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ICUC-046(週間040)2020.12.27【2010年代の終わり。】

I see, You see! Intellectual Curiosity Update Committee【知的好奇心向上委員会 ICUC】今週もゆったり知的好奇心のアップデート&趣味の動画文字起こしメインのメモ。

角田陽一郎の2020年マイベスト映画
『ムヒカ 世界でいちばん貧しい大統領から日本人へ』(田部井一真監督)

ICUC#40「2010年代の終わり。」
2020年、最後の配信です。2020年が終わるということは、2011年から始まった2010年代の終わりを意味します。この10年、次の10年を考えてみました。ゆるりとご覧ください。

[CAMPFIRE] ICUC 知的好奇心向上委員会

ICUC note「ICUC知的好奇心向上委員会とは?」

ICUC主宰:角田陽一郎webサイト

mireva channel

動画の内容(+文字起こしメモ&感想)

YouTube と only in dreams と人とテレビの年末感

 おはようございまーす。知的好奇心向上委員会ICUC… Intellectual Curiosity Update Committee 言えた(嬉) の、角田陽一郎でございます。よろしくお願いいたします。
 12月27日、最後ですね、2020年の最後の配信かなあなんて思っておりますが。あれなんですよ、これ朝なんですけど、起きて寝癖ひどいなぁなんて思いながら、撮影するなら寝癖直さなきゃとか思いながら、こうやって今自分のカメラで覗いてると、そんなに寝癖ってわかんないな(笑) わかります?って、いつもそんな見比べてないから分かんないかもしれないですけど。つまり、出会うと3D、3次元だからね、分かる出っ張り引っ張りみたいなのが、こういう画面って2D、二次元だから伝わらない時もあるんだなーなんてことを。そうするとこの感じだとなんか、むしろ髪の毛をなんか整えてる様に見えるんじゃないかな、いつもと違って…と思いながら。はい、どうでもいい話ですが(笑) そんなことを思いながら撮影しておりますと。
 何話そうかなあなんて思うと、2020年最後の動画なので、2020年の総括みたいな話をしようかなあなんて思ってたんですけど。でもこれってアーカイブに残ってるわけで。そうすると今日27日でしょう?2020年ってあと28、29、30、31、あと4日、5日間ぐらいしかないじゃないですか。そうすると2020年のこと話してるのって、2021年になると急速に見たくなくなるんじゃないかなーなんて、ちょっと思ったりもするんですよね。
 それって今もあるんでぜひ見て頂きたいんですけど「only in dreams」っていうサイト、アジカンのゴッチが主催してるレーベルで、毎年ベストアルバムっていうのを選ぶコーナーがありまして、もう、何年?5年とか6年ぐらい選ばさせていただいてるんですけど。今年も選んだんですよ、2020年ベストアルバムというのをね。中身はその中身を見ていただければいいんですけど、書いてる時って2020年の12月ぐらいに頭に書いてるじゃないですか2019年のアルバムだったら2019年の12月とかに。そうするとなんか年末感でちゃうんですよ(笑) まあ出ますよね、今年はこうだったなーみたいなことを文章で書くいちゃうんですよね。ところがそれって年明けに読む人の方が多いじゃないですか。だってずっとアーカイブに残ってるわけだから。そうすると年末感っていらないんだよなー年末にっていう。

