わたしが職業を変えた話〜その4〜
営業からCADオペレーターに転職して、どうなったか。
わたしが職業を変えた話の、つづきを。
今回で、完結です。
製造業の宿命
それまで、サービス業で営業の仕事をしていたが、職業訓練校で機械製図とCADを学び、製造業の機械設計CADオペレーターに転職した。設計者の指示を受けて、図面を修正したり、新規で図面を描いたりする仕事だ。
機械設計の知識がまったくなかったけれど、幸い会社には教えてくれる設計者がいて、少しずつ覚えることができた。図面を正しく仕上げることに、やりがいを感じた。たまに製造の現場に行くこともあって、興味深かった。
このままスキルアップしながら続けていきたいな、と考えていたが、3年と続けられなかった。リーマンショックがやってきたのだ。
製造業では大量に人が切られ、請負の会社のCADオペレーターだったわたしは、いの一番に解雇の対象となった。製造業では景気の波をまともに受けることを、身をもって知った。
学んでいたことで採用される
次の会社に採用されたのは、CADの経験だけでなく、職業訓練校でIllustratorを学んでいたからだった。業務に必要なIllustratorのスキルは、入社してから身につけていった。
最初はふたつの部署を掛け持ちしていて、CADの業務もしていたが、数年たつとIllustratorを使う業務のほうがメインになった。
Illustratorを使うのは好きだったけれど、勤務条件や社風が自分に合わなかった。サービス業の会社だったので、なんだかんだで営業の仕事だった。そこで、また製造業でCADオペレーターとして働きたいなと思い、景気も落ち着いてきたころに、転職活動をした。
ふたたびCADの仕事に
そして、現在の職場に転職した。いまはCADメインで、ときどき別の業務でIllustratorも使うという感じだ。あくまでオペレーターなので、設計はできない。設計の支援をする役割だ。
やはり図面を黙々と描くという仕事は、わたしにとってストレスが少なくて良い。ほかにやっている管理業務も、わりと好きだ。いままで勤めたなかで、現在の職場が最長になった。
まとめ
就いた職業が、入った会社が、自分にとって何か違っていたということは、大いにありうることだ。なので、とくに学生の方には、最初に入る会社選びはとても重要だと伝えたい。もちろん、入ってみないと分からないことのほうが多いのだけれど、どう選ぶかで、かなり人生が変わってくるのは間違いないからだ。
わたしもできれば、最初に入った会社で勤め続けられたらよかった。でもわたしは、結果として複数の会社を経験したことを、自分の財産のように感じている。世間を知ることができ、いろんな人や価値観にふれることができた。それは一つの会社に勤めているだけでは、分からなかったことだから。
そして、何か違っていたとしても、方向転換をすることはできる。
そのときには、
・自分のできることや好きなことを、じっくりと考えてみる。
・興味を持てる新しいスキルを、身につけてみる。
こうしてわたしの経験を振り返ってみると、やはりこれらは大切だ。
これらが思わぬ糸口となって、仕事につながることがある。
こう書いている40歳のわたしもまだ、自分のことをいまだにうまく分かっていない。自分は何者で、自分にしかできないことが何なのか。いまだに迷い、考えている。
だから説得力はないのだけれど、ぜひ若いひとには若いうちに、考え抜いたほうがいいよ!と、おばさんは言いたい。わたしのこれからについては、いろいろやってみながら、考え続けて答えを出していきたい。
全部で4回という長丁場、お付き合いいただいた方がいれば、本当にありがとうございます!
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