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桜×応援×オンエアバトル

 このタイトルだけで、何の話をするか分かった人は、かなりのファンですね。あと、世代がばれますね(笑)。
 前置き(?)が長いので、スキップしたい方は『そんなあなたを、どうすれば応援できるのか』からどうぞ。


初挑戦に、あなたはどう感じるのか

 新年度になって初めての月曜日ですね~。
 この記事をご覧になる皆様の中に、環境が大きく変わる方は、どれだけいらっしゃるのか……。

 進学、就職、異動、転職、などなど。
 私の職場でも、いかにも新しいスーツを着こなした新入社員さんが、あちこち見学していました。ほお、瑞々しいのう、とこっそり思う春の昼下がり。……20年くらい前にタイムトリップしないかな。今、そういう話が流行っていますよね(笑)。

 上記のような、ガラリとした転機を、自分の半生で思い返してみたのです。そして気づいたのは、そこには共通して2つの気持ちが内在しているんじゃないか、ということです。


ワクワクするか

 1つ目は「期待」です。
「ここはどんな人がいるだろう?」「面白い経験ができるだろうか?」と心を躍らせるような気持ち。

 ポジティブだし、新しいことに抵抗も少なくさわれるから、どんどん知識を吸収できるし、成長もする。

 キャラクターに例えるなら、ポケモンのサトシみたいな(笑)。


ビクビクするか

 もう1つは「慎重」です。
「うまくできるだろうか」「馴染めるだろうか」と、先に色々考えてしまい、途方に暮れてしまう感情。

 安全運転第一。新しい環境をじっくり観察して、狭く深く、居心地のいい場所にいようとする。その代わり時間はかかってしまう。

 キャラクターは……ワンピースのチョッパー?
 よく陰から様子を見ているイメージがある(そして、常に失敗していてめちゃくちゃ可愛い)。

 ダメだ、適切かつメジャーな奴をうまく思いつけなかった。ただ、最初は「なんだあれ?」「えぇ~そんな、僕が?」とか言ってそうなイメージですね(笑)。


どちらもあなた

 この2つは、たぶんどんな人にも在ると思います。
 人によって、どちらの傾向が強いとか、ケースバイケースはあるかもしれません。それでも、どちらかしか無いよって人は、私はいないと思う。

 だって、期待100%で猪突猛進したら、先輩の地雷を踏みまくるかもしれない。慎重100%で一歩を踏み出せないと、思わぬ誤解を招いて孤立するかもしれない。

 2つ揃って初めての新天地開拓が実現するのです。
 だから、もしも内心ビクビクしまくって焦っている人がいるなら、私はポンと背中を押したいです。それで1歩。
「2歩目は、きっと早く踏めるよ」

 タイムトリップできたら、かつての私にもそう言ってあげたい。


そんなあなたを、どうすれば応援できるのか

 でも、言われただけでは、頭で理解できても動けない時がありますよね。

 タイトル『桜×応援×オンエアバトル』について。
 これは、ある歌をイメージする言葉です。

 昔からNHKをよく見る人なら知ってるかな?

 タオルズ『君に幸あれ』。
 これが公式チャンネルっぽいけれど、そもそも現在は活動停止中らしく、公式の音源がないのかもしれません……。

 平たく説明すると、この曲は応援ソングです。春先までをイメージしている歌詞なので、受験応援・門出の歌とも捉えられるのですが、夏でも秋でも冬でも、頑張りたいけれど漠然とした不安を抱く人に聴いて欲しい!
 ビクビク率が高い人程、効果てきめんかと!

 知らない方は、まず1番の歌詞をご覧くださいませ。
 なんと3つも魅力が隠れています(笑)。

落ち込んでる君に かける言葉見つからない
考えてみたところで 君の気持ち分かるはずもなく
頑張れって言ったって 気休めにもなりゃしない
流れ星に祈ったって どうもこうもなりゃしない
だけど今は声を枯らして願いをかけたら 少しでも力になれると思うから

『頑張れ!負けるな!』無責任な言葉だけど ひたすら君にエールを贈る
今年も笑って 君が春を迎えられますように

『君に幸あれ』


①応援って、強い人→弱い人?