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 これってなんかすごい書いてても思うし、自分が番組作ってた時もお正月の番組って大体年末に撮りますよね。だからなんか年末感が出ちゃうんですよ。ところが年末感が出ちゃうんだけど、お正月の番組って年末感を払拭した後に出るから、実はそんなに年末感を出す必要はないんですよね。
 全く同じ様なことで、なんかね、年末って毎年言ってんですけど、打ち合わせしませんか?みたいな量が増えるんですよね。それって今年の総括と来年の意気込みみたいなものを皆で話したいんだよなって思うんですよ。僕もそうなんですよね。ちょっとスタッフと話とくかみたいな。だから…今日27日でしょう?30日の日に、もうぎりぎりですけどある有名プロデューサーとちょっとお話ししいましょうよみたいな話を一昨日してたら、結局30日に話すことになって。で、その人と前回いつ話したっけな?と思ったら、前回も大晦日ぐらいだったって言う(笑) だからつまり、結局なんかやりましょうねってなりながら、話してるのがいつも年末で(笑) ってことは、この年末で話すのは全然いいんだけど、なんかやりましょうねーってたぶん盛り上がるんでしょうけど、年明けるとまた自分たちの仕事にそれぞれ忙殺されて、そんなに物事が進まないってことを繰り返すんだよなーなんて思いながら。だからねよく言うんですけど本当に来年以降やりたいことは来年話した方がいいですよね。
 ところがそういうこととか、僕も気づいてもそんなことやってる訳だから、気付かない方とかも当然いて。そうすると年末お忙しいとこすいません、打ち合わせどうですか?みたいな、打ち合わせの希望日は29日30日とかいうと、そんなに年末働きたくないじゃないですか。なおかつその話ってどうせ1月5日に話しても一緒なんですよね。とか思いながらね。とか言いながら、この話も年末感あるからこの話を1月5日に見て別に全然関係話になっちゃうのかなーなんて思いながら。
 ただね、一方でこのYouTubeを何のためにやってるのか問題というのは、いつも問うてるんですけど…自分の中ではね。そんな見てる人いないので(笑) いないのに何でやってるのか?と言うと…、これって始めた頃ぐらいに言いましたけど、自分の今の考え、今何を考えてるかってことを残しといた方がいいよなっていうアーカイブ的な。うん、だから文章で残しといてもいいんだけど、こういう動画とか、顔つきとかその時のシワとか、なんなら寝癖がついてるかとか眼鏡は何かけてたんだっけとか、今日はワインレッドのTシャツ着てんだなとか、なんかそんなようなこととかね。今は海街にいますけど、本の数ヶ月前までは西麻布で撮ってたわけでとか、背景がどう変わるのかみたいなこととかって、何か残した方が面白いよなぁなんて思いながらね、やってるわけで。
 とすると、年末に年末感で喋るってのは一周回っていいんですよね。つまりこれがテレビだったら、テレビのお正月スペシャルだったら、年末に撮って年末感を出してるとかなんだなーとか思うんですけど。別にこれはテレビでもない。じゃあ誰のためにやってんだみたいな問題はありますね。だからこれも一応ICUCのメンバーの方にやってるとも言えるし、メンバーの方にやってるという体で自分がアーカイブしてるとも言えるし、なんならメンバーじゃない方も見ていただけてるのであるならば、その方が見てくれたらめちゃくちゃ嬉しいですけども、じゃあその方のためにやってるのかというと、その方々に本当に有益な情報を渡してるのかな?みたいなこととかも思います、と。

