否定錯誤

悪性:☠️☠️

※本項の内容は、とつげき東北とりおしの喧嘩を基にしておりますが、りおしの主張に間違いがあまりに多すぎるため、要旨に関わらないところはなるべく是正し、要約して掲載しました。

条件法否定に対して、その対象を誤るような事態を散見する。具体的には次のようなものである。

X氏:「AならばB」のとき、「AでなければBでない」という推論は誤りだ。
Y氏:「AでなければBでない」は「AならばB」の裏であり、もとの命題が真であったとしても裏が必ずしも真であるとは限らない。必ずしも真であるとは限らないとは、真である場合もあるのだ。よって、「誤りだ」と断ずるのはあなたの穴だ。

このようなとき、Y氏の論理に悪性が認められる。

X氏は「AならばB、というA,Bの関係から、AでないならばBでない、というA,Bの関係を導く推論が妥当ではない」と言っているのであって、「AならばBが真だとして、AでないならばBでないは必ず偽である」と言っているわけではない。このときのY氏の主張は、後件についての真理値(真偽の問題)と、条件法における妥当性の有無を混交する詭弁である。

このような詭弁への対策としては、やはり後件───ないし、その条件法に現れる原始命題───の真理値と、その条件法の妥当性の有無が独立したものであることを指摘すればよいだろう。

実は「もとの命題が真であったとしても裏が必ずしも真であるとは限らない」から「真である場合もある」というのもかなり怪しい推論なので、次の項にて紹介する。

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