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運動能力の向上には視覚能力も必要!

みなさんこんにちは。理学療法士の吉田侑矢です。
今回の記事では目のトレーニングが運動能力やパフォーマンスの向上につながるというお話をしたいと思います!
前回の私の記事では視力低下についてお話ししました。
視力のメカニズムは前回の記事を参考にしてください。

今回の記事は運動やスポーツにおいてどのような視覚能力が必要か。
またどのようなトレーニングで能力向上が出来るのかを説明していきます!

動体視力

まずは皆さんご存じだと思いますが『動体視力』です!
視力の中でも動いているものを捉えるものです。
しかし動体視力の中でも大きく2つに分けられることをご存じですか?
上下左右など2次元の動きに対応する動体視力と前後(奥行)の3次元に対応する動体視力があります。
サッカーに例えてみましょう。
敵がパスを回している時にボールを追う動体視力と味方が自分に向かってパスを出した時にボールを追う動体視力と言ったらわかりやすいでしょうか?
よって鍛え方も変わってきます!

動体視力のトレーニング
まずは上下左右の動体視力についてお話しします。
これは想像しやすいと思いますが、動いているものを捉えるようにトレーニングをすればOKです!
昔の漫画で道路から電車の中の人を見るといったシーンがありました。いいとおもいます!(笑)
通学・通勤中に電車から外を見て車のナンバーを見るなどでもトレーニングになります。
次は前後(奥行)の動体視力です。
この動体視力は前後に動くものにどれだけ早くピントを合わせることができるかです。
トレーニング方法としては少し遠くにある木などの物を見ます。自分の顔の前に指を立てます。この時目の前にある指はぼやけて2本に見えていると思います。この状態から顔や指を動かさずに遠くの物から目の前の指にピントを合わせます。すると今度は遠くのものがぼやけると思います。反対に指から先ほど見ていた遠くのものにピントを合わせます。これを繰り返しましょう!
この能力が上がればよく言われる『動いているものが止まって見える』状態に近づくでしょう!

周辺視野

続いては『周辺視野』についてお話しします。
聞いたことがある方もいるかと思いますが、視力の中でも自分のピントが合ってるもの以外がどれだけ見えているか(認知できているか)です。
自分の目の前に広がるわずかな範囲を『中心視野』と呼び、物をしっかりと判別できる部分です。そこから少し広がったほとんど判別できる範囲を『有効視野』と呼び、さらにその外の見えてはいるが明確に判別できない『周辺視野』に分かれます。
しかしこの周辺視野にあるものは見えてはいるためこれを認知できるかどうかで世界が変わります。
またサッカーに例えてみますが、目の前にいる敵選手を見ながら周囲で敵や味方がどこでどういった動きをしているかがわかる範囲です。

周辺視野のトレーニング
このトレーニングでは視野に入っているものがどこまで見えてどういった動きをしているか捉える必要があります。
正面にあるものをしっかりと見ながらギリギリ見える位置に誰かに立ってもらいます。その人が指を何本立てているのかを目の端で捉えるようにトレーニングを行います。
周辺視野が広がれば団体競技であれば、どこにだれがいるかわかる範囲が広がりプレーの幅が広がるでしょう!

深視力

最後はあまり聞きなれない言葉かもしれません。
物との距離を測るのが『深視力』です。先ほど少しお話しした中心視野の中でどれだけ物を立体的にとらえることができるかどうかです。
実際の距離と目視での距離の誤差が限りなく0に近いことが好ましいので、交通事故防止などのために大型自動車免許の試験には深視力検査が含まれます。
サッカーで例えると今自分のいる位置から他の選手やゴールまでの距離がどれくらいかを見極めるのが深視力です。

深視力のトレーニング
正確な距離を数値化する必要は全くなく、実際の距離と目測での距離を少なくすることが必要です。
具体的なトレーニング方法としては顔の前に指を立てます。立てた指にしっかりとピントを合わせた状態でゆっくりと前後に指を動かします。慣れてきたら自分の指ではなく人を使ったりして移動範囲を広げます。
これで深視力は高くなり、実際の距離との誤差を少なくすることができます。
ただし注意点として左右で視力が違う人や斜視の人は深視力はほとんどの場合上がらないので矯正が必要です。
試しに片目を瞑ったままゆっくりと左右の人差し指を付けようとしてみてください。思っていたよりずれませんか?両目でしっかりととらえないと立体感は損なわれてしまうんです。

まとめ

今回は運動に活かせる視覚能力についてお話しさせていただきました。
身体能力が上がっても物を捉える力が不足していれば十分に発揮できません。
視覚能力を向上させスポーツでのパフォーマンスレベルをあげましょう!
最後まで読んでいただきありがとうございました。

次回は1週間後ではなく数日中に【特別版号外】を配信予定です!
お楽しみに~


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