レジ袋をさげて、ふらっとアートを見に来られるギャラリーに
「買い物した帰り、レジ袋をさげてギャラリーに立ち寄る。そんなふうに、気軽にアートに触れる場所にしたい。」
2012年に、今の主人に会った時、彼が話していたこと。
美大卒でもないし、美術館やギャラリーとは無縁だった私。
たまたま高円寺に髪を切りに行って、たまたま興味本意で立ち寄ったギャラリーカフェ。まさか数年後に、そこの店主と結婚して、業務を担うことになろうとは露も思っていませんでした。
あたかもギャラリー行き慣れてます、美大出身者ように思われることが増えてきましたが、大間違いです。
私は常にアートに関しては、門外漢でありたいと思っています。
つまり、アートの専門家でなくても、楽しめるはずのものが良質な芸術ではないかと思うのです。
もちろん、専門的な教養がより鑑賞の質を高めるのはいうまでもありません。
けれど、誤解を恐れずに言うと、アートの価値とか、面白さは、自分で決めていいし、感じるものだと思うのです。
「アートって、わかんない」というのはよく聞くことですが、雑に言えば「そりゃそうやろっ!」って思うのです。
そんなもの作家本人も分かっていない、または把握しきれていない事も多いのではないでしょうか?
「あー、全然わかんないな。」「なんや、これ?」と思う。
もう、それだけで十分ではないでしょうか?
例えば、レストランで食事してみると、口に合わない、まあまあやね、美味しいっ!、それぞれ感想があるでしょう。
アート作品についても、わからない、この色は好き、顔ばっかり描いているのね、など。
そのくらい簡単な所から感じることを始めればいいんじゃないでしょうか?
わからなければ、作家が在廊していたら聞いてみればいい。作家さんもお客さんの質問を受けてはじめて考えることになる場合もあると思います。
わからないものを、わからないと受け入れる。わからなければ、聞いてみる。
どうして顔ばかり描くのか?何か意味があるのか?どうして特定の色ばかり使うのか?
わからないものに対して、「なぜ?」、とい問いかけることで、作品が鏡の役目を果たし、自らの価値観の幅を確認をすることになるのです。
私もそんな風にして、多くの作家さんに教えて頂くことで、少し人生観が変わってきたところもあります。
でも、まずは、食べて見なければ味はわかりません。アートも見てみないことには始まりません。
ギャラリーカフェ3の近所には、SEIYUがあります。
どうぞ、まずは、作品に出会いに、そして、普段は気づいていないご自分自身に出会いにきていただければと思います。
レジ袋をさげて。笑
アートの
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