ブラジルW杯/テレビの果てはこの目の前に/moving movies

 そんな感じでございますね。まあでも2020年っていうのがすごい変わったってことは事実だからね。そのアーカイブ感があるとか、ないとかもあるし。例えばね、今コーヒー飲んでるんですけど、こうやって…(ひと口いただく)…コレ、あれじゃないですか、見えます?2014年ブラジルワールドカップのコーヒーなんですよね。だから僕ブラジルに行ってW杯見てきたんですよ。中田英寿さんと一緒に行って。番組をかこつけて行きたいから行っただけなんですけど(笑) そのときのカップで、なんていうんだろうなぁ…今コーヒーを飲んでる…(ゴクッ)…ということって、だからこの時にW杯に行ってなければ、このコーヒーカップでコーヒーは飲んでない。なに当たり前のこと言ってんだ?!ってことなんですけど、でもそれを2020年12月27日飲んでるって事に、やっぱりなんか面白さを感じてしまうんだよなーって思うわけです。
 あと毎年ね、水道橋博士のメルマに「テレビの果てはこの目の前に」っていう Andymori の「宇宙の果てはこの目の前に」っていうラストアルバムのタイトルをモジってつけた「テレビの果てはこの目の前に」っていう連載を毎月やってるんですけど。そこでいつも12月はね、角田陽一郎が選ぶマイ・ベスト映画みたいなのやってたんですね。それってマイ・ベスト・アルバムってのはアジカンのゴッチのところでやってるから、ベスト映画についても何か語ろうかなと思ってやってるわけです。で、いつも書いてるんです。大体、一応10位から1位まで書こうと思ってるんですけど、大体ベスト10に収まりきれず、ベスト15くらいになってるんですよね(笑) だから大体15位から1位までメルマガに書いたりしてます。過去のやつって何個かはnoteに置いてあるから、もしよろしければ見ていただければ。無料で見れるんじゃないかな確か。自分のnoteに置いたんですけど。
 だからそれって、別にこの年に見なくてもいい映画だったりもするから…全然大した評じゃないです。この映画は感動したなとか、この映画はこういう感じてで作られたんだなーみたいなこととかをね、やってるんですけど。今年もやろうかなと思ったんですけど、今年、映画観てないんですよね、全然。だから観たのが10個なんじゃないですか?って言うような話だから、そもそもベスト映画を僕が選ぶんでも、僕が観た映画を羅列するだけになっちゃうなーなんて思って。それでいいのか?とか、ちょっと思ったりしてですね、今年は書かなかったんですね。
 じゃあ映画はどんなの観たのかみたいなことも、今までだったら流行ってるとか流行ってないとか関係なく、これちょっと気になるなーみたいなやつを自分の意思で観に行ってるわけですけど。今回の、仮に10個、15個、数えてないですけど観たとして、それを観たのは週間プレイボーイでね、「moving movies」という連載をやってますけど、その連載の対談相手の作品を観てることが多いですよね。ってことは、自分が観たいから観たというよりも、対談相手の方と対談するから観たということで、やっぱり観たから選べるのか?っていうと、選べない。
 これまた話が誤解されちゃうとあれなんですけど、ということで観た映画でも超いい映画はたくさんありましたって言うか。でも対談相手の方の映画はそれは……(咳)!…やばい咽せちゃった。ね。東京のコロナが1,000人に行くのではないかみたいなことを言いながら、ここは東京じゃないんですけども、増えてる中で咳するのイヤだなーなんていつも思いますよね。皆さんも思いますよね。思いません?なんか咳して、これ風邪?それともなんかイガイガ?みたいな。それともコロナ?みたいな風に思ったりしますよね。その思う感じが、もうちょっと嫌ですよねとか思いながら話を戻すと──、観た、週プレで連載している対談相手の映画で観た映画も、みんな素晴らしかったんですけど、でもやっぱり自分の意思で観てないっていうところで、選ぶこととはちょっと違うよなーと思ったりもするわけです。

映画の話「アンダードッグ」

 「アンダードッグ」面白かったですね。森山未來さん主演の。面白かったって言うか、ぼく基本的にはボクシングとかやるタイプでは全然ないんですけど、「どついたるねん」って阪本順治監督のね、映画が大好きで。赤井英和さん主演のね。あの映画すごい好きなんですよね。で、今回のアンダードッグって「百円の恋」の監督とスタッフが作られてるって。「百円の恋」も面白いじゃないですか。安藤サクラさんのね。「アンダードッグ」、面白いです。なんか、自分が全くボクシングとかご縁がない中でのボクシングに賭けてる人みたいな話って、なんかすごい…むしろ面白いなと思うことが面白かったりするんですけど。うん、「アンダードッグ」面白かったな。

映画の話「ビューティフルドリーマー」

 あと本広監督の「ビューティフルドリーマー」ね。あれは言っちゃいけないのか言っていいのか、分かんないですけど「うる星やつら2」押井守監督のね、「うる星やつら2ビューティフル・ドリーマー」のリスペクト映画になってて。でもなんか「うる星やつら」と「ビューティフル・ドリーマー」、つまり高橋留美子さんと押井守監督の関係が…、僕も全然なんかよく分かんないですけど、一説によると高橋留美子さんが押井さんの世界観が私の作品じゃないみたいな風に仰ってるみたいな感じらしいですけど。僕なんか全然底辺のファンなので、高橋留美子さんの漫画ももう何回も読んでますし、今でも全巻持ってますけど、その「うる星やつら」を高橋留美子さん的な感じの面白さというのもすっごい面白くて、レーザーディスク全部持ってるんですけど。
 「うる星やつら」のアニメの中で表現しているの面白くて。それが映画になって「ビューティフル・ドリーマー」って本当に本当に面白くて、作品の面白さって確かに押井守ワールドなんだけど、でもそれって高橋留美子さんの、あのラムちゃんがいて、アタルがいてみたいなあの感じ。弁天がいてとか、しのぶさんがいてとか、面堂がいてとか、その感じがやっぱり面白いんだと思うんですよね。それを付け足してるという様な意味で言うと、本当に見てる人にしか分かんないけど、メガネというキャラがね、…メガネってキャラがって、こんな話してていいのか分かんないけど、メガネってキャラが高橋留美子さんの漫画には出てこないですもんね。その他大勢の友達の一人ですもんね。ところがやっぱり押井さんの「うる星やつら」だと、メガネというのがすごいフューチャリングされる。脇役がフューチャリングされてるところの付け足し感っていうのが多分一番素晴らしいとこなんじゃないかなと僕は思うんだけど。それって、その作品の、何て言うんだろうな、アナザーストーリーまで行ってないんですよね。基本はやっぱりラムちゃんとアタルの話なんだけど、あのメガネという存在…あれ多分押井さんの目線なんだと思うんだけど、というのが乗っかるところにすごい面白さがあるから、あれはやっぱり高橋留美子さんの作品で、押井さんが脚色したのか順色したのか別世界作っちゃったのかは置いておいて、というのが新ためてすごいから、そこはすごいですっていうことにしましょうよというか。どんなことがあったか分かんないけどみたいなことを思わされる映画ですね(笑) ビューティフルドリーマーはね、みたいな感じですかね。

