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信用してもらえるまで2年かかった、あるアスリートとの話

約2年です。
その2年間で身体を触っていてやっと信用していただけたのか…
という次元の話ではなく、一切触ることすらさせていただけないというとこからのスタートです。

全く身体を触らせていただいたこともなく、2年が経ちようやくとある事から身体を触らせていただけるようになり、その後はサポートで入ることにお願いしていただけるようになりました。

その現場とは、JRAメディカルサポート。
とあるジョッキーとの話になるのですが。

なぜ2年間も身体を触らせていただけなかったのか?

僕の評判がよくなかったのか、見ていてプロフェッショナルに見えなかったのか…
様々な理由はあると思いますが、今となっては分からずというやつです。

最初の方は本当に僕は空気のような存在でした。
いてるという認識はあるけど、ほぼ無視というやつですよね…笑
これは本当にキツかったです。

何でなんやろ?
まさか見えてない?
俺は存在してないんか?
何か悪いことしたかな?
失礼なことしたか?
でもそもそも喋ったことすらないで…
挨拶か?
立ち居振る舞いか?
態度?
いや、もしかしてこの人の性格悪すぎるだけか?
など、本当に色々と考えました。

でもいくら考えても全然分からず…
そのまま2年間という感じです。

でも今思うと当たり前だなと思います。
土日のレースに向けてコンディショニングを整えてきて、レース当日に入っているどこの誰か分からんやつにいきなり身体を預けるなんて博打です。
プロフェッショナルなのでやはりその辺の線引きはしっかりされてますよね。

いくら考えても仕方ないので、もう考えるのはやめることにしました。
僕のコンディショニングを受けにきてくださる方が、少しでも良かったと思ってくださることだけに集中しようと。


とりあえず結果を出しまくったら、
「俺もちょっと調子悪い時に触ってもらおかな。」と思ってもらえれるかなと。

そのタイミングはいくら待っても訪れることはなく…

しかし、まさかそのタイミングは急に訪れました。

「ちょっとだけ触ってや。」

おー、なんやこの謎のタイミングは!!
これは絶対に満足してもらわんと!!という事で頭はいっぱいでした。

終わったあともどうだったかはよく分からず…

満足してもらえたのか?

という「?」だけが頭にありました。

そこからはやはり来られることはなく…
やっぱり満足してもらえんかったんやな、と思っていました。

が、しかし!!

「またやって」

まさかすぎてビックリしすぎてちょっと止まってました。
たぶん。

その後も、ほとんど毎回という感じでコンディショニングに来ていただけることになり。
元々ずっと調子が悪い部位があったけど、どこに行っても良くならんし諦めてたとのことで。

もちろん僕がしたことで改善したわけではないです。

でもレース前にやってもらったら楽になる」

ということで、来てくださるようになりました。
これほど嬉しいことはないです。
これこそがメディカルとして入ってることの意味やなと。

改善できるのがベストです。
少しでも不安材料を減らす、ベストに近い状態でレースの臨むことができるようにサポートをするのが僕達メディカルの役目ですからね。

と、その後は本当に今までのことが嘘のように色々と声を掛けてくださるようにもなりました。
しかも騎乗姿勢の話もしてくださったり、身体の話なども本当に様々なお話をさせていただき勉強になりました。

今までとは全く違い対応でビックリしていましたが、ある時にふと言われました。

「○○がめっちゃ良いって言うてたから」

これには2つ理由があります。

1つ目は、新たに導入した微弱電流機器のエレサスの存在。
エレサスを使用してもコンディショニングはかなり皆さんに好評で、使いまくってました。
そこで、この方もめっちゃ良いみたいやから試してということ。

2つ目は、ずっと来てくださってた方と仲が良くて僕のことを言ってくれてたみたいです。

この2つが重なったことで、じゃあやってもらおかなということになったみたいです。
俗にいう口コミみたいな感じで来てくださることになりましたが、本当に長かったなと思います。

でも何故2年間も来てくださらなかったのか?
に関しては、分からずです。

でもこの経験は本当に自分の糧になりました。

誰も見ていないようで実は見ている人はいるということ。
愚直に結果を出し続ける。
出すのではなく、出し続けることで認めてくれる、知ってくれる。
出し続けるのは並大抵な事ではないですが…
出し続けることがプロフェッショナル

最後までお読みいただきありがとうございました!!


p.s
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