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光の帝国 常野物語。を読んでみた

かつてあった「常野」と言われる地。

そこから各地に散らばった彼らは普通の人々の中に埋もれ、ひっそりと暮らすのですが‥

‥その彼らには、膨大な量の書物を暗記するちから、遠くで起きている事を知るちから、近未来を見通すちから‥皆それぞれに不思議な能力がありながらも、穏やかで知的、権力への思考を持つことは無い‥

常野の彼らは何のために存在し、どこへ向かおうとしているのか?

‥何とも不思議な感覚の、ふんわりした優しさと残酷さを併せ持つファンタジー‥

ファンタジーではあるものの

「そんなことある訳ないだろ!」

と全否定ができない、もしかしたら自分の周りにも不思議な能力を持った人がいるかも?存在していても気づいていないだけかも?なんて思いながら読み進めました。

絶対音感を持つ人や、一度見たものを写真を撮るように覚えられる人、本を凄まじいスピードで読める人が私の周りに居るという事実がこの物語を単なるファンタジーで片付けられない要因かもしれません。

‥悲しく、残酷な思いをしながらも常野の人々はひっそりと‥

‥そして‥

みさきは笛がとっても上手だったな」

‥柔らかな涙が溢れ出し‥

「ずいぶん遠回りしちゃったね」

‥全てがつながり‥

‥優しく、懐かしい気持ちのまま本を閉じました。




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