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四国のまんなかで小さな幸せを見つける。まなべ商店さんのおはなし。

日常の小さな幸せ。みなさんは、どんなことがありますか?大きな幸せってわかりやすいけど、小さな幸せって意識しないと中々見つからなかったりしますよね。ライフスタイルや年齢でも変化する幸せの姿、今の私の小さな幸せを書き出してみるとこんな感じでした。

旬のものを頂く
日常の中のきれいなものを見つける
ちょっといい調味料を使ってみる

どれも日常の中で、すこしテンションの上がる瞬間です。しかし、3年前、はじめての育児で余裕がなかった私は、小さな幸せを感じることを忘れていました。見つめなおすきっかけをくれたのが、少し不思議な名前のお店「四国のおいしいもの屋 まなべ商店さん」でした。

里芋畑のなかにある物語にでてくるような小さくて素敵なお店、まなべ商店さんについて、今回は、書いてみたいと思います。

また、店主である真鍋くみさんのこと、お店にまつわるルーツなどもご紹介していきたいと思います。


ところで、まなべ商店さんってどんなお店??

実は、お店に行くまで、私も疑問に思っていました。オーガニックのお店なのかな?自然派のお店なのかな?ぼんやり思っていたのですが、実際、行ってみてどんなお店かと言いますと…

お店の看板にも書かれている「四国のおいしいもの屋さん」がピッタリなお店でした。

おいしいもの=たべもの??
じゃあ、どんな食べ物かと言うと…

地産地消、四国4県の商品を中心に自らその場所に訪ねて、手に取り、食べて「おいしい!ずっと食べていきたい」と思った美味しいものたちを販売してくれるお店です。たまに他県のものも取り扱うこともあるそうです。

食べ物だけでなく、雑貨、今治タオルや土佐和紙の便箋やカレンダー、竹のカトラリーなども販売されています。そして、その活動は、お店だけに止まらず、食に関するイベントを開いたり、食堂、食品の卸売、アドバイザーなどなど県内外で様々な活動もされています。

職人が製作した竹のカトラリー
お野菜のおくるみから赤ちゃんのおくるみまで有り〼

筆舌に尽くし難いほど、多くの活動をされているまなべ商店さん。店主のくみさんのバイタリティがすごすぎました。

いざ、お買い物へ

この日は、なにを買うかを決めていってなかったのですが、素敵な物に出会う旅感覚で、わくわくしながらお買い物に向かいました。もちろん、くみさんにオススメのものを聞くのも◎

準備をするくみさん

個人的に、昔のアイテムなどを日常使いすることに憧れているので、くみさんのサッと持ってきたカゴがオシャレすぎて、まずトキメキました。
お店自体が昔ながらの土壁で、ひとつひとつのディスプレイも自然素材で作られています。優しい空間で心安らぐお買い物タイムを満喫できます。

このピクルスたち、とてもおいしい

季節によってある商品、ない商品があったり、くみさんが、その時々で選んだ旬のものを置いてくれています。

このはるかのジュース濃くておいしかったです
おいしそうな大きな梅さん
ここのお醤油さんたちとても美味しい。

実家に、お醤油を買って行ったら気に入ってくれて、ここのお醤油家族でリピーターです。自分にあうもの、家族にあうものをゆっくり探せます。

これも最高に美味でした!!pastaやpizzaで◎

食品の他にも、素敵で綺麗なものがたくさんあります。

土佐和紙の便箋
くみさんが制作した四国ブローチ
四国ブローチ、オシャレすぎる!実は欲しいものの1つ
素敵なディスプレイ
これもいつか欲しい石鹸だぁ〜!!

体や自然にいいものが多く、小さな幸せが詰まった物たちがたくさんありました。農家さんや職人さんたちが大切に心を込めてつくった物だからこそ、暖かみを感じる商品が多いのだと思います。

そして、この日、購入したものはこちらでした。

特にお塩は見た目の美しさとお名前に惹かれました。
長男用の竹フォーク、次男用の離乳食スプーン

長男用の竹のフォーク、お気に入りになり、必ず使ってくれます。少し大きいけど、カトラリーを扱う練習にもなり、小さいフォークよりも、自分で使って食べてくれるようになりました。次男の離乳食スプーンも潰したり、混ぜたり、なんでもござれで、とにかく扱いやすいです。離乳食が終わったら小さじにしてもオシャレだなぁと、それも小さな楽しみのひとつになっています。

まなべ商店のもうひとつの魅力

先程紹介したように商品が素敵なことは、もちろんなのですが、店主くみさんの暖かいお人柄もまなべ商店の大きな魅力の一つだと思いました。
商品の使い方、自分にあう商品の見つけ方、なに気ない話をしたり、悩みを相談したり、飾らないくみさんのお人柄がお買い物をさらに楽しく、ほっと落ち着く時間にしてくれます。

店主のくみさん

買いたいもの、見たいものがあるから、お店に行くのですが、くみさんとのお喋りも楽しみで毎回来ちゃうんですよね。でも、それって、どこのお店でもできることではないと思います。なんとなく思ったのが、高知の商店街で育ってきたくみさんだからこそ、できる技というか技術なのだと思いました。計算されたものではない、自然体で、どこか懐かしく暖かい接客です。


くみさんのおいしいのルーツはどこなんだろう??

