がそれより上に行かなければ自分も上には登れない
・上の言うことを聞くことだけが存在価値であって、期待されるのもそういう側面だけ
・社内調整をして昇進/昇格してるだけなので、職務経歴書に書けるような実績は特にない

私の偏見が強いように見えるかもしれませんが、何度も言うようにどんな組織にも絶対に必要なのはAタイプの方です。なのでAタイプをやりきる・演じきれれば、その組織の中で課長くらいには間違いなくいけます。なので、課長クラスで十分な年収が期待できるような、もう転職する必要がない会社に入社した場合には、Aタイプを極めていくべきでしょう。あくまで、その業界とその会社で生きていく覚悟を決めるんです。
そのためには、社内人脈を他部署の部長やら新卒の女の子やら、各階層で広げておくことがいいでしょう。競合会社にも人脈ができたら最強です。「**くんは本当に色んな人のことを知っているな」「**くんに言っておけば後はすんなり流れるな」と上司たちもほくほく顔で評価してくれます。

Bタイプ:攻撃力高めタイプ

部署によりますが、局面によってはBタイプも組織の重要な1ピースとなります。「新しいことをやれ!」と無茶ぶりを経営層からされた部長課長が頼るのがBタイプでしょう。

Bタイプに向いている人
・上司の言うことにも批判的に返してしまう時がある
・好き嫌いが結構あり、それをはっきりと言いがち
・業務には「自分が関わった痕跡」を残したい
・自分が主体的に関わっているもの以外はあまり発表などの場に立ちたくない

こういうとただのコミュ障みたいですが、実際、組織の中の人という意味でいえば、Bタイプの方が比較的に扱いづらく、そのために生き方も難しくなる危険性もはらんでいます。

Bタイプの落とし穴
・結局自分の施策が当たらなければ、ただの批判的な人で終わってしまう
・理解者は社内にも必ずいるが、基本的には傍流扱いされがちなので、自分への評価に満足できないこともある
・一兵卒の間は管理職に理解されづらいので、昇進/昇格は普通~遅いくらいになる

要は実績を残せなければ何も生まれない人なので、実績を生むために社内と社外に人脈(味方)を作り情報の感度を高めておく、うまくいきそうならちゃんと周囲にアピールするなどを重ねていく必要があります。
もし実績が出たら、職務経歴書にも胸を張って書くことができますし、ひょっとすると普段は直接に交流することのない経営層にも名前が売れ、より一層の昇進が見込めるかもしれません。
自分が関わった施策は自分の工夫を入れたい、自分主体で楽しみを見出したい、そういう人はBタイプを極めていくといいと思います。うまくいけば転職してキャリアアップすることもできるでしょう。

結局どんな人が稼ぐのか

社会人生活20年で思っていますが、結局、稼ぐ人は「有名な人」です。芸能人やインフルエンサー界隈はもちろんですが、サラリーマンだって「その会社の中で有名になること」が出世のために必要なことなんです。”有名な”人のところに相談が来る、仕事が来る、頼られる。
「有名になる」ために、Aタイプは丁稚奉公の練度を高め守備力を上げる、Bタイプは芯を食った施策を実行して攻撃力を上げる、それだけなんです。









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