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江戸美人総選挙!「浮世絵ってみんな同じに見える」というあなたに!の話

ひえ〜すいません!
本日も簡単更新でござんす。

ところでみなさん、実は

「浮世絵」ってぜんぶ同じに見えていませんか・・?


尾田栄一郎、さいとうたかを、
高橋留美子、武内直子、ゆうきまさみ・・現代の漫画家たちは、わかりやすく絵柄が違うのに浮世絵ってだいたい同じに見える。ざっくり一緒じゃん。

という皆さん。

仕方ない。マア、まずは仕方ないです。
かつては子供の頃に私も通った道でございます。

まず捉え方から変えていきましょう。

浮世絵師だって人間です。
性格も育った環境も師匠も時代も違うのでまったく同じということはありません。むしろそれぞれの個性がよく出ているのです。

「アイドルってみんな顔がいいから、みんな同じに見えるんだよね」
なんて言っていては、心が死んで行くばかりでございますよ!ハートはいつでもフレッシュに!

そんなわけで本日は『大江戸美人画総選挙』といたしまして

美人画に焦点を当てて、いろんな作家の個性を見ていきましょう!

まずはこの方、喜多川歌麿の美人画!

美人画の代名詞ともなっている歌麿。注目すべきはその目と輪郭です。
上品でいて神聖な美しさを持っています。


お次は歌川国貞『当世三十弐相 よくうれ相』
歌川一門の名跡「豊国」を襲名した歌川国貞。
流行の最先端をいくお洒落さ、女性の繊細な表情が細やかに伝わってきますね。

お次は『手すりにもたれる遊女』歌川国芳
中尾の大贔屓 歌川国芳師匠の美人画です。歌麿が女性の神聖神秘さを、国貞が洒脱・優美さを描いているとすると。
国芳の美人は人懐こくて、人情味あふれる闊達な女性美がありますよね!



お次は私大好きな渓斎英泉。『浮世風俗美女競』
映画『百日紅』をご覧になった方、善次郎と呼ばれていた彼の絵でございます。彼も喜多川歌麿同様に美人画・春画が得意でした。
きりっとした険のある目つき、それでいて艶っぽい色気。



お次は月岡芳年の美人画。先日の幽霊話でも出てきた芳年の作品です。
まつげの一本一本までにセクシーを通り越した妖艶さがありますよね。
エログロの先駆者である芳年ならではの、圧倒される妖艶なうつくしさ・・。


最後に変わり種で東洲斎写楽の女性図。役者絵なので女性に扮する男性の絵ですね。


いかがでしたでしょうか?あなたは誰の美人画に一票投じましたか??
並べて比べてみると大いに違いがあるのがわかりますよね!

(このテーマはまたいつか改めてじっくりやりたいです。。。)

ではまた!

参考文献:

『松葉屋喜瀬川』喜多川歌麿
『当世三十弐相 よくうれ相』国貞
『手すりにもたれる遊女』歌川国芳
『浮世風俗美女競』渓斎英泉
『風俗三十二相うれしさう明治稔間 当今芸妓之婦宇曽久』月岡芳年
『佐野川市松の祇園町の白人おなよ』東洲斎写楽

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