不安な童話。を読んでみた
恩田 陸の著書を捲る手が止まりません!
「あなたは母の生まれ変わりです」
そう言って大学教授の秘書「古橋万由子」の元へ現れたのは、25年前に変死した天才画家「高槻倫子」の遺子「高槻 秒」‥
‥高槻倫子の遺作展で万由子は強烈な既視感に襲われます。
「私はこのハサミで刺し殺されるのだ!」
卒倒する万由子‥
やがて回復するのですが、そこへやって来たのが高槻 秒‥
先のセリフに加え、倫子が布切りバサミで殺されたことを伝えに‥
‥万由子に時折訪れる既視感に加え、万由子の上司である「浦田泰山」先生の推理が、読む者にチョットずつヒントを与えてくれるのですが‥
この泰山先生、落花生に手足をつけたような体型で埴輪顔というキャラなのですが、素早い動きを見せる場面もあり最後まで侮れない人物です。
さて物語ですが、当初は乗り気ではなかった万由子も自分を苛ませる既視感の正体が何なのか?
本当に自分は倫子の生まれ変わりなのか?
との思いから真相へと近づきます。
‥しかし
この真相は掘り起こさないほうが良かったのではないか?と思わされながらラストへ‥
‥万由子の既視感の正体‥
‥それは悲しい過去に起因した、意外な人物によってもたらされた事が判明します。
‥科学や学問では説明できない‥
‥そんな理を受け入れ過ぎずに認めて生きていく‥
‥これから暫くは恩田 陸の沼にハマってみようと思います。
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