【鑑賞ログ】マティス 自由なフォルム展
今朝は意味もなく早起きをして、掃除やら洗濯やらをして、少し手の込んだ料理をした。
今日は友人と五美大展にいく約束をしていて、一昨日くらいに体調がすぐれないので行けない旨の連絡を受けたが、同会場でマティス展も開催していたので、ボランティアの帰りに立ち寄ることにした。
その前に、この間から気になっていた企画展に立ち寄ったら、たまたま同じギャラリー内で昨年お世話になった方がギャラリートークをされていたので、大人のご挨拶をして、「今日までお疲れ様でした」と告げたら足早に立ち去ろうと思っていたのだが、タイミングを失って会場内を解説して頂き、裏事情も聞きながら、ぐるっと1周回ってしまった。
「あんまり長居するとご迷惑なので、そろそろ失礼しますね」と空気を断ち切ってでも言えるようになりたい。
そんなこんなで、マティス展の入り口に着くころにはもうクタクタになっていたのだが、ネットで当日券を購入してしまったので、入り口付近のベンチで休憩してから、ロッカーに荷物を預けて入場した。
どうでも良いことだが、当日券が大人1枚で2,200円。
高い。とても高い。
5年後には3,000円くらいになっているのではないかと懸念している。
マティスは、油彩、素描、彫刻、エッジング、舞台装飾や衣装のデザイン、切り絵など表現方法が幅広く、1人の作品の展示とは思えないほど幅広い内容でとても面白い。
この企画展では5部構成になっていたが、セクション1でもう既にあくびが止まらなくなってしまったので、切り絵の展示がされているセクション4まですっ飛ばした。
私は1日に観ることの出来る絵というか、情報の数が限られていて、あくびが止まらなくなったら頭の容量の限界が近いという、身体からの警告が出されるのだ。
ウルトラマンのカラータイマーのように。
無理をして見続けることもできるのだが、家に帰ったら見たことすら覚えていないので、結局のところ無駄なのである。
気になるならまた行けば良いと思う。会期は長いのだから。
セクション4からは撮影OKということで、気になったものを撮影してきた。
大規模修復ののち、今回の企画展で日本初上陸とのこと。
すごく、大きい。
1つ1つの花のカタチを見ると同じものは1つもなくて、配色も気持ちがいいので、じーっといつまでも見ていられそうだった。
元々はセラミックで作られる予定だったそうだが、依頼者の判断で陶作品にはしなかったのだとか。
その気持ち、すごく分かる気がする。
切り絵じゃんと思われるかもしれないが、このサイズの紙を切るのも相当な労力を要するし、曲線を切るのって意外と難しいのだ。
下の作品は、陶で作られたもの。
陶独特の艶感と、染料の色の深みに美しさがあり、陶は陶でいいなぁと思った。
素材が割れ物なだけに、もし万が一落としたら割れるんだろうなぁと要らん心配をしてしまった。
最近、地震が多いから、ね。
カズラというのは、ミサの際に聖職者がアルバ(白衣)の上に着る、キリスト教の祭服のことで、その背面のデザイン。
それにしても、かわいい。
この作品群を見ている時、急に家紋が思い出された。
家紋についても別の機会に書きたいと思う。
最後に、ロザリオ礼拝堂の内装を再現した展示。
展示がすごく凝っていて、日の傾きによってステンドグラスを透過した光の移り変わりを楽しむことができる。
ステンドグラスの方も素晴らしいのだが、ステンドグラスを透過して地面に落とす光が美しかった。
残念ながら、その美しさはこの写真には映らなかった。
アクリルを使った作品を作りたいなぁと思っていたのだが、ガラスもいいなぁと思った。
とはいえ工房を持っていないので、やっぱり無理か。
マティス展の会場を出て左隣の会場に行くと、女子美の展示会場だった。
なんで5美大展は、ファイン系の作品しか展示しないんだと毎度思うが、ファイン系以外の作品を展示できるスペースがないのだろう。
ギチギチに展示されている印象だった。
ただでさえヘトヘトなのに、情報量が多すぎて腹這いになって歩いている気持ちになった。
5美大展の面白いところは、学校ごとに校風というか印象が異なるところだと思う。
言葉に形容し難いし、個人的な偏見も多いに含まれるので記述はしないが、女子美に限って言えば、可愛くて、優しい。
女子比率が他校と比べて高いからなのか、そういう趣向の人が集まるからなのか、真相はわからない。
あまり知られていないことなのだが、女子美は中・高・大と女子しか入学を許されていないにも関わらず、大学院からは男子の入学がOKなのだ。
すごく謎である。せっかくだから貫けばいいと思う。
どうせ、他大学でも女子比率は高いのだから。
女子美のエリアでとても癒されたが、隣の武蔵美のエリアに踏み入れて、限界を迎えたので帰宅した。
明日元気だったら、1階の展示も見に行きたいと思う。
多分行かないけれど。