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machiminでスタッフを始めるまでの話

11月から流山駅前の観光案内所兼コミュニティスペースmachiminで週1でスタッフをさせていただいています。1ヶ月が経ち、参加させていただくまでの経緯を振り返りたいと思います。

なぜmachiminへ行こうと決めたのか

東京から流山市に引っ越し約2年が過ぎました。この2年の間に次男が生まれ、育休を終えた2022年4月から仕事復帰をし、瞬く間に月日が過ぎていきました。最寄り駅としては流山おおたかの森になるのですが、駅前は再開発が進み新しい商業施設も充実しています。どんどん便利になり有り難く感じるとともに、引っ越し前に7年間住んでいた門前仲町の歴史ある街並も懐かしくありました。
仕事復帰後はフルリモートでの仕事。仕事にはやりがいを感じつつも、リモートであることで以前のオフラインでのつながりを感じる機会が戻りませんでした。仕事をして社会と繋がりを持ちながらも、どこか所在なく宙に浮いたような心地が消えませんでした。
そんなときに“すべての人はいつ何時でも、活きて生きることができる”当たり前の毎日を目指す。 というvisionをもつmachiminが頭に浮かび、代表の手塚さんへご連絡し、足を運びました。
machiminのことは2年前の引っ越した直後に知る機会があったのですが、次男が生まれてまもなく慌ただしさも重なり、育休中に復帰後のキャリアについての迷いもある中でどのように参加できるのかイメージが今以上に持てず、machiminへ足を運ぶことはありませんでした。
今このタイミングで足を運んだのは、今までと異なる環境で成長したいという思いと自分が住む流山という地域での活動を通してつながりを感じることができたらという思いからでした。

大人気のみりんのお菓子
着物をアップサイクルした布ぞうり
流山の切り絵行燈

準備不足で飛び込んだmachimin初日


ただ自分に何ができるのか言語化もできないまま、準備不足そのものの状態でmachiminに足を運び、「つながりを感じたい」と言う私に、「そこにいるだけでつながりが持てるほど甘いものではない」と代表の手塚さんからの言葉をいただきました。
その通りだなと思いながら、実際に足を運んだことでmachiminだけでなく流山駅周辺の街の様子が好きになりました。
流山おおたかの森駅周辺は再開発エリアのため見渡す限り新しい建物です。それが魅力でありながらも「流山の歴史ある風景とはどんなものなのだろうか」「祭りなど昔ながらの文化が残る場所はないか」など考えることがありながらも、地域で知り合った方から流山駅周辺の情報を得る機会はなく、手塚さんの書籍は読みながらもmachiminへ来るまで流山駅の街の様子をイメージしきれていませんでした。
流山駅には流鉄線はもちろん新撰組ゆかりの地や蔵、みりん、神社や寺など歴史ある文化的な資源が豊富にありました。知らなかった街の魅力に出会い、とにかくワクワクする想いがありました。そのワクワクがmachiminに集う方から出るエネルギーも相まって、より一層心に残るものでした。
初日を終えてすぐ手塚さんへ「自分ができる形でmachiminの取り組みに参加したい。」とメールで伝えました。私にできることが具体でイメージできておらず、絵を描くことは好きで、想いを文章での言葉にすることも好きで、そのどちらかで参加したいと伝えました。やはり私自身も1回足を運んだだけで理解が及んでいない部分も多いため、「本当にやりたいのなら、私がいる水曜日以外に来てください」と言葉をいただきました。

金曜日のmachiminを見る

準備不足の初日を終えて、初日に足を運んだ水曜日以外に金曜日に足を運びました。
machiminのスタッフの方は曜日ごとで異なります。金曜日には橋本さんがいらっしゃり、お話をお聞きしました。

書籍にも出てくる橋本さんはmachiminを立ち上げる前から手塚さんと出会っており、machiminを語る上で欠かせない存在です。
歴史が好きであることやイラストが得意であることから、流山の街のことを歴史を絡めてイラストとテキストで魅力的に表現されています。
私のような流山を知らない人が訪れた際に、橋本さんのイラストを見れば街の魅力を知ることができます。橋本さんにmachiminで参加されるまでのお話やなにが歴史に興味を持つキッカケだったのかなどをお聞きしました。福島のご出身で祖父からも戦争などの歴史の話を聞く機会もあり、なぜそのようなことが起きたのかを考えることが「歴史」を深めていくキッカケがあったように感じました。
橋本さんは自然体でありながら、相手の話を柔らかく受け止める話し方をされます。ただ聞くというよりは相手が思わず笑顔になってしまうような、そんな話し方をされます。会話の中に小さなユーモアの種が散りばめられているようで、テンポの良い会話の中で、その種が開くときにクスッと笑ってしまいます。橋本さんとの話を終えて、橋本さんという人の魅力や絵に溢れる人柄を感じながら、machiminを後にしました。

