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自由で不自由な"普通"【働く、に悩む】

退職して自由になったとき、自分がどれだけ"普通"に縛られていたのかを、知る人も多いと思う。私は典型的なそのパターンで、退職翌日から「ヒャッホー!エヴリィデェイフリーダムゥゥぅぅぅ!」と、今までは何だったんだ…と思う位に楽しい日々を過ごしていた。
そんな素敵な日々に軽~くヒビを入れたのが、"普通"という言葉だ。

一度知ると抜け出せない"普通"の安心感

朝目覚ましの音で起きる、ぼーっとした状態で何度も時計と睨めっこをし、タイミングを見てベッドから抜け出す。洗面台で顔を洗い、着替えてメイク。テレビのニュースや新聞に軽く目を通して、朝ご飯を食べて(作って)、時計を見ながら慌ただしく家を出て会社へ行く。

基本、私の1日はこうして流れる。社会人になってからは、この"普通"を繰り返して歳を重ねてきた。それなりに不便さやダルさ、面倒さを感じたことはあるけれど、決して悪いことではないと分かっている。

それはきっと、会社に通うという安心感によるものだと思う。
勤める場所と収入がある、健康保険などの煩わしい手続きを気にしなくて良い、自分が必要とされている環境、協力し合える同僚や上司の存在。小さなメリットが積み重なって、安心感は生まれる。
以前まで、私もそんなに悩まずに日々を過ごしてきたが、前職を退職して数日後、その普通はポーン!と遠く彼方へ投げられた。

「普通なら、お仕事しているのに」

ゆったりと過ごしているとき、突如爆弾は放り込まれる。
「それで?次の会社は?いつから?」…言われた台詞そのままではないが、似たニュアンスで家族・友人達から問われた。頭から冷水をザバァっとかけられる、一気に現実に戻される感じで、「次…何だろうね(すっとぼけ」と返すしかなかった。むしろ他に何を言えと?「イェーイフリーダムゥゥ」とでも言えと?口にした瞬間、確実に家族からアイアンクローをくらう気しかしない。(※メンタル的に)
社会人として甘さが滲み出るため口にするのはNGだが…実のところ、働く気分ではなかった。

普通なら、お仕事しているのに。
言葉にしないだけで、この台詞には沢山の意味が含まれている。

・(無謀なことをしない)普通(の大人)なら、お仕事しているのに。
・普通なら、(転職先ですぐに)お仕事しているのに。
・普通なら、(空白期間なんて作らず)お仕事しているのに。
・普通なら、お仕事しているのに。(他の人はそんな状態じゃないのに)

もちろん、これは私の思い込みによる解釈で、周囲はそんなつもりはなかったかもしれない。けれど、一度耳にした台詞を忘れることはできない。心の内側に、目に見えない何かをズドーンと置かれた気分だ。

こうして一気に現実に引き戻されたことで、私は今までの"普通""働く"という内容に、向き合わざるを得なくなったのである。

選択の迷子…私の「働く」って何?

社会人になる=働かなくてはならない。
きっと大半の人は、何も悩むことなくこの意識がインプットされている。事実、働かないと収入がない→物が買えない→生活できない→ご飯が食べられない。想像だけでも恐ろしいシステムだなぁと思う。

これまで私は、働く意味を考えたことはなかった。
適度に働いて、給料を貰って、生活できれば良いとだけ思っていた。これは控えめに言いたいが…状況によって結婚という選択肢もあったからだ。
それが私や周囲の普通だったけれど、再就職先を決めずに退職して空白期間を設けたことで、自分の"普通"がいかに安全・自由で、選択する上で不自由なのかを知った。

度々報道されているように、今や働き方は多様化していて、ワーク・ライフ・バランスという言葉も決して珍しくない。会社雇用という選択、副業、起業、フリーなど選択は様々で、どれを選ぶのも個人の自由だ。
結論を言うと、私はフリーのリフレッシュ期間後、再就職する形を選んだ。一度は副業という形も考えたが、そもそも論…本業と副業という括り、私が何を本業とし、どうして副業するのかが分からなくなったからだ。そんなに働くこと好きだった?と思ったが、大して好きではない。楽できるなら楽したい。典型的なアカン大人である。

未だ、私にとっての「働く」ということに結論は出ていない。
ただ、決めていることが2つある。
★何も考えずにこなす → 1つでも楽しいところを探すようにする。
★普通の安全枠内でダラダラ → 普通の安全枠内で仕事を好きになる。

いや普通だろ。そう思った方、本当に尊敬する。
私は仕事を楽しむとか、好きになるとか考えたことがない。夢中になることは何だか暑苦しいという印象を抱いていたこともあって、個人的に上記の2つは普通ではない。(イェーイ)

長文の割に内容は薄いが、今お仕事を探している(就職・転職活動中)、何かしたいが何をして良いのか分からない、選択できない、そんな人にこの記事が届けばまぁまぁ嬉しい。「こいつ…こんな無駄なこと考えてるのか」と哀れんでくれても良き。

あなたにとっての"普通"とは、"働く"とはどういうものなのか。
最後まで読んでくれた、優しい心を持つ画面の向こうのyou。気が向いたときにでも自身を振り返ると…何か新しい発見があって、良きかも(※適当)

最後までお読み頂きありがとうございました! 少しでも、有意義&元気になる記事でしたら幸いです。