映画の話「ムヒカ 世界でいちばん貧しい大統領から日本人へ」

 あと強いて今年の映画で一番を挙げるとすればこれですかね「ムヒカ 世界でいちばん貧しい大統領から日本人へ」っていう映画ね。「世界で一番貧しい大統領のスピーチ」っていうのは絵本にもなってますよね。ムヒカ大統領ってウルグアイの大統領のね、(映画のパンフレットを広げながら)こんな感じでね、何年か前にブームになったし、当然テレビとかで取り上げられてたから知ってたけど、知ってたぐらいでしか知らなかったんですけど。うちの実家に帰った時に、父が病気でまだ亡くなる前に、なんか妹がそれこそ父を病院に連れて行ってる間に、待合室にその絵本が置いてあって、ぱらぱらって見てたらすごい感動したと。だから自分で買ったと。で、自分で買ったから実家にあって、兄ちゃん読んでみたら?すごいいいよって言われて、読んでみたら素晴らしくて。素晴らしいなぁムヒカ大統領なんて思ってたら、検索したら秋に映画が公開するみたいな。あぁドキュメンタリー公開するんだみたいな。という数珠つなぎ的に見た映画なんですね。もう一個あるんですよね、ムヒカ大統領の映画があったんですね、今年の春にね。それ観てないです、こっちの秋の方のやつしか観てなくて。
 で、このムヒカ大統領の素晴らしさみたいなのもあるんだけど、これって作られた監督がフジテレビの若いディレクター、若いったって30いくつですけども、僕に比べれば若いという意味ですけど、若いディレクターが、田部井さんって方が、たぶん番組の特集でやっていたものからどんどんのめり込んで行って作るみたいな。なんて言うんだろうな、ディレクター的な熱さみたいなものをね、すごく感じるんですよ。だから観る方がいるかも知れないからそんなに言わないけども、ムヒカ大統領の生き方その田部井監督の人生ともクロスオーバーして行くと言うかね。その感じって自分がテレビ作ってたから、なんかすごいちょっと分かるんですよね。自分が生み出した作品、自分が出会った人…でもこれテレビだけじゃなくて、じゃあ美容師さんが髪の毛切っている相手にとか、タクシー運転手さんはお客さんにとか、お客側はタクシー運転手にとか、お客側が美容師さんにとか、様々なインタラクティブなやり取りの中で、人というのは何かを考えたり感じたりして生きてるんだと思うんですけど、それを自分が作品の対象として撮っていた人に突き動かされていくっていうのって、やっぱりディレクターをやってて一番の魅力なんじゃないかなーなんてことは思ってて。僕もそういうことは何回か経験してて、それを作品にしてるという熱さみたいなものも出てて、すごい良いドキュメンタリーだったなーって思うんです。
 あの、今言ってるのって、だから微妙に言い方を上手く言ってるつもりで。熱さというのは時に拙さにもなったりするんですよね。ただその拙さみたいなものって、熱さ…拙く見えるから熱さが出てるみたなことで、そこがするする〜と上手く編集されてしまったりすると、思ったりすると、むしろそんなお高く止まらんでもと思ったりすると、たぶん田部井さんって方の人間性の魅力みたいなものがすごい出てきてるんじゃないかなあなんて思ったりしてるんで。この映画、僕はすごい好きです。あとムヒカ大統領が言ってることが結局一番素晴らしいってことかも知れないんですけどね。(パンフレットを開いて)ここに書いてありますけど、「人生で一番大事なことは、成功することではない。歩むことだ。」ホセ・ムヒカさん。

