見出し画像

農業を志す方に見てほしい「農業以外の映画3選」

3月に入り農作業も本格化。
アグリチャレンジというハローワーク経由で農業実習に来られた社会人の方も新たに加わりました。
新たな仲間が出来る中で別れも。

一緒に勉強していた農業大学校の2年生が卒業。
ここにきて改めて農業を志す意味を考えることが多かったです。

この時期になるといろんな話をするので、感情の起伏が激しくなるのが特徴。
そんな時は、決まって好きな映画を見ます。

ということで今回は農業を志す、または興味ある方に見てほしい映画3選。
完全に個人の主観な記事になっています。


素人からプロになる過程が心に来る「WOOD JOB!」

まず紹介したいのが2014年公開の映画「WOOD JOB!~神去なあなあ日常~ 」。
内容に関しては、下記の予告動画をご覧ください。

この映画は林業に研修生として参加する主人公がプロになっていく映画。
テーマは林業ですが、農業に通じる部分がかなりあります。
本当に伊藤英明の様な1次産業従事者はいますし、地域との関わりもその通り。

この映画の中でも表現されていますが、地域産業には伝統やしきたりがあります。
これには賛否ありますし、僕自身も100%賛成できないものがあるのは事実。

ただ、自然との共生や地域の事を考えると必要と感じています。
これは頭で理解というよりは「心」で感じているという表現が適切。

都会から来て平然と「今の農業はコスパが悪い」とか「JAは悪」という新規就農希望の人と接するにつけて、モヤっとした気分になります。

「WOOD JOB!」には都会から来た主人公と地元にいる林業従事者がお互い認め合っていく様が描かれていて、うらやましい感情に。

この映画を農業を志す時期に見ておけば「割り切れない感情の落としどころ」が見つかるはずです。

何が何でも最後までやり抜く「ラヂオの時間」


次に紹介したいのが1997年に公開された「ラヂオの時間」です。

この映画はラヂオドラマを生放送で行う中で起こるトラブルをうまくこなして放送をやりきるというほぼワンシチュエーションドラマ。

トラブルのほとんどが人間関係やエゴ、わがままといった事で起こります。
途中まではイライラする事もありますが、後半の展開は怒涛の神展開。
農業においても収穫まで平坦な道なんてありません。

常に迷いながら、間違えながら、自然と闘いながらやっていくしかない。
とにかく「やりきる」という事を教えてくれる映画です。

自分の方向性を見出させてくれる映画「ハケンアニメ」

最後は2022年に公開された「ハケンアニメ」。
この映画は、アニメ制作業界の話ですが、とにかく見ていて胸に刺さります。

何かを作り上げるクリエイターという立場の人間はとにかく孤独で、時に周囲に理解されないことも。
大勢の中での孤独ほどつらいものはありません。

自分の中にある言葉に出来ない、目にも見えない「正解」を信じてやるしかないというヒリヒリ感が伝わってくる映画。
自分のエゴではなく、作品を見てくれる「誰か」に対して絶対に妥協しないという姿勢は滑稽で尊く見えます。

「刺され誰かの胸に」というキャッチコピーにこの映画の全てが。

農業においてはこれからどんどん効率化とか機械化、工場化していくことでしょう。
それは素晴らしいことですし、僕も新しい技術や機械は取り入れていきたいです。

ただ「農家」としては違った考えも。

農業は自然を相手にして、他の農家と協力してこそ成り立つものです。
僕は100年以上続く農家として、地域を存続させることと農家を絶やさないことを大きな使命として自分に課しています。

ありきたりな表現になってしまいますが農家としての「生き方」は守っていきたい。
この「生き方」には古くからに日本人の意志があると思っています。

「この想いが刺さってほしい」

言葉にすると陳腐ですし、うまく言えないのですがこれが農業をやる核だと思います。

その「核」が様々なことで揺らぐことが多いのも現状。

そんな時に「ハケンアニメ」を見ると「これでいい」と思いなおさせてくれます。

だから弱った時に見ることが多い映画。
今年もこれから何度も見ていくことでしょう。

まとめ

映画をみることで農業やテレワークで感じるストレスを解消しているなと改めて実感。

つくづくエンタメに生かされているんだなと思いました。

農業と離れているストーリーだという事も良い事でしょう。
今後も折に触れ、好きな作品を紹介してみたいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?