 さてさて。個人的にはメロディも好きなのですが、この楽曲の肝は、なんといっても歌詞でしょう。

 どんな世界観なのか。どんな人生観が反映されているのか。

 前半で、歌の中の主人公(語り部)は「君」のことを心配して励まそうとしています。でも、肩に手を置こうとして躊躇うかのような、じれったい心中を吐露している。ある意味ドライな、言い訳じみた客観論を繰り広げるのです。

 しかし、ついに決意。うおおっと、畳みかけるように励ますための理由を述べたかと思うと、ひたすらエールを送り出します。


 この主人公、応援歌の主人公にしては気弱だと思いません?(笑)
 王道の応援ソングって、なんなら励ます側も一緒にチャレンジし出すぐらいのバイタリティがあるパターンが多い気がする。

 もちろん、そんなハイテンションな曲に元気をもらえるならば一興です。構わず頑張っちゃえばいい。ただ、そうなるときって、元々ワクワクの方が強かったか、うまく刺激されたかのどちらかではないでしょうか。

 その点『君に幸あれ』は、弱い人→弱いかもしれない人という姿勢を保っています。本記事では省略していますが、2番で「決してあきらめはしない/強い君の事」と相手を尊重する描写があります。

 誰かを励ますって、自分が強く明るくしなきゃいけないと考えがちですが「いややっぱり自分も無力なんだ」と言ってしまう潔さ。そこにパラドックスな強さを感じるし、この歌の魅力の1つだと思うのです。


②無責任な立場を理解している

 サビの冒頭に、気弱なだけではない心優しさが潜んでいます。

『頑張れ!負けるな!』無責任な言葉だけど ひたすら君にエールを贈る

『君に幸あれ』

 主人公がしているのは『頑張れ!負けるな!』と、ひたすらエールを贈ること。でもその合間に『無責任な言葉だけど』と、わざわざ語るのです。ちなみに2番では『単純な言葉を投げつけることしか出来ないけど』。
 つまりエール=無責任で単純な言葉だと捉えられているのです。

 メンタルの弱っている人に向かって「頑張れ」と言ってはいけない(だって、その人は既に頑張っているのだから)とよく耳にしますが、それと考えが似ているのでしょうね。

 エールを一切送らなければ「君」は1人で辛さを抱え込むことになる。でも、送り過ぎると、追い詰めるかもしれない。なかなか難儀なバランスです。『無責任な言葉だけど』と挟むことで、やっと主人公はエールを贈ることができるのです。

③応援=「頑張れ」ではない

 お時間があれば、ここは歌詞全文を検索して頂きたいところ(笑)。

 各サビの締めくくりに『君が春を迎えられますように』『キレイな桜を見られますように』とあるのに、最後、唐突に、それまでなかったフレーズが連呼されます。

『とにかく君に幸あれ』

 春を迎えるとか、桜を見るとか、そういうふわっとした目標ではない。主人公にとって一番言いたい願いが、コレ!

 曲名にして、連呼するくらいだもの(笑)。頑張れとか言うのはそっちのけで終わるあたり、主人公にとって本当のエールはこの願掛けではないかとすら考えてしまいます。

 主人公が、最後に力を振り絞る、優しいエール。頑張っても頑張れなくても幸せならいい。でも応援させてね。これ以上の励ましは無いのかもしれません。

あなたにもどうか幸あれ

 ビクビクして新しい環境にいる、あなた。
 とにかく『君に幸あれ』を聴いてくれ(笑)。

 この曲の良さは私が保証します。
 何回も思い出しては、励まされた経験があるから。

 そして願わくは、その環境に慣れますように。
 これが、私からの「応援」の気持ちです。


 予定より大幅に文字数が増えました。そしてかつてない速さのペースで文章が進んだっていう(苦笑)。

 ここまで読んで頂き、ありがとうございました!


トップ絵は、スナフさんからお借りしました。
投稿してからリンク飛んだら、他にもいっぱい写真が!!
あああこの中から選び直したいと思い……実はすぐに変えました(笑)。前のも青空に映えて綺麗でしたが、ふんわりしている方が好きです。

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