ムヒカ語録

 このムヒカ大統領との出会い、僕が出会ったかどうかは置いておいて、出会ったのは結局、父が亡くなったという、父の病気ということに起因していることで言うと、この映画を2020年の、父が亡くなってね、それこそ秋に「やばい、終わっちゃうぞ!」みたいな。もう公開が終わっちゃうぞ!くらいの前々日くらいに行ったんですよね。もう修士論文も書かなきゃいけなくて、そんな場合じゃないんだけど、これは観ておかないと終わっちゃったら嫌だなーなんて思って、朝、新宿まで観に行ったんですけど。なんかそういうとこまで含めて、今年観るべき映画だったのかなーなんてちょっと思ったりして。うん、そんなことをなんか感じましたというか。
 だから今年はベスト映画1個(笑) 自分が観たくて観た映画って本当にこれ…だけとは言わないけど、これですね。個人的には「007」の新作をすごい期待していたら公開延期、公開延期って公開延期が2回ぐらいになっちゃって。来年春でしたっけあれ。早く観たいなあなんて思ってますけども、観れてないですよね。だからなんか…う〜ん…、そうかぁ、今考えると今年の一番最初に観た映画って寅さんのスペシャル、「男はつらいよ」の「お帰り 寅さん」を親父と最後に旅した那須塩原で観たんですよね。親父と映画なんか観に行ったの何十年ぶりだろうなぁ…、本当に何十年ぶりだと思いますよ。20代でも観てないんじゃないかな。観たかなぁ、大学生の時とか…。30代…ぅぅ〜ん、30代は絶対観てないけど。だから10代だって、もう高校くらいの時だって親父と観てなかった気がしますよね…、なんか観たかも知れないけど。そう考えると今年の最後に観た映画ってのが、その親父の死から繋がった…あの、最後じゃないけどね、今年観たベスト1の映画はムヒカの大統領の映画っていうのが、そういう思いからたまたま偶然観た映画だけど。実は最初に観た映画が寅さんだったというのも、なんか色々感慨深い2020年だなーなんて思いますね。

2020年で一番思うこと

 あとね、2020年で一番思うことというか。それこそ昨日、海の街近くに住んでるんで海まで散歩してて。あぁ今年も終わるなぁなんて思いながら散歩してた時に、ふと気づいたんですけど、2010年代の終わりなんですよね、今年はね。だから2010年代って2010年から始まって2019年に終わるって思いがちだけど、冷静に考えたら違うじゃないですか。だって20世紀って1901年から2000年までですもんね。だから2000年って20世紀じゃ…うん、だから2010年代の終わりが2011年から始まって2020年で今年で終わるんだなってことに昨日気づいたんですよ(笑)
  って考えると、2011年ってね、311があったと思うんですけど。2011年のその1月ってまさに2010年の大晦日からまた父とお袋とかみんなで旅行行ってたんですよ鳥取の境港ね。そしたらこの前関越道であの大雪で閉ざされちゃったってのありましたけど、あんなことがちょうど起こったんですよね。境港の旅館で四日間ぐらい雪で電気が止まっちゃって、旅館で僕ら隔離されちゃって、身動き取れなくなったっていうことを経験したんですよね。で、ちょうど大晦日に紅白見て、その時はまだ電気が通ってたんですよ。夜中寝てたら急に寒くなったなと思ったら暖房が消えて。大丈夫かなーなんて思いながら寝てたら、翌朝起きたらそこから電気も止まってみたいな。翌日から…電気が止まるとタンクの水が止まっちゃうからトイレも行けなくなるみたいな。結構大変だったんですけど、どうやって脱出したか?みたいなこともひとエピソードあるんですけど。

その「ひとエピソード」(最初〜25分辺りで話されてます)
「渋谷で角田陽一郎と」2017年10月13日(金)

