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効果の高いリハビリを組む方法

〜1週間のうち何時間を患者様と関われますか??〜


おはようございます☀️☁️臨床バトン読んでいただきありがとうございます❤️❤️
76日目の担当は静岡からハンドセラピィに奮闘中のどいちゃんです♫

先月は、『手の使いづらさの原因は何?〜筋肉に着目した評価の仕方〜』についてお話しさせてもらいました。

今月は、『どういうアプローチをしていけば良いか?』についてお話ししていこうと思います。

私が以前担当していた橈骨遠位端骨折の患者様は1週間に1回のリハビリをとても楽しみに通ってきてくれます。しかし毎回手関節の角度を30°くらい良くしたとしても次の週には角度が戻ってしまっている・・・話を伺ってみると・・・


「リハビリはリハビリ室でやってもらう!手は良くなるように撫でてあげているよ✌️」

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そうです⚡️家で全く患側を使っていなかったのです!😅
私は衝撃を受けました。リハビリ40分行い、自主練も最後に説明して手を使うように声かけしているのに・・・😂

こんな経験から効果の高いリハビリを組むためには
『リハビリ時間でしっかりと評価を行い原因追求して、残りのリハビリ以外の時間でどれだけ患者様が自分から取り組んでくださるメニューを考えられるか?』だと気づきました!!そんな経験を今日はお話しします。

■患者様のA D L内での患肢の使用頻度を把握する

そもそも皆さん患者様に関わる時間は1週間でどれくらいあるかご存知ですか?
私の働いている病院では外来リハビリを行なっていますが、1〜2回/週それぞれ2〜3単位しか外来リハビリが行えません。つまり最もリハビリに通っている患者様でも1週間で2時間しかリハビリ室でリハビリを行わないんです😢!

1週間を時間で換算すると・・・
1日24時間×7日 = 168 時間 
外来リハビリの2時間を引くと166時間!! 
その166時間をどう使うかがとても大切になるんです!!
皆さん患者様にどんな伝え方をしていますか??
何を伝えていますか??

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まず、166時間をどう生活しているかを聞く必要があります!
◆どんな生活をしているの?
◆どのように患肢を使っているのか?
◆どれくらい患肢が使えているか?

これによりその人らしさが気づけ、ADL内での患肢の使用頻度を把握することができます!そうすれば、次にどんなことをする時に患肢をどう使うかをリハビリ内で話し合うことができます❤️

■実際リハビリにどれだけ時間を費やせるかを確認する

次に先ほど伺った生活の中でリハビリに当てられる時間の長さについて聞きます。
 ◆どの程度リハビリにかける時間があるのか?
 ◆全くないのか?(仕事や家事等で多忙な場合・・・)

これにより、その人にあったリハビリのメニューを考えることができますし、時間が費やせないのであれば新たな視点から考えなければなりません。
その場合・・・隙間時間の活用!がおすすめであると思います☺️❤️


■物品選定に注意する

いざリハビリを家でやろう!!と思ってもまず物品揃えることに時間を費やすてしまったら勿体ないですよね。ぜひ、家にある物品で応用できるやり方を指導しましょう!!
安価で、どこでも手に入るものがおすすめです!そうすればリハビリ帰りに買って帰ることもできます😄

■患者様と自分の筋肉の状態を一緒に把握する


冒頭の患者様の発言でもありましたが、依存的なリハビリを行なっているとたかが168時間のうちの2時間しかしっかりと運動できず、それ以外は患肢について「考えない」「動かさない」状態に陥ります。

◆今の状態の評価とその説明を行う
◆どの筋肉が弱いか触診
◆どうすれば筋出力があがるかを一緒に確認
◆予後予測を簡潔に説明する

そうすることにより、自分の手の状態について理解できて自発的に手を動かすきっかけ作りになります。

■リハビリ以外に患者様が自分から取り組んでくださるメニューを考えるためには??

今までお話ししたことをまとめると・・・
① 患者様のA D L内での患肢の使用頻度を把握する
② 実際リハビリにどれだけ時間を費やせるかを確認する
③ 物品選定に注意する
④ 患者様と自分の筋肉の状態を一緒に把握すること

この4つのポイントが臨床を行なっていて大切だと思いました。


■臨床経験の紹介


前に述べた4つのポイントに注意しつつ介入した症例について紹介します。
手根管症候群による感覚障害と運動麻痺により巧緻動作障害を呈した患者様を2ヶ月担当しています。
→行なっていること
① 患者様の1日の生活を確認し手の使用頻度を把握する
② 入院中のため空いている時間にできる自主練を指導
③ 物品は使わなくなった患者様のところにある紙とペットボトルを使用
④ 今の状態の評価と説明
④ どの筋肉が弱いか触診しながらそれぞれの筋出力練習を一緒に確認し実施

始めてリハビリを受けたとのことで、手の使いづらさは困っていたが対処法がわからなかったようでとても納得してくれました。
その結果毎日の努力もあり、可動域や筋力が改善されて、できなかった箸操作や薬の袋空けや創部(足指の壊死にて入院中)の処置が自分でできるようになりました😄❤️2年間放置した未治療手根管症候群の方だったので正直リハビリだけでどこまで回復するのか未知でしたが生活内での巧緻動作機能も改善し代償なく使うことができるようになってきています✈️


■まとめ:

今回、患者様に対してどんなアプローチをすれば良いかについてお話ししましたが、結論大切なことは・・・
『リハビリ時間でしっかりと評価を行い原因追求して、残りのリハビリ以外の時間でどれだけ患者様が自分から取り組んでくださるメニューを考えられるか?』だということがわかりました。
((リハビリ時間のプログラムも大切なことは当たり前ですけどね❤️))
それには患者様の生活とA D L内での患肢の使用頻度の把握を自らリハビリに取り組んでくださるような状態を作ることがとても大切です。依存的になっては決して良くなりません。患者様に寄り添い共に良くしよう!と協力し合う体制、また患者様の病態理解を促すきっかけ作りが必要です。ぜひ皆さんも先ほどあげた4つのポイントを頭の片隅に入れて明日からの臨床を頑張りましょう〜〜!!

本日は読んでくださりありがとうございました😄
次回は脳下臨床研究会大阪支部代表の頼れるカズさんです!!内容は歩行観察ポイント『C P Gが発火する瞬間』です!!毎月わかりやすくて新たな発見いっぱいのブログ⭐️楽しみですね〜!!


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