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昨日までできへんかったけど、やってみたら今日からできるようになった。D×Pの活動は、そういうことの積み重ね

コンポーザー( D×Pのボランティア)で関わるっていうこともできたけど、私は物足りなく感じて。もっと1から作っていくことがしたい。自分でも考えてやりたいと思ったからかな?

D×Pで学んだことは、先生として学校でも活かせるかな?学校の先生として学んだことは、D×Pでも活きていくんじゃないかな?と考えた『ほのか』。

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新卒1年目、情報科の非常勤講師とD×Pのインターン生という働き方を選びました。そして、1年後のこの春からはインターンを卒業、職員としてD×Pに関わっています。

「インターンを始める前は、自分一人で頑張っているような気がして、どこか寂しかった。」と振り返るほのかに、D×Pインターンで学んだこと・変わったことを聞いてみました。

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ほのか
高校の情報の先生志望。自分が先生に救われたことがあり、学校が楽しいと思えるような先生になりたいと思う。大学4年の冬に生徒との関わり方を学ぶためコンポーザーに。その後、高校の非常勤講師で働くことが決まる。非常勤講師の仕事のメインは、授業をすること。生徒と関わる時間はそんなにとれないし、空いた時間に何かしたい。D×Pで関わっていたら生徒と関わる機会になると思い、2019年4月〜インターン開始。2020年3月よりD×P職員として関わる。

授業をする非常勤講師の仕事と生徒と関わるD×Pの相乗効果

ーD×Pで学んだこと・非常勤講師で学んだことがそれぞれ活きた場面ってどんなとき?

例えば、授業でグループワークをした時。情報の授業の中で作品をつくることもあるけど、提出するだけでなく生徒がいろんな人とコミュニケーションとれるようになって欲しいという気持ちがあって。グループで作品をつくって発表して、お互いのことを評価しあった。そのときに、D×Pが大切にしている「否定せず関わる」をすごく意識してた。

無意識に相手を否定するような声がでちゃう人もいる。受け手に辛いと思わせてしまうこともある。私が「お互いのことを考えて、否定せずに喋ってみてな」と言うだけでも全然違って。あとは授業だと、40人ぐらいを同時に見ることになるけど、D×Pのクレッシェンドで生徒のことを考えるからひとり一人をみれるようになった。

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(D×Pが通信制・定時制高校で行う全4回の授業が「クレッシェンド」。コンポーザー(ボランティア)と高校生が対話しながら関係性をつくっていきます。コンポーザーは、職業も過去の経験も考え方もそれぞれに違いますが、「否定せず関わる」という姿勢に共感して活動に参加してくださっています。)

一人になってる子は特に関わろうっていう意識がある。


ークレッシェンドでは、どんなふうに一人ひとりと関わってたの?

「ワークに参加したくない」と言う生徒がいて。たまさん(D×P職員)以外に話すスタッフやコンポーザーもいなくて。「一緒にしゃべろ〜」って言っても「嫌や」って言われたりもして。その生徒とは最後まで個別に関わってた。生徒から自分の話はしなかったから、まず私から自己開示して「好きな人おんねんけどさー、」みたいな恋話したり。その生徒が占いが好きで、いつもやってる占いを教えてくれたり。占いの結果が良くて「よかったやん」って言われて、それから生徒が自分の話もするようになった。

他には、ユメブレ(これからやってみたいことをイラストにして、発表しあうワーク)のときにグループに入らんかった生徒もいて。「絵描くの嫌い」と言ってたけど、まず私が色々描いてみて、「アンパンマン描くの勝負しよ」って言ったら描きはじめて。その生徒の絵をグループの生徒にも「見てや!」って声かけたら、グループの生徒から褒められたりと、やりとりがあって。その生徒は、「(グループでワークをするから)クレッシェンドは自由がない。」と言ってたけど、最後に嬉しそうな表情が見れたのはよかったなと思う。

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クレッシェンドの進行をするファシリテーターは、1年で20回ぐらい経験してたそう。

いかに生徒を巻き込めるかが大事だと気づいた。例えば、自分が前で喋ってるときに、アホみたいなこと言って、生徒が笑うみたいな感じにするとか面白そうと思ってもらうとか。ファシリテーターのときも、そうじゃないときも全体を見るようにしていて、一人になってる生徒は特に関わろうっていう意識がある。

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自由にしてていいけど、伝えたいことは伝えたい

私は、メリハリは大事やなあと思ってて。自由にしてていいけど、伝えることは伝えたいから。非常勤講師として授業するなかでそう思ったけど、クレッシェンドでもメリハリをつけていいんじゃないかと思って。喋る時間、ワークをやると時間と、ピッて分ける。

最初は、何かしながら聞いている子や立ち歩いている子がいることもあるけど、回数を重ねて関係性ができてくると、「今から喋るけど、聞いてくれんー?」と言うと、席戻って聞くようになったりとか。居場所事業もやってるよとかお知らせもあるし、聞き漏らすことがその子にとって勿体無かったら嫌やなって思って。

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ー居場所にも入ってたんだよね。

そう、クレッシェンドで出会った生徒に会えるのが嬉しかった。お洒落な子がいて、その子に「めっちゃ似合ってるやん」って言ったら、テテテって逃げてったことがあって。居場所事業でその生徒に会うと「嫌やったわけじゃなくて、死ぬほど嬉しかったから照れて逃げちゃった」って(笑)。そう思ってたと知れたこと、それを話せる状況になってることも嬉しかった。継続して活動できるからこそ、知れることなんかな。

居場所には顔出さないけど、廊下ですれ違ったら絶対にハグしてくれる子もいる。あと、クレッシェンドでよく喋ってた生徒と仕事体験ツアーに行って。その子と話しながら、体験の振り返りしたのも、楽しかった。


昨日までできへんかったけど、やってみたら今日からできるようになったみたいな。

ーインターン生のなかで、ほのかの役割ってなんだと思う?