 みたいなことがあって。それで僕は個人的には寒さに弱くなりましたね。その時からもう寒さに耐えられない体になったなーって思うんですけど。そん時に親父とかと話したのは、なんかその1日目に蝋燭の火で冷たいご飯を食べてんのも、なんかこういう質素なことをやれってことなんじゃないの?みたいなことを親父と話してたのを覚えてるんだけど、そうしたらその3ヶ月後に311が起こって。本当に、電気というものは一体何なのかと考えさせられる、今でも考え続けてる事故、人災、自然災害からくる人災みたいなものが起こったわけですよね。みたいなことがちょうどあったんですよ。だから2011年ってなんかそういう災害へのきっかけみたいなものは気にしたまま震災が起こって。
 グーモって会社をやってたんだけど、その震災の光景を見ながら僕は会社にいる必要があるんだろうか?みたいなことに問い続ける中で、自分は自分の名前で作品を生み出さなきゃと思って、本を書いたり映画を作ったりロックフェスをやったりしてるうちに、TBSに居る必要があるんだろうか?みたいなことを思い、2016年末にTBSを辞め、で、そこから網膜剥離になったりとかも色々あるんですけど。で、親父が2020年の8月19日…まあ、18日に亡くなるということが、僕の2010年期だったんだなーって思うんですね。
 で間もなく2020年が終わるとことは、つまり2010年代が終わるんだなって思うと、僕がその10年間に出会った人とか、なんか一緒にいた人とか、いなくなっちゃった人とか、こういう嫌なことがあった、こういうい良いことがあったみたいなことが、あらゆることが精算されていく年なんだなぁなんてことに新ためて気づかされたかなーっていうかね。星占い的に言うとグレート・コンジャンクションてのがこの前あって、それまでの地の時代、土地の地って書いて、地上の地の時代から風の時代に変わったとかって言われてて。それってどういうことなんだろうなと思いながら昨日、海まで歩いてたんですよ。その時に、僕で言うと、そうか色々あった2010年代の終わりなんだなぁなんて、ちょっと思いましたね。だから2010年代とかに一緒にいた人とかね、一緒に出会ったコトとかモノとかそういうものとか、これから続くか続かないかみたいな意味で言うと、続くものもあるし続かないものもあるんだろうなぁなんて思いながら。なんか続かないことは寂しいなぁと思うものとかもあるわけですよ。でもそれは、そういうものを更新しろと言うか、そういう…、だって、自分の人生だっていつまで続くかわからないワケで、そうすると2020年代が間も無く始まる中で、自分が風の時代(笑) の2020年代ってのをどのように過ごすのか?みたいなことなのかなーなんていうことを、改めて思いました。だから今日一番言いたかったことは、2020年の総括というよりは2010年代の総括(笑) だったんだなぁなんて思います。はい。