流山で育ったお米を買いにmachiminへ

machiminでは日刊という形で、営業日にはスタッフの振り返りやイベントの情報がSNSで発信されています。

2022年10月の新米の時期にmachiminでも流山で育ったコシヒカリの新米が販売されるお知らせがありました。
生産されている岩根さんもmachiminに携わる方で、元小学校教員であり不登校の子どもたちとの活動もされています。また「流山お田んぼクラブ」という田植えから稲刈りまでの活動を行っているそうです(当日お会いできなかった為machiminHP紹介文より抜粋)
流山で育ったお米を是非食べてみたいと思い、足を運んだところ到着が夕方近くなっていた為、販売は終えている様子でした。
しかし当日まるまつ商店という手作り雑貨を扱うお店がmachiminで商品の販売をされていました。
お米は買えなかったものの、店内をじっくりと見学させてもらい、長男6歳と一緒に買い物をしました。帰り際に「お米の販売は終了していますよね」とお聞きすると、みりんなどをモチーフにしたアクセサリー作りを通してmachiminに携わる本永かおりさんが「翌日にも買えるので」とお米を譲ってくださいました。図々しくも、翌日に買いに行けないことから、お支払いをして譲っていただくことにしました。またしても時間確認などの事前準備の至らなさを後悔しながら、machiminを後にしました。(お米は買えて嬉しく、美味しくいただきました。)
この日の土曜日には流山の米を通してmachiminに参画する方や、流山のみりんのモチーフを活かしたアクセサリーの販売などでmachiminに参画される方に会いました。"流山本町"に関することでそれぞれの形でまちづくりに参画されていました。

まるまつ商店と共に販売されていた「もーういっこ」のお菓子
machiminの縁側
ながれや米

改めて意思を伝えにmachiminへ

初めてmachiminを訪れてから約半月ほどの間に、改めてどうやって具体的にmachiminで参画していくことができそうかを考えました。
仕事はリモートで時間の制約も比較的少ない為、どこかの曜日で1日お店に立たせていただければ、その間にできる限りの形でmachiminでの活動に参加して行きたいと思っていました。
参加の形としてはやはり今の自分にできることはイラストを描くことだと思い、流山本町のことを知り深めていきながら、お客様に伝える形で絵を描かせてほしいとお伝えしに来ました。
改めて水曜日の手塚さんのいらっしゃる日に足を運び、お話させていただきました。対面して言葉にしようとすると考えてきたことを上手く伝えられず。
でもどうしてもやってみたいという思いだけはお伝えし…半ば強引に無理を言って参加させていただけることになりました。
2022年10月に初めてmachiminを訪れて、2022年11月より週1スタッフとしてお店の縁側に立たせていただいています。
不慣れな点ばかりですが1日1日を過ごすうちにお客様とお話したり、既存のスタッフの方からお話をお聞きする中で流山本町のことを学び深めていけるよう取り組んでいます。そして感じたこと、学んだことをイラストにして形にすることを進めさせていただいています。

おおしめ縄のある赤城神社
新撰組近藤勇の陣屋跡と幕末からある老舗の小西屋


machiminとはどんなところ?

machiminは流山駅近くにある観光案内所兼コミュニティスペースです。ときおり「machiminとはどんなところですか?」と聞かれることがあります。それはやはりHPにもあるように答えは一つではなく、関わる人の数だけ答えがあるのだろうと思います。私に言えることは私はこんな想いで参加させていただいているということだけです。
machiminとは自分が住む流山を知っていく場であり、また自分が移住した流山をつくっていく過程に参画する機会のある場であるとも感じています。手塚さんを始めスタッフの方々にも魅力を感じながら、皆さんの発する言葉をじっくりと聞いています。
自分が持っていない考えに触れることは、やはりとても楽しいです。違う考えを持っている前提をみなさんが理解されている点は共通しており、同じである必要もなければ、machiminで過ごす時間は強制ではなく自主性に重きをおいています。それぞれの方の「好きなこと、得意なこと、やりたいこと」が表現される場であり、有機的な組織の形にも魅力を感じています。machiminが”何か”も一言で表せないとともに、machiminの魅力もまた一言では言い表せないなと感じています。
週1でも毎回行くたびに驚く発見ばかりです。流山本町を知っていくだけでなく、手塚さんとの内省の時間を通して自分の至らなさや弱さに向き合う時間でもあります。日常の中で発信できる媒体が増えれば増えるほど、つながりの線は薄くなり、良い部分だけが照らされていきます。良い部分を見せていると弱さを見せることが怖くなります。弱さを見せられないと自分と向き合うことも怖くなります。なんとなくごまかしてしまいたくなります。自分が弱い人間であるという前提を忘れないためにも私にとってmachiminは大切な場です。まだ1ヶ月されど1ヶ月が過ぎ、ここだけでは書ききれない経験をさせていただきました。一つ一つ丁寧に振り返りたいと思いながら、まずはmachiminでのスタートを切るまでのお話でこの話を終えようと思います。


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