パソコン業務が多かったかな。私、進んでやってるねん。もっと、効率よくできるやろうと。例えば、手作りで作っているワークはコピーを何度もして汚くなってたからデータをつくったり。書類も、ひとつずつ入力しなくてもいいようにエクセルフォルダを編集したり。

D×Pの大切にする姿勢のなかに、提案よりも実現(※いまは、「オーナーシップを持つ」という言葉の中にあります。)があるけど、それを思い出して「こうしたらどうですか?」と聞くんじゃなくて、作って、見せてって、そういうふうにしてた。

ー「やっていいんかな?」とか「こうしたらいいのに…」と言う前にやっちゃうんだね。

そう、結構やっちゃう(笑)。どうしても「やっていいんかな?」と思う時は、「こうしようと思うだけど、どうかな?」って聞くようにしてる。

私は、「やったことないからできない」とか「わからんからやらない」を言わないようにしていて、不安があってもとりあえず全力でやってみる。以前の自分より成長できて、現場もより良くなると思うし、周りのインターン生を見ていても進んで行動してる人たちばっかりやから。

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それに、最初から「できへん」って言っちゃうと、勝手に自分の可能性諦めてると思ったりする。とりあえずやってみて、この期限までにわからなかったら、わからへんって言うと決めて進める。昨日までできへんかったけど、やってみたら今日からできるようになったみたいな。D×Pの活動は、そういうことの積み重ねかなと思う。


「こうしとけば、よかった」より、「次こうしよう」のほうが大きいから。

ーこの1年で失敗したり、落ち込んだりしたことある?

私、結構寝たら忘れるからな〜…。全部が順調なわけではないけど、引きずってないというか。きっと、もっとこうした方がいいとか、失敗したこともあったと思う。けど、そのたびに職員メンバーと話して。こうしとけばよかったより、次こうしようのほうが大きいから。だから、そんなに落ち込んでないんやと思う。

プライベートや別の仕事で落ち込むことはあったし、その日にクレッシェンドがあったりもして。でも、生徒は私が落ち込んでることなんか1mmも知らんから、すぱっと切り替えてその時の全力を出そうと思う。しんどいままでもいいと思うけど、私は負のオーラをピピピッて撒き散らすんじゃなくて。いつもどおりの自分で、生徒と喋れたらいいなって。

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インターン始める前は、自分ひとりで頑張ってるって思うことがあって。

ーD×Pのインターンで成長できたことってどんなこと?

この1年は、自分をめちゃ出せたと思う。自分で課題を見つけて、進んでやっていくこともやっとできたと思ってる。遠慮せずに話し合いをするとかも。

D×Pは、みんな同じ目的や目標があってそこに向かって進んでいってる。達成するために本気で手を抜いているなと思う人が一人もいないから、自分も全力でやってみようと思える。そう思えることが、初めてだったから。

ー自分を押さえ込んでたことがあるの?

あるある。インターン始める前は、自分ひとりで頑張ってると思うことがあって。どっかで寂しいなと思ったりしてたけど、D×Pはそれが一切ないって感じかな。

ーこれからもっとだしていけるかもしれないね。

ほんまにそう思う。D×Pだけに力を注いだとき私はどうなってるんやろうって楽しみ!(笑)

いっぱい外に出たい。でも中にもいっぱいいたい!


ー職員になって、これからさらにやっていきたいことはある?

私は、クレッシェンドがメインだったから。クレッシェンドがあって、居場所があって、仕事体験ツアーがあるという流れに積極的に関わっていきたい。そのなかで、もっとこうしたいとか、課題が見つかると思う。何が必要なのかを誰よりも率先して考えていたい。まずは、そこかな。

あとは、今までD×Pの中だけでやってた感じが強くて。しのぶん(インターン生)は、外に出て「D×Pでこんなことしてるよ」と伝えて。去年、教育関係のイベントに行って「D×Pでこういうことしてるよ」と話した時に「すごいですね」と言う人がおることが嬉しかった。それに、他の団体がどんなことしているかを知ることで、D×Pのためになることもあると思う。

D×Pがやっていることを、もっと外に出していけるような人になりたい。職員になったら機会も広がっていくからいっぱい外に出たい。でも中にもいっぱいいたい!

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学校現場で高校生と関わるインターン生を募集しています。


D×Pは、大阪を拠点に『ひとりひとりの若者が自分の未来に希望を持てる社会』を目指して活動するNPO法人です。通信制・定時制高校で人とのつながり取り組みとして、授業で高校生と出会い、校内居場所事業で定期的なつながりをつくります。一人ひとりに必要な機会を生徒本人と一緒に模索しながら、卒業後の進路までサポートしています。

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D×Pのインターンは、授業や居場所事業を運営し、一人ひとりの高校生と関わる仕事です。高校卒業後は、社会のなかに居場所を得られるように、学校から社会へつなぐきっかけをつくっています。一人ひとりの希望やニーズを考え、企画立案やコーディネートをしてみませんか?

細かい仕事内容については、インターン募集説明会でお話しています。まずは、説明会にお越しください。ぜひ、あなたの「やってみたいこと」も教えてくださいね。



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