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第1章の終わりは第2章の始まり

ここに來て俄かに年越しの準備が忙しくなって參りました。

おはようブタ君!
とりあえず君の當面の任務は當社及びお客様との忘年會を良好に遂行する事である。
…例によって二日酔い若しくは寝不足の症状が君に出ても、職場は一切關知しないからそのつもりで……。
尚、このメッセージは自動的に消滅する。健闘を祈る!
プシュ~~ッ!!

…と、年末のミッションインポッシブル(古い人間はこれを『スパイ大作戦』と呼ぶ)が始まろうとしています。
世間様が樂しまれている某イベントなど見向きもしていないのです。
嗚呼、來年の年賀状のデザインはどんなのにしようかしらん…と仕事中でも思案しております。

そんな中で貴重なお休み…。ゆっくりと自分の時間でも愉しむ事に致します。

↑前回迄のあらすじはこちら

さて、攻略中のダンジョンにて行く手を阻む暗闇を照らす為のアイテムを入手した訳でありますが、このアイテムがなんと使い古しの粗惡品でした。

タヌキを信用するとこうなります

今更仕方が無いので、これを使って先に進めます。

辛うじて自分の周囲が見える明るさ

ほとんど周囲は見渡せません。
僅かに見える範囲を頼りに道を進んで行きます。
洞内には幾つか分かれ道があり、酷いものだと出發点に戻されるものも存在しますが、ここで一度思い出してほしいのが近くの村で入手したこの繪圖。

スクリーンショットで保存しておくと、いつでも參照出來ます

現在、主人公は「三之丸」に當たる位置に居ます。
ここから地下道を通り「本丸」を目指す事になります。
繪圖を見ればその方角は北東。画面で言うところの右上の方角です。
つまり、その方向へ向かう様に地下道を進めば目的地へ辿り着けるのです。
分岐点の道の流れを讀んで進むべき方向を定めれば簡單に抜け出せる造りになっており、これに氣附くか否かが攻略の分かれ道であります。

何かと考え乍ら進めるのが私の作品。
イマドキの人達は簡單に結果や答だけを求めてしまう人が多いので讀解力や考察力に問題が有るとか無いとか巷で話題になっておりますが、何事も人に頼ってばかりではダメなのです。

ありがたい人生訓

そんな訳で、地下道を進んで行くと遂に外へ出られる竪穴に辿り着きます。

縄にしがみつく主人公

何者かが垂らした縄があります。これをよじ登って行きます。
わざわざ縄を登るグラフィックを用意するのが素人の考える低クヲリテヰなキャラクターを誤魔化す一つの手です。

本丸跡と思われる場所に到着

眩しい陽光と共に明るい外へ出られます。
周囲の地形を見て繪圖から判断するに、ここが本丸跡と思われます。
のどかで静かな雰囲氣。これまでの暗闇が嘘の様です。
道なりに進んで行くと…

侍を發見!

村にやって來て女の子を捕まえようとしたあの侍が佇んでいます。
この騒動の眞相もこれで漸く解明出來る筈です。

問い詰める仲間達

この山に何が在ると言うのか、侍達の狙いは何か、姿を消した女の子のソックリさんは何者か…。
山の最深部で立ち尽くす侍に尋ねてみますが…

返事が無い。只の屍の様だ…。

侍は立ったまま死んでいます。外傷は全くありません。
これは只の死に方ではないのは一目瞭然。
倒れているグラフィックを描くのが面倒だったとか、断固そう云う問題では決してないのです。

怨念がおんねん

どうやら山の廃城跡を守る何かの霊によってここで呪い殺された様です。

早く逃げよう

普段は勝ち氣な女の子も流石に恐れを成してしまいます。
ここは一刻も早くこの場から逃げた方が良さそうですが…

もの凄い形相…

何やら先程來氣になっていた怪しげな砂地に妙な氣配を感じ取ります。
どうやらこの箇所に「山に眠るもの」が在るらしいのです。

惡霊登場

要約すると、ここで死ねと云う事です。
そうなる訳にはいかないので戦斗になります。

瓦斯と書いて「ガス」と讀む

よくファンタジー系のRPGで見かける「ガスト」と云う惡霊の怪物が居ますが、こっちはどうやらそれとは違い只のガスの様です。勿論ファミレスでもありません。
実軆化しているので物理攻撃が通じますが、見た目に反して火が弱点です。
火系の技で攻撃すると瞬く間に燃え上がって簡單に倒す事が出來ます。
この頃には百姓の女の子が「火起こし」の技を使える様になっているので、まとめてやっつけてもらいましょう。農民をナメるな!