いやもう、ここまで来たら、くみさんのルーツが知りたい!!元々歴史が好きなので、この人がなぜ今に至るのかという過程をモーレツに知りたくなるという少し変わった趣味を爆発させてしまいました。

聞くと、くみさんは、高知県帯屋町商店街で生まれ育ち、ご両親も、ブティックやパン屋さんを営んでおられたそうです。なんとあの坂本龍馬の出生地も近くて1人で感動してました←
同級生も八百屋さん、お魚屋さん、お肉屋さんなどなど、ある意味、商店街は自分のお家のような存在だったそうです。

お店には、くみさんの地元の高知の物もたくさん!

さらには、高知城下で開かれる江戸時代から続く日曜市という市場もあり、常に旬のお野菜や旬のお魚に囲まれて育ってきたそうです。

くみさんのお父さんやお母さんは、アウトドアが大好きで、キャンプ、釣り、潮干狩り、無農薬の家庭菜園、山菜取りなど、とにかくアクティブな家庭だったみたいです。
山の幸から海の幸まで、自然のものや旬のものに触れて、それをいただいて生きるということが、あたりまえで、今の生活にも繋がっていると教えてくれました。

中でも、最も核となった言葉は、くみさんのお父さんが「なるべく知ってる人が作ったものを食べなさい」と言ってくれた言葉だそうです。

誰が作ったものか、誰が売っているものか、目に見え信頼できる人が作ったものを美味しくいただくことを大切にされていたそうで、くみさんのご両親の愛情が、くみさんの豊かな感性を育み、まなべ商店を開いた核の部分になっていったのだと納得しました。

まなべ商店に咲くシロツメ草


くみさんの育児に救われた話と、2023年のまなべ商店さん

少し話は変わってしまうのですが、右も左もわからなかった初めての子育てに悩んでいた時、くみさんの育児の捉え方に心の重りがすーっと軽くなったことを
今後のまなべ商店さんの活動にもつながってきそうなことなので、お話させてください。

さかのぼること3年前、元来ズボラな私に子供が産まれました。どのくらいズボラかというと、小学3年生の時には、忘れ物女王という名誉ある称号をクラスで勝ち取るほどの実力です。
しかし、子が産まれたことによって、この目を離すとすぐにどうにかなってしまいそうな小さく儚い生き物を育てなければという焦燥感と無駄に脅迫めいた使命感にやたら駆られてしまいました。

もちろん、理想を持つことは、とてもいいことだと思います。でも、その理想に囚われすぎることは、結果、自分を追い詰めることに繋がる、なんて考える余裕もなく、駆け回ること半年。

理想と現実のギャップに疲れ果て、自分の育児のダメダメっぷりに悩んでいました。そんな時、まなべ商店の店主くみさんのインスタを見て、自分の狭い価値観が崩れ落ちます。

それは、本当に些細なことでした。くみさんの娘yayaちゃんが、赤子界では必ず誰しもが通るであろう…赤子界でやりたいことベスト5には必ずしもはいるであろう…アレです。

そう「障子ぶち破りたい」でした。

1箇所、2箇所じゃない、坂本龍馬のような大胆さ。むしろ豪快すぎて気持ちいい。思わず声に出して笑ってしまいました。そして、もっと驚いたのは、くみさんのコメントです。

これを見るのが嬉しくて
まだ続きがあると思って
掃除しないまま置いてます

………う、嬉しい????

それは、今まで自分にはなかった感覚のように思えました。自分がくみさんの立場なら、ヘナヘナと体の力が抜けて、もうなんでよ…こんなことせんといてよって思っていたかもしれません。でも、くみさんは嬉しかったと書いています。自分の掃除や家がどうのこうのではなく、yayaちゃんの成長を心から満喫しているのだと感じました。

その時、やっと自分の固定概念や理想に気付きました。くみさんにみたいに、今のこの子の成長をもっと見てあげたい。いや、共に楽しむと言った方があってるのかな?もっと子どもと一緒に、ゆっくりと成長を楽しみたいと思いました。

くみさんは小さな幸せをみつける天才です。娘ちゃんの微笑ましい成長を、今で言う「映え」ではなく、ありのままに楽しみ、ありのままに残しています。

yayaちゃんは、ナスを畑からちぎってきて、そのまま食べたