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料理をアップデートしたものたち

ご多分にもれず、この期間で料理する機会が大きく増えた。
ラジオをつければ、どの芸人さんも話題が料理・ゲーム・Zoom飲みばかりだと話す。

今までしていた料理とは少し捉え方が変わった。外食が好きなこともあり、自分で料理する時はスパイスからカレーを作る時のように過程を目的とするか、もしくは「済ます」という感覚だった。しかし今、好きなお店でご飯を食べることが出来ないために、家でもいかに美味しいものを用意するかにフォーカスするようになった。どちらにせよ、今ある材料から何が出来るか考え献立を作る”自炊”とは異なるものであり、それが出来る方への尊敬は一層増した。

自炊能力もなければテクニックも経験もない私はクックパッドのような玉石混合レシピサイトから正解を導くことは出来ない。欲しいのは「手軽に○○風」ではなく、手をかけて新しい食材を買ってでも作る料理だ、それを実現する力を与えてくれる"武器"だ。そんな自分で美味しいもの作って食べるぞ、と思って手に入れたものたちを紹介します。

レシピ本

■スープ・レッスン

まず必要なのは圧倒的な本だ。その力で有象無象を薙ぎ払う指南書だ。
幸い、ハイセンスな知見の塊のような人が友人に多かったので「ヤバい料理本教えてください」と聞いたらいろんな人が教えてくれた。そのうちの1つがこの"魔道書"でした(一番多かったのは滝沢カレンさんの料理本だったが…違うそうじゃない)

「スープ・レッスン」は一貫して、どの食材からも出汁が出る・それを楽しむのがスープであるという姿勢。そのため調味料はほとんど使わずにスープを仕立て上げる。表紙の焦がしキャベツとベーコンのスープも、キャベツを焼きつけて焦がしそのままスープにしている。スープの茶色は醤油ではなく焦げの色。焦げの出汁だ。キャベツとベーコンの出汁の旨味に、焦げ出汁の香ばしさがアクセントとなる。この本はスーパーに行くと調味料をすぐ買ってきてしまう側の人間にとって大きな衝撃だった。今まで入れてきた調味料たちは出汁の味を消してはいなかったか。これは確かにレッスンだ。

■人気店が教える 小さなバルの絶品レシピ

基本レッスンを受講したならば、到達したい目的地を定める。
渋谷の行きつけ名店「リゾットカレー・スタンダード」。緊急事態宣言後、休業してしまっており今その味を楽しむことが出来ない。ならば自分で作ってしまえば良い。この本はお店のオーナーも著者に名を並べ、お店の実際の人気メニューのレシピも掲載されている。これだ。これを目指すのだ。今ある家の道具では作れないものもいくつか出てくるがそんなものはどうにかなる(後述)。

調理道具

■いい包丁

急にざっくりしてんな。
友人の美容師に以前美味しい料理を作るには?と聞いたところ、良い包丁にすることが大事だと。刃物を扱うプロがそう言うのだから間違いない。そもそも料理に限らず良い(=高い)道具を揃えることは重要だ。特に刃物であればその差は歴然。プラモデルの世界でも安い工具は忌避されるべきもの。100均のニッパーでは安全に作ることさえ出来ない。

河童橋に突撃しても私には良し悪しがわからなそうだったので、高い包丁を自己負担少なく手に入れる方法として僕はふるさと納税を使いました。包丁が名産の町なら及第点の包丁は送ってくれるだろうし、毎年食べ物(主にいくらと蟹)だけにふるさと納税枠をつぎ込んでもなー、と。

そこで今回選んだのは新潟県燕市。燕市は金属洋食器の生産から始まる金属加工の町。プラモデルを作る人であればアルティメットニッパーを生産する株式会社ゴッドハンドの所在地でもあるのです。信頼と実績の燕市。そちらの藤次郎さんの包丁を選択。

良い包丁は素材を潰すことなくスっと食材を切ることが出来る。野菜を細く切る際もズレることなく、思ったままの形で揃えることが出来、火の通りも均一。何よりイメージ通りの形に出力される様はただただ気持ちいいのです。

■ハンディブレンダー

上述の本「小さなバルの絶品レシピ」を精読していると、どうしても足りないものがある。それがハンディブレンダーもしくはフードプロセッサーでした。これは互いにある程度代用は効くものの、どちらかは必ず必要になってくるものでした。包丁による微塵切りでは度々出てくる「ペースト状」を錬成することが出来ない。。
ならば買いましょう、ぜひぜひ買いましょう。なんでもハンディブレンダーは離乳食作りにも重宝するとのこと。つまり、将来必要になる可能性は非常に高い。いずれ買うなら今買いましょう。
色々あって迷いますが今は手に取ることも出来ないのでメーカーと付属品のシンプルさでブラウンを選びました。大きな電動歯ブラシと思えば形状はほぼ一緒。私の歯を守ってくれるブラウンに胃も預けてしまいましょう。

食材たち

■オイシックスのキット

舐めてましたね正直。ただの高いミールキットと思うなかれ。
幸運にも近所のスーパーで1セットずつ販売しており、その日はたまたま半額だったので購入したところ大当たり。

https://www.oisix.com/shop.g6--kit--course__html.htm
↑こちらの「kit oisix」のバラ売りという感じ

一番のポイントは美味しい食材が必要分だけ入っている点でしょうか。
特に「ケールのサラダ」はお気に入り。サラダという素材で戦うしかないメニューなので美味しい食材であることが本当に大事。ケールがパリパリで上手い。2人前で約600円ですがコンビニ300円サラダ2個分と考えればそんなに高くもない。スライスして最後に盛る用にラディッシュも1個入っている。ラディッシュ、わざわざサラダを作るために買わないでしょ?家で料理するのに彩りの野菜が無駄なく使えるのは気分的にも大変よろしいのです。

■お店の食材詰め合わせセット

そして今、いろんなお店が食材セットを配送やテイクアウトで提供しています。お店が休みになれば市場から買う人もいなくなってしまう。その支援も込めて、お店が仲介となってセットにして届けてくれる。家庭で料理ライフにこんなに心強い味方がいたでしょうか。個人店だけでなく、串カツ田中でも販売していたりしてます。

私的な大当たりは割烹TAJIMAの食材詰め合わせ。鮮魚も入って結構な量。美味しいお店の目利きが効いているのでどれも素材が活きる調理が合う。

私に届いたものには大量のミョウガが入っており、いい感じに"課題"が与えられる状態。どう調理するか調べて考えるのも楽しんでしまいましょう。

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