プラクティスな10年

 あのーどうだったんでしょうね。総括という意味でいうと、少なくとも2000年代まで思っていた、自分が思っていた2010年代とは遥かに違う10年になりましたね。長年居た会社を、いつも辞める辞めるって言ってたし、思ってたけど、本当に辞めるかどうかなんてわかんなかったもんなぁ。なんかそれこそね、今は東京脱出して、ここにこういう風に拠点があったりして。それもいつかやろうかと思ってた…、だから逆に言えばそんなに突飛な事が起こってるわけでもないですよね。だって親父も突然死んだわけじゃなくて、いい歳して死んでるわけだから別に… (笑)ホリエモン的に言うと想定の範囲内だったような気もする。だって比較的若い頃は全然、なんか親父とかお袋とかと旅行とか行かなかったけど、なんかよくこの2010年代って行ってたのって、親父とお袋が元気なうちに色んなとこ行っとこうみたいなね、ことを思って、九州行ったり東北行ったりしてたんじゃないかなあなんて思いますもんね。それってなんか自分の中で予兆してたんだろうなとも思うし。なんか人と一緒にいるということをずーっとやれたらいいなーなんて思いながら、ずーっと一緒にいると何か…なんて言うんでしょうね、飽きが来ると言うか揉めるというか、そういうことってたくさんあるじゃないですか。だからってじゃあそういう関係を断ち切って、もうこんな奴とはもう会わないよみたいな風にやると、それはそれでちょっと寂しいなーんて思ったりするじゃないですか。じゃあ寂しいのが嫌だから嫌な思いもするけど一緒にいるか?みたいなことの選択って時にはあるんだけど、でもそれをやってるとずっと嫌な日々が続くと(笑) 思うわけで。だからそのノスタルジアみたいなね。モノとどう決別するか?みたいなことというのは、何か2010年代の僕は思ってましたね。元々ノスタルジア好きだから歴史の本とかよく読んじゃうのかも知れないし、なんか懐かしがるみたいなことが…う〜ん…、寂しがり屋?甘えん坊?(笑) みたいなところってのは元々あるなーってのは自覚はしてるんだけども。そのノスタルジアみたいなことを言っててもね、だって究極的には自分が死んだらそれはそれで…分かんないですよ?来世があればどうか?は、また別ですけど、終わったら終わっちゃうわけで。
 だからそうすると親父が亡くなった8月に言ったのもありますけど、死へのプラクティス、練習をしてる、プラクティス・フォー・デスみたいな、デッドみたいな、というのが人生なんだなって新ためて思ったときに、カントだろうがニーチェだろうがゲーテだろうがソクラテスだろうがプラトンだろうが黒澤明監督だろうが、みんな死んじゃったわけじゃないですか。ってことは諸先輩方ってのはもう死んじゃってんですよね。何当たり前のこと言ってんだってことなんですけど。だらなんか死というのってのは、そういう次へのステップアップ…アップかどうか分かんないけど、ステップの経験で、それを迎えた時にソクラテス先輩は「ああついに来たのね、あなた。」みたいな(笑) ゲーテさんも「うん、来たのか、君は。」みたいなことをドイツ語で言ったりするじゃないですか?(笑) みたいなこととかをなんかふと感じたりするわけです。そのプロセスに行くまでには、やっぱり様々な段階を踏めよって、多分その先人たちは仰ってるのではないかと勝手に推測し、まだまだそのレベルには達してないので私はまだそちらには行けないですって言うことが、なんか大事なんじゃないかなっていうことが、なんか年々そのことにやっと気づいたのが今年、2020年だったとも言えるし、気付くのにかかった10年、2010年代だったんだなぁとも思うわけですね。
 だからなんか来るもの拒まず去る者追わずってのはずっと思ってたんだけど、去る者を追ってもどうせ去っちゃうし。来るものってのは来てくれたら、それは嫌なことでも良いことでも来てくれたという意味だけでも感謝しようかなみたいな。なんかそういう宗教的なことを言っておりますが、なんかそんな事を思ってるかなーって思ってます。それって結果、僕の中では続くものは惰性で続くし、その惰性がなくなっちゃったらもう止まっちゃうし、もし僕から離れていくものがあったら、それはめちゃくちゃ寂しいし、めちゃくちゃ嫌だなって多分思ってるんだけど、その寂しいし嫌だなっていう経験をプラクティスして、人は死へと向かって行くんだなみたいなことを新ためて感じてるというのが今、2020年12月27日かなーなんて待っております。
 本当にあれですねこれ誰に向かって喋ってんだろうな(笑) とは思いますね。まあ誰に向かって喋ってもいないし、自分に向かって喋ってるかと言うと、喋ってるとも言えるし喋ってないとも言えるかな。だから、何とも…年々年々ぼやけて来てますね。やっぱり老眼になってるという意味かもしれないし、正しいことなんてひとつも分からなくなってるって言うのが、あの…感じではあるんだけど、それがよりはっきりしたのかな、この2020年、あるいは2010年代の終わりで。さぁ2020年代に突入すると自分はどうなっていくのかな?とか、この世界はどう変わっていくのかな?とかね。でもどう変わってもいいんじゃないかなあなんてちょっと思ってるってことかな。そこの環境の中で、まぁ無理なら無理でっていうことを考えつつ、そんなに無理をせず生きていこうということを深く思ってる、きつく思っている、きちっと思っている、ゆるく生きようときちっと思ったっていう(笑) ことかも知れません。
 はい、そんな感じでございます。ということで色々考えてますがこのICUCの動画はですね、そういうアーカイブなので、またゆるゆると続けて行こうかなと思ってますので、どうも。ちょうどね、3月から始めてなんとか、なんだかんだ言って毎週やっております。また来週よろしくお願いします。バラエティプロデューサー角田陽一郎でございました。良いお年を。
 と言いながら、これ来年見る人もいるから良いお年をとか言わない方が良かったとかいうことを頭に言ったんでしたね、はい。ではまた来週。


