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月の裏側。を読んでみた

‥九州の地方都市「箭納倉(ヤナクラ)」‥

古くから治水のためのインフラとして縦横に堀が張り巡らされた水郷都市のこの街で3件の失踪事件が相次ぎます。

奇妙なことに、失踪したのはいずれも掘割に面した日本家屋に住む老女‥

やがて‥3人ともひょっこり戻ってきて、周辺の者たちはスッキリしないものの、事件性は無さそうだし取り敢えず安心‥ではありませんでした。

体は失踪前と変わらず年相応の状態なのですが、失踪していた数日間の記憶だけが全く無い状態で戻ってきたのです。

まさか!宇宙人による誘拐?新興宗教による洗脳?それとも、やはり何かの事件なのか?

一連の失踪事件に興味を持った元大学教授「三隅協一郎」はかつての教え子「塚崎多聞」を箭納倉に呼び寄せ、さらに地方新聞の箭納倉支部長「高安則久」も加わり調査を始めます。

調査は進み、一連の失踪事件が不可解な現象により引き起こされているのではないか?との推論にたどり着きます。

そして彼らもその不可解な現象に巻き込まれそうになり、箭納倉の街は‥

‥この物語だけでなくデビュー作から本作まで読んでみて、恩田 陸の描くファンタジーの世界観はトリッキーに思えることもあるのですが、でも全否定できない、いや、自分が知らないだけで実際には起こっているのかも?と読む者に思わせる魅力があります。

‥「月の裏側」を読み終えた私、自分の中にある記憶は本当に経験したことなのか?もしかしたら眠っている間に‥

などとゾワゾワしております。







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