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【國學院大學メディアnoteに紹介されました】未来の農業人材を見つけるために学校に潜入!これからは企業が人材を探しに行く時代!

農業大学校での日常をnoteに書き出して3ヶ月あまり。
國學院大學メディアの方にインタビューしてもらいました。

農業大学校での事や農業の未来について、取り留めのない話をしっかりとした形でまとめてもらっています。
農業、テレワーク、リスキリング、学校など。
少しでも興味のある方は、是非一読してください。

そして、そのインタビューの中で語っていたこととして、下記があります。

自分の家が法人になれば、一緒に勉強した果樹コースの学生や地域の若者に働く場を提供できると考えたんです。

今回はこの想いに至った経緯や真意などを書き記しておきたいと思います。
まだまだ仮説の段階ですので理論としては弱い面も。
現在の僕の正直な思いですので、國學院大學メディアさんのインタビュー後にでも読んでみてください。

果樹農業を取り巻く状況!就職先が無い!

そもそも果樹農家で法人化している農家はかなり少ないのです。
というのも、果樹は年に1回のみの収穫=収入となるのが特徴。

その為、従業員を雇うとなると年間の給料の捻出が年1回の売り上げに頼ってしまう事になります。
もしも、災害などで収穫が少ないという事になると給与を払うこともままならない場合も。

そういったことから果樹農家で法人化していることが少なくなるのです。
この影響をもろに受けているのが、農業大学校の果樹コースの学生。
せっかく果樹コースで栽培や出荷等のノウハウを得たとしても卒業後には果樹農業とは関係のない仕事に就くことがほとんどです。

稀に、自分の家が果樹農家の場合や果樹と他の野菜等を栽培している法人農家に就職するケースはあっても、果樹オンリーの農家へ就職するケースはほぼ皆無。
さらに果樹だけだと作業も集中しているシーズンがあったりで、年間スケジュールを作りづらいのも雇用に繋がらない要因。

一方で、僕の家は将来的(正確には5年以内)には家族だけでの作業力では成り立たないほど広い圃場が出来上がります。

果樹農業をしたいと考える学生と果樹農業を継承し人手が必要な農家。
「学生と僕はニーズが必ずマッチする」
これが僕が農業大学校に入学しようと考えた理由の1つです。

「未来の農業人の発掘」ということが出来ると考えて農業大学校に住み込んでみようと考えて入学しました。

本当に有能な人材を見つけるために「同じ作業」を行う意味!

人材を見つけるだけならば学校に入らなくて、学生を面接するだけでよいのでは?
そう思う人もいるでしょう。

ただ、僕の感覚だと面接だけではどんな人物か理解できないと思います。
面接でどんな誠実で素直な印象を受けても、実際に働きだすと全く違った面を持っていると実感することも。

僕自身が過去に企業で面接を行う立場だった時から、この経験は恐らく正しいと感じています。
また、移住アドバイザーをしていた際にも「農業をしたい」と相談に来た人でも、話をしたときと実際に行動に移った際には大きなギャップがあったことも。

こういった経験と共に、一緒に働く上での相性があるのも事実なので、まずは一緒にやってみることが大切と考えます。
事実、僕が現在やっているテレワークでも過去に一緒に働いたことのある人にテレワークを紹介して一緒にやっているのですが、これがスムーズ。
仕事のクセや特徴を互いに知っている上に、すでに信頼関係も築けているので助かることが多いです。

これを農業大学校の学生でも実践したいと思ったのがきっかけ。
学校に入学し、一緒に作業をしていけば自ずと有能な学生、自分と相性のいい学生が見えてくるのではないかと思い、実践しています。

面接では緊張してうまくしゃべれないが、作業は丁寧で信頼のおける学生。
積極的ではないものの、与えられた課題には熱心で探求力のある学生。

そういった、面接の様な社会的に用意された場ではなく日常の中にこそ、その人の本当の姿が見えると思っています。

これは学生が僕を見る上でもしかり。
自分が働く先の人がどんな人なのかを、日常を通じて体感できるので「自分に合わない」という判断もできると考えています。

特に農業は同じ圃場で一緒に作業をするだけでなく、作業方法の考え方ややり方にも農家ごとで違いがあったりするもの。

お互いの意識の共有は一朝一夕ではいかないと考えれば、一緒に農作業をしながら考えや気持ちの共有をしていき、雇用につなげるのは正しいのではないでしょうか。

これが僕が農業大学校に入った大きな理由の1つ。
実際に何名かは「一緒に働きたい」と思えた学生さんもいますので、今のところは想定通りといったところでしょうか。

学生と企業の共同作業は結婚における「同棲」?!日常を共にして採用ミスマッチを防ぐという方法!

学生を採用するにあたって、面接だけでなく「共同作業」で見極めてくという方法は今後、増えていくのではないでしょうか。
人口が減少していく中で就職活動は学生の売り手市場であることは今後も不変。

企業はインターンで学生を自身の企業に招いて仕事を見せていますが、このインターンに参加してもらうまでにも高い壁があるのではないでしょうか?
企業に興味を持ってもらうためには、就職説明会などで学生が自分のブースに来てもらうことからスタート。

その上でインターン、エントリーシート、筆記試験、面接と続ていきます。
その期間は、数ヶ月、年単位で進むので学生は複数社で就職活動を行いますし、企業も複数人を相手に採用活動を行うことに。

複数社の中から選んだにも関わらず、入社後すぐに退社する新入社員も決して少なくはありません。

なぜか?

これを結婚で例えると、分かり安野ではないでしょうか。
婚活アプリや機関に登録し、お見合いして連絡を取り合ってデートをしてみて、ハイ結婚。

そういった流れだけだと、違和感を感じる人がいるのではないでしょうか?
「同棲」をしてみるという選択が入ると結婚する上で大切な「生活」を知れる。

例えが長くなりましたが、企業が学生と共同作業することで本質が見えると考えます。
本質として最も重要と考えるのが、学生の「胆力」

上手くいかなかった、調子が悪かった。

そういった時に人の本質は見えるものです。
共同作業をする中で、学生が踏ん張ることができるのか?

人間の「胆力」は取り繕った文章や面接では決して見えるものではないと考えます。
こういったことから、学校に企業が出向く日も近いのでは?
僕自身、この仮説が正しいかを学校生活の中で突き詰めていこうと思います。

まとめ

國學院大學メディアの方にインタビューしてもらったおかげで改めて自分がここにいる意味を考える様に。自分の農業の先には、未来の農業人が関わってきます。

学生の将来を預かる覚悟があるのか?

僕が農業経営者になる上で、最重要となるこの意識を作り上げていく事も学生生活の中で大切だと思っています。

ちなみに僕が所属する企業が本を出しています。

この本の中でも農業に未来について話させてもらっていますので、よろしければぜひ。


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