文字起こしメモ&感想

 なぜ前後させたのかわかりません。がっつり遅れたし、まあいいや!と思ったのは確かですが、#041の新年最初の動画を先に文字起こしして、そのあとこれに手をつけたので、書いてるのは2021年1月10日前後です。今でも2020と間違って書くくせに、年末の話がものすごく遠く感じる。とても不思議。

 「今何を考えてるのかを文章で残しておいてもいいんだけど」。目で見たもの、耳で聞いたもの、体で感じたものが言葉になるとき、言葉にした人一人分のフィルターを通すと思うのです。角田さんが感じたり思ったりしたことを角田さんが言葉にするときは”その時”の角田さん一人分を通して出て残されたもの。角田さんの場合はあまり差がないかも知れないけど、話せない、書けない人だっている。その代わり奏でられる、描ける、映せるという人もいる。料理もそうかも知れない。
 そしてその後は読み手の読解力と感覚が挟まる。話すまでは少なくとも”純度100%角田”だったのに、文字を起こすことで私が挟まる。それが面白くもあり、翻訳はもっと濃く厚く挟まるんだなーと思ったり、純度が下がることが気に入らなかったり、申し訳なくもある。文字起こししてるといつもそんなことを思うし、だから自分のことを100%分かってくれる人は存在しないし、存在しないから信じようと思える人がいるんだろうなと思うのです。

 ケチとしての自分は少しだけ脱皮して、角田さんが大事にしてる様だからと2020年は映画を多めに観てみることにした。(あとで観たもの全部ログしよう。)映画を観てると原作、監督、俳優、全員別の人(当たり前)ということは、それだけの感覚をどうにかまとめて、やっと一本仕上がると思うと、映画もテレビも、編集さんがいるなら本だって、なんとも大掛かりな創作物なんだと、ちょっと想像が追いつかなくなる。そういうものを小さく体験することが学校だったのかも知れないけど、やっぱり私は人数は少ない方が性に合ってるのかもと思う。他人の言うことを聞く気がないのか、聞く余裕がないのか、手伝うならいいけど、一緒に作るは想像がやっぱり追いつかなくなる。とりあえず2021年も修行がんばろう。もう少し師匠と話をしよう。

 今日は妄想走りがちだからここまま書いてしまう。文字には重くて沈むイメージがある。インクが薄い尾を引きながら水の底に落ちる感じ。言葉は軽いく残らないということではないけど、今みたいに録画録音が手軽じゃなかった子供時代に、文字だと残るという重みを知らず知らずに感じてたのかも知れない。なので、文字起こしするとき、言葉を文字に”落とす”と言っている。頭の中では。起こしたのに落とすってなんか変な言い方(笑)

 W杯のコーヒーカップの話。2014年にブラジルに行ったから今このカップでコーヒーが飲めているという当たり前の話。── 一体なにを面白がってるのか分からない、だって当たり前のものに理由…言い方を変えれば運命だとか繋がりを感じるなんて、ただのこじつけ。あんたは本当にそういうとこある── ってね、母によく言われたことを思い出す、角田さんの話を聞いてると。母がどう思ってそう言ったのかは色々想像つくけど、そうすると10年と言わず私の30年、一世代分、埋めてしまった自分の感覚を今からもう一度育て直す。良い時期に育て直せるなと思う。だって石井ゆかりさんの占い的には、牡牛座はとても良い年だそうだから。

 寝癖、わかりますよね。だって毎週しっかり観てますからね。ただ、悪くない。なんなら梳かしつけてない方がちょっとかっこ良いかなとも思いますけども。
 さて、行ってきます。#042の文字起こしに。明日は厚木の映画館で「ムヒカ」観る予定。

ICUCは
一人一人の知的好奇心がくすぐられるような
さまざまな「ヒト・モノ・コト」を
皆で持ち寄って
話して聞いて調べて楽しんで
自分の知的好奇心をアップデートしちゃおう
って集まりです。
(by 角田さん)
[CAMPFIRE]知的好奇心向上委員会 ICUC
ICUC note

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