油断大敵

ガスも負けずに酸欠空気で攻撃してきます。
防禦力に關係無く20前後のダメージを受けるので厄介です。

何とか取り巻きを倒したら本命の死霊を倒しましょう。
しかし、この敵はよく見ると透けています。
これは霊軆なので物理攻撃が一切効きません。幾ら殴ろうが斬ろうがダメージ0です。

仏を佛と書く辺りが地味なコダワリ…

ここはお坊さんの出番です。
「霊の供養」と云う技を使うと大ダメージを與えられます。
こうして何とか霊を撃退する事に成功しますが…

霊が語り掛けてきます

ボスを倒すと霊が顕れて主人公達に話しかけてきます。
どうやらこの山の地下には「燃える気」と呼ばれるものが眠っており、この侍はそれを狙ってこの山を調査に來た様です。

更に話は續く…

この死霊は山に眠る「燃える気」を守る為に侵入してきた者に襲い掛かってきた様です。
主人公達はお坊さんを介して惡意が無い事を説明しますが……

新たな脅威か?

何者かがこれを狙って再びやって來る様です。
それを言い残して死霊は消えます。
もう二度と山には誰も立ち入れない様にして主人公達もここを後にします。

名主のじっちゃん

山のふもとに在る村に戻って來ると、そこの名主と主人公達の村の名主がおりました。2人で山の騒動について相談していたところです。
主人公達は山で起きた事を傳えます。

燃える気とは…

山に眠る「燃える気」の正体とは天然ガスの事だったのです。
この土地の地名も「土気」と言うだけに土の中から湧いてくる氣軆と云う事だったのです。

現實にこの地域には「南関東ガス田」と云うのが在り、日本最大級の規模で水溶性天然ガスが埋蔵されています。
現地の民家でも自前のガス設備を持っている所も有り、ガス會社さんの資料で調べて思い附いたネタでしたが、物語の筋書はこう云うところから引っ張ってくるのが私の作り方です。

どうやら山の霊は、かつてこの天然ガスで榮えた一族だった様です。
このガスを惡用されない為に山を守っていたのだそうです。

締めの言葉はお坊さんが

これにて當面の脅威も去り、主人公達はお坊さんと別れて自分達の村へ帰って行きますが…

女の子のソックリさん

この一部始終をつぶさに監視していた目がありました。
物語冒頭で主人公達に助けられてから姿を消していた、あのソックリさんです。
人家の陰に隠れて主人公達の會話を聞いていました。

敵か味方か何者か

事の次第を見届けて彼女はこの地から姿を消します。
この人物が何者であるのかは、まだ誰も知りません…。

一方主人公達は…

無事に家に帰ってきた主人公達は今後について話し合っていました。
一應の終わりを見たものゝ、まだ解明出來ていない謎は残ったまゝです。
山の霊が最後に言い残した言葉も氣になります。

山の天然ガスを狙うのは何者か

女の子もまた惡者に襲われるのかと、とても心配していますが…

本日のヒロインアピール

何かと自身をヒロイン扱いする女の子。
ヒロインとはお姫様や女戦士・魔法使いばかりではない。百姓娘がヒロインになっちゃいけない訳ではないのです!

仲間の(冷やゝかな)視線

暫し沈黙の後、主人公がアイデアを思い附きます。

〽オラこんな村嫌だ~♪
お江戸へ出るだ~♪

江戸は言う迄も無く、この國最大の都市です。
新たな敵が西の方からやって來るとすれば必ず江戸を經由する筈だと3人は江戸行きを決意するのでありました。


斯くして第1章は終わり、次に待つのは「江戸編」の第2章です。
一つの物語の終わりは次の筋書の始まりに過ぎない。そんな感じで物語は継ぎ足されていきます。


日附も変わり、今日は12月17日。當然、明日は12月18日であります。
嗚呼、思い返せば12月18日とは小學生の5年生の時のあの日…。
親父に賈ってもらった「RPGツクール2」が今も尚續く趣味のキッカケになろうとは思いもしませんでした。
どうも素直になれないタヌキさんも渡す「年末のプレゼント」と云うのは思い出深いものです…。


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