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基礎教育と障がい児教育

「成長と発達、重要な系統性」

人気アイドルAKBのメンバーが恒例の握手会で暴漢に襲われ怪我をするという事件があった。こうした事件に関係するのが脳の判断力だ。感情をコントロールすべき機能が脳にはある筈なのだが。勿論、原因の一つにはストレスもあると思う。24歳で定職がないという容疑者の置かれた立場を考えると、現代社会では、今後もこうした無差別殺傷事件は無くならないだろう。しかし、同じ立場にある誰もがこうした事件を引き起こすわけではない。そこに人間としての成長と発達の過程が重要な鍵となる。

障がいを持つ子どもの指導も同様だ。昨日も申し上げたが、彼らには健常児と同じように人間的成長と発達がある。だから、現在では一部の子ども達でしかないが幼児教育を積極的に受けるべきではないかと思う。障がいが見つかった時点から系統的な指導が必要では無いかと思うのだ。石川メソッドのプリント学習は、それまでの作業的学習だけでなく、子どもの成長と発達を前提とした系統性を持った教材製作を行っている。石川メソッドの幼児教育は人間の発達段階を捉え、脳の成長と発達に何が重要であるかを分析している。その中で、最も難しいと言われている「抽象概念」を形成するのがプリント学習になる。これは、障がい児指導も同様である。障がいを持つ子の指導に最も難しいとされていたのはこの「抽象概念」であった。それは、系統的指導が出来なかったこともある。また、専門的な知識と能力が必要な教材製作が出来なかったこともあるのだろう。

かつて、ドーマン博士の障がい者教育が幼児教育を劇的に変えたように、それまで研究されてきた系統性を持った指導が障がい者教育を変えることが出来ると考えられる。また、側面、幼児教育という基礎教育に根ざした教育研究は、高齢者の痴呆などの対策に使用が可能という見方もされている。こうして、基礎教育の進化は、各方面へと波及しはじめている。その中に、タイル指導がある。この指導の基本は水道方式と言われ、分析総合法を基に系統的指導が特徴となっている。このタイル学習には、当研究所の作成した「タイルさんすう」という基礎教材がある。多くの方は、動画でご覧になってこの教材を求められている。ただ、状態をご相談させて頂いた場合、幼児教材を状態に応じて選択させて頂いている。ご相談されたお子さんの成長と発達を考慮し教材を選びご提供している。こうした選択は障がい児に限らない。私のラボの直結している教室(健常児主体)では、子どもの状態を見て、指導を変えたりしている。基礎と言っても、数領域、言語領域、知覚領域それぞれで大きく異なる。その為、かなりの専門的知識が必要になる。

こうした内外の要請から、今進めている新たな幼児教材、小学生の学習教材など、子ども達の知的成長を促す教材製作が急務となってきた。また、指導者の育成も同時並行で行われなければならない。同時に、食環境、学習環境、家族環境など、子ども達を取り巻く環境整備も重要になる。教育現場には、こうした背景をしっかり把握し、判断できるプロの指導者が必要だ。子ども達に基礎教育が必要なように、幼児だけでなく、小中学生を指導する方々にも、基礎教育の指導者研修が必要なのかもしれない。

以前、徳島双葉塾、阿部先生のコメントに私のブログから、尊敬申し上げる「修身教授録」森信三先生のおことばが引用されていた。大変名誉なことだ。改めてお礼を申し上げたい。「修身教授録」の副題に、「現代に蘇る人間学の要諦」とある。そして、推薦の言葉の一節を教育に当てはめると、「教育は、よほど愛と謙虚さと使命感と責任感がなければ出来ないと」となる。また、「その人の生前における真実の深さに比例して、その人の精神は死後にも残る」それぞれ、身が引き締まることばだ。改めて読み返すきっかけを頂き感謝申し上げる。

2014/5/27


著:石川教育研究所 代表 石川 幸夫

石川教育研究所 代表 石川 幸夫

石川先生監修!

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