見出し画像

【シリーズ読書感想】『マージナル』

 今回のシリーズはこちら。

テーマごとにラノベを読む企画「I want to kill you so much...」で、手に取ることになったシリーズです。

 ガガガ文庫タイトルなので、KU対象が1巻のみ。


 さて。

 ハマる作家さんは時々いるのですが、なかなか「好きな作家さん」まで行かない。

 という感じなのですが、神崎さんは間違いなく!!

 好きな作家さんになりました!!


 ストーリーはこんな感じ。

 殺人や拷問を扱うアンダーグラウンド・サイトの管理人ヴェルツェーニ。
 その正体は、過去にトラウマを持つ、高校2年生の摩弥京也。
 彼は、殺人に惹かれつつも、その禁を犯さないことを矜持とする「マージナル(境界者)」。
 一線を越え、殺しに手を染めた「オーバーライン」たちを追い詰めていく……。

 全6巻ですが、本編は4巻。
 残り2巻は殺人犯視点の外伝になっています。

 1巻は、「洋画みたいだなー。ちょっと物足りない」と思っていたのですが、

 2巻から、どんどん面白くなっていく!

 期待を裏切らない展開!

 一冊読むごとに、映画をみたような満足感!!

 殺人に惹かれるけれど、それでも犯さないように境界線にいる主人公。

 その京也の異常性、だからこその信念、そして恋と、覚悟。

 犯人視点で語る倒述ミステリの手法を使っている外伝2巻。

 「これがデビュー作か!?」というくらい、倒述ミステリに止まらないオリジナリティが溢れている。

 これが隠れた名作ってやつか!!

 くっ……確かに面白い、傑作だと思ったのに、なかなか伝わる感想にならない……口惜しい!

 神崎さんの『ブラック・ブレット』も最終巻以外KU対象になっているので、ぜひ読まねばと思っております。

 アングラな世界観や、スリラーサスペンスが好きな方にはぜひ読んでもらいたいシリーズです。

この記事が参加している募集

読書感想文

よろしければサポートお願いします。Kindle Unlimited攻略記事からのサポートがあれば、更新&投稿頻度を上げたく思っております。