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“年度末”のできごとを紹介します!D×P冬季募金のご報告。

D×Pでは、2019年12月6日から2020年1月23日まで『冬季募金 高校生を社会に送り出すまでの最後の3ヶ月を支えたい!』というクラウドファンディング を実施していました。

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新型コロナウィルス感染症の影響で、日々の生活に大きな影響を受けておられる方も多いのではないかと思います。D×Pでも、オンライン上で10代からの不安の声が急増しています。

それでもこの春、無事に3月を迎え高校生を送り出すことができました。卒業後も混乱した世の中のなかで不安を抱えた卒業生も多いはずです。引き続き、支えていきたいと思います。

今回は、424人のみなさんが寄付してくださり集まった5,117,520円で2019年度末に実現したことをご報告させてください。

卒業前のAさんとのこと


ある定時制高校に通っていたAさんとは、D×Pが実施する人とのつながりをつくる授業「クレッシェンド」で出会いました。

スタッフが、グループに混ざってワークをするなかで、「アルバイトは週4日ぐらいやっていて、バイト終わってから学校に来ている。」「将来、仕事しなあかんけど、何しようか悩んでいる。」という話を聞きました。スタッフは、「放課後に、居場所事業もやってるんだけど、そこで続きを話さない?」と声をかけたそうです。

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それから、頻繁に居場所事業にも訪れるようになりました。Aさんは「大学か、専門学校に興味がある」と話していました。進学後の学費のことや一人暮らしにはお金がいくらかかるかを計算したり、将来の仕事をする上で大切にしていきたいことを一緒に考えていきました。


卒業前には、「3年間通じて、クレッシェンドや居場所事業で、自分の話を聞いてくれたことがとても嬉しかった」とスタッフに話し、アンケートには「D×Pの人達と話す中で皆様々な人生を歩んでいることを実感し、自分のこれからに対する不安が解消された。」と回答がありました。


高校を卒業したAさんは、この春から次の進路に進んでいます。「事務所にも行ってみたいし、D×Pボランティアと行う交流会にも参加したい」と話してたので、学校の外でまた会える日が楽しみです。

“年度末”のできごとを紹介します。


居場所事業で、美容師さんによるヘアアレンジ講座を開催

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クレッシェンドで、美容師になりたいという話をしていた生徒に向けて、美容師さんのヘアアレンジ講座を行いました。美容師になるための進路のことや、その後の働き方まで考える時間になりました。


居場所事業に卒業生が遊びにきました♬

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卒業生が居場所事業に遊びにきていました。仕事をやめて新しく面接に行くそうで、「面接のときの服はどれがいい?」という相談や、好きな人についての悩みなどさまざまな話をしていました。


カメラマンさんによる撮影講座

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カメラマンさんによる撮影講座。居場所事業内で、仕事について触れる機会をつくりました。

自分にどんな仕事があうのか?を考える仕事体験ツアーへ出かけました

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働きたくないと話していた高校生と仕事体験ツアーに出かけました。どんな仕事が合うのかを考えるきっかけになるように、細かな作業も力仕事も体験しました。


卒業後に使える制度や窓口を紹介しました。

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卒業前に、お金やこれからのことについて相談しにきた生徒もいました。行政の窓口やサポートしてくれる場所を紹介しました。


春を迎え、卒業後も。


「えっ⁉︎Bさん?」
この春、卒業した生徒とばったり出会いました。お互いに気づくと同時に声をかけていました。

「スーツ、似合っているね。」と言うと、「今日は、会社見学に行ってきてん。」と返事がありました。「じつは、まだ就職決まってなくて…」と、切り出したBさんと少し話をしました。Bさんは、在学中に話を聞いたり、情報提供をしていた生徒です。自分に合う仕事に出会えないようでした。

Bさんとは、たまたま会ったことから、オンラインの進路相談事業を案内することができました。いまは、つながりができているスタッフとコミュニケーションをとっています。

環境やさまざまなことがあって、進路未定状態で卒業したり、不本意で就職してしまう高校生がいます。進路が決まったあとも仕事が続かない人や卒業後に困ったことが起きた人も必ずいるはずです。

D×Pはこれまで、高校生ひとりひとりが卒業後のつながりをつくっていける状態になることを目指して、授業や居場所をつくって、つながりを醸成してきました。


先日ある卒業生が、「卒業後もD×Pとつながっていたかった。卒業後は同級生も働いているし、なかなか自分から連絡を取ることが申し訳なく思っていて、人とのつながりが希薄になっていた。卒業後、家族関係と仕事で悩んでいて相談できる人がいなくて寂しい思いをした。」と話していました。

卒業して困ったことがあっても。いつでも帰ってこれる場所としてD×Pが思い浮かべられるように、これからも高校生とつながりをつくっていきたいと思います。

いま、コロナウイルス感染症による休校の影響で、学校でD×Pが行う授業や居場所事業はいったんストップをしています。しかし、このなかでもできることはあるはずです。


これまでつくった高校生とのつながりが途絶えることのないように、"三密"を避けたプログラムのあり方を考えたり、オンラインでのサポートなど、様々な施策を考えています。
社会全体でつながりが絶たれやすい状況のなかで、高校生とのつながりをつくっていくためのチャレンジを続けていきます。

不登校経験・経済的困窮・発達障害などの生きづらさを抱えた高校生を孤立させないセーフティネットをわたしたちと一緒につくりませんか?


D×Pでは今、月1,000円から事業を一緒に作っていくマンスリーサポーター1,000人を目指しています!

高校生一人ひとりと関わっていると、その人の背景にある生きづらさも、彼らが持っている可能性も感じます。

わたしたちは、高校生が学校を卒業したあとも人とつながり、ひとりひとりの若者が希望を持てる社会をつくりたいと思っています。どんな境遇にあっても、「生きていける」と思えるようなつながりを得られる社会を、わたしたちと一緒につくっていきませんか?



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