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四コマ風「七つの習慣」③-Win-Win関係、共感によるコミュニケーション、 シナジー、刃を研ぐ習慣について

#10 相互依存のパラダイム

主体性目標の明確化最優先事項の優先という3つの習慣は個人的な成功と自立のために必要な習慣です。以降の公的成功のための4つの習慣は、これらを達成し自立という土台があってこそ成り立つ習慣になります。公的成功を収めるには、他者との表面的な付き合いだけでなく、「信頼口座」を積み上げていく必要があります。

信頼口座を増やす6つの秘訣は、まず相手を理解する事です。これは預け入れの鍵としての役割を果たします。次に、親切心・気配りを働かせる事です。人格主義に則って、思いやりを他者に持つことが肝要です。約束を守ること、期待(互いの役割)を明確にすること、誠実さを示すことも信頼される条件に含まれます。
最後に、信頼口座を取り崩してしまった場合は心から謝ることです。相手が可哀想だから謝るのではなく、自身の原則と価値観に照らし合わせて内省すべしであるということが重要です。

ダグ=ハマーショールドの箴言
「大勢の人を救おうと一生懸命に働くよりも、1人の人のために自分の全てを捧げる方が良い。」
→ 血の通っていない会社の同僚、表面的な付き合いの友人たちに自身を犠牲にするよりも、あなた自身が大切にしたいと心から思っている人との信頼を大切にした方が良い。


#11 Win-Win関係を築く

Win-Win関係を構築しようというのは単なるテクニックではなく、人間関係の根幹となる哲学でもあります。人間関係には勝つか負けるか、あるいは勝てないなら勝負しない等々様々なパラダイムがありますが、「自分も勝ち、相手も得をする」という第3案を常に探ることが大切です。私のやり方・あなたのやり方でもなく、もっと良いやり方というのが常にあるはずです。

従来の学校、塾、企業、国家などなどWin-Lose、勝つか負けるかという脚本に沿って創られた組織では個々の内面が全く考慮されず、点と偏差値だけで全員の価値が決まってしまいます。その状態では他者と力を合わせて結果を出すことは到底できません。

現実の人間社会では相互依存関係でないヒトというのは存在しません。先々のことを考えるならば、信頼口座を築いてWin-Win関係を築くのが自身が敗者にならないためにも必要な戦略であると言えるでしょう。いざというときはLoseにならないためのオプションとして、Win-Win,Or No Deal (Win-Win関係を築けないなら無理して関係構築をしない)という立場を取ることも大切です。


#12 Win-Winの5側面と関係構築のプロセス

Win-Win関係の原則を実現するにはプロセスが必要です。まず互いの人格と人間関係があり、そこで協定を築きます。そして合意に至るまでのシステムプロセスが存在することも大切です。

Win-Win関係を大切にできる人格の条件は、大きく3つあります。
1つ目が誠実さで、それは個人的な成功ができること=自分自身に価値が置ける人物であることです。次に、人として成熟していること=相手に配慮しながら自分自身の意見や信念をハッキリと主張できること、最後に豊かさマインドこの世には全ての人に行き渡るだけのものがしっかりとあるということを意識できるということです。
人間関係、そして協定を築くには次の5つの要素をハッキリを決めましょう。

望む成果 ー いつまでに、何を達成するか
ガイドライン ー 結果を達成する際の基準
リソース ー 結果を達成するために使う人員、資金、技術力、サポート体制など
アカウンタビリティ ー 結果を評価する基準、評価する時期
評価の結果 ー 達成度合い、貢献度合い、評価の結果の、明確化

最後に、組織にWin-Winを支えるシステムがなければWin-Winの精神を定着することはできません。そのためには、給与や報償の仕組みがWin-Loseのパラダイムに陥っていないか見直して見ましょう。社員や学生同士が競争して潰しあうのではなく、協力するような環境を作ることが大切です。例えば学校の場合は偏差値や成績表だけでなく、生徒一人一人が教師と相談して決めた個人目標の達成を目指すことが大切です。


#13 理解に徹する=相手に理解される

理解に徹するとは、共感によるコミュニケーションをするという1つの原則です。
相手に対して理解に徹するには、まず大きなパラダイムシフトが必要です。ほとんどの人は相手の話を理解しようと聞いているのではなく、自分が何を話そうかというのを意識して聞いています。相手の話を聞く姿勢には次の5つのレベルがあります。

1、無視する
2、聞くふりをする
3、選択的に聞く
4、注意して聞く
5、共感しながら聞く

5の共感しながら聞く段階というのは、モノ偏重の状態からヒト重視のパラダイムへの移行に相当しています。商品を売るのではなく、顧客に共感しニーズ満たすような問題点を解決する方法を売ることが理解に徹するセールスパーソンの手法です。正しい判断をするための鍵は、まず相手の理解に徹することです。


#14 振り返り傾聴

理解に徹する振り返り傾聴の手法には、4つの段階があります。

1、相手の言葉をそのまま繰り返す
2、自分の言葉に置き換える
3、相手の気持ちを考え、自分で言葉にする
4、2・3を組み合わせ自分の言葉・相手の気持ちを双方言葉にする

一番よいのは4の段階を実践し、相手が伝えたい言葉・気持ちの両方に理解を示すことです。自分の言葉・相手の気持ちを双方伝えることができれば相手が考え・感情を整理する手助けをすることができます。


#15 シナジーを創り出す

自覚、想像、良心、意志という4つの力、Win-Winの精神、そして共感のスキルを総動員すれば最高のシナジーを作ることができます。これは創造的協力という、もう一つの原則に相当しています。
1人の人間の能力からシナジーが生じるのと同様、他者との関係にもまたシナジーが発生します。シナジーの本質は互いの違いを認め、尊重し、強みを伸ばして弱みを補うことにあります。

シナジーを創り出すための秘訣は、人格主義に則り自分自身に正直であることです。自分の内面に向き合い、組織や家庭の問題に取り組み、原則に則って自身が言うべきことを堂々と明らかにすることです。その瞬間から相手と正直にコミュニケーションが取れるようになり、シナジーが実現し始めます。


#16 刃を研ぐ(肉体、情緒、知性、精神を整える)

第7の習慣は個人のPCを向上させるための習慣で、刃を研ぐ時間を取ることに相当します。第7の習慣が身につけば、他の6つの習慣全ての幅が広がります。
自分自身というPCに投資できる側面は、肉体情緒(社会的つながり)、知性精神の4つがあります。これらのヒトとしての能力を高めていくには、これらを主体的に実践できる習慣が身につけるのが一番です。

肉体的側面を鍛えるというのは、身体に気を配り大切にするということです。理想的なのは、自宅でできて持久力・柔軟性・筋力の3つを伸ばせる運動をすることです。持久力を鍛えるには、心臓血管を鍛える有酸素運動が適しています。(競歩・ランニング、サイクリングなど)
また柔軟性には、ストレッチが最適です。有酸素運動の前にはウォーミングアップ、そして後にはクールダウンとストレッチをするようにしましょう。筋力を鍛えるのは簡単で、体操・腕立てや懸垂などが効果的です。


精神的側面とは、価値観を守り抜こうとする意志です。これは人によって全く異なった方法で行われています。例えばコヴィー博士は聖書を読んで瞑想することでこれを行なっているそうです。無神論者の私は代わりに自身のミッションステートメントを見返すこと、もしくは読書をして新しいミッションステートメントを考案すること、あるいは満足するまでイラストや記事を執筆することでこれを行なおうと努力している最中です。

マルティン=ルターの箴言
「今日はあまりになすべきことが多いから、1時間程よぶんに祈りの時間を取らなければならない」


知的側面真剣に本を読むこと、専門外の分野を探究し知識を広めること、文章を自ら書くこと等で磨かれます。そのためには、時間の消費となるテレビ・インターネット中毒に対処したり、継続的に学ぶ習慣を身につけることが大切です。
一番良いのは、優れた古典文学や自伝、文化的な視野を広げてくれる良質の雑誌、現代の多様な分野の書籍を読むことです。スケジュールを立てたり、何かを企画して実践することも知性の向上につながります。


社会・情緒側面はWin-Win関係、共感による相互理解、シナジーの原則を中心とした習慣に関係してきます。
「あなたと私とではこの問題に対する見方が違うようですね。よく話し合って、お互いに満足できる道を探しませんか?」(Win-Win)
「では、最初にあなたのお考えをお聞かせください。」(相互理解)
「ありがとうございます。あなたと私とでは、こことここに見方の違いがあったんですね。では、お互いに提示していた案よりもより良い案を見つけるために力を合わせませんか?」(シナジーの原則)

社会・情緒側面の1つである自尊心を維持する上で重要なのが、自身の価値観に誠実に生きることです。自尊心を考え方・気持ちのありようだけでどうにかするのには限界があります。一番良いのは、自身の生き方を正しい原則・価値観に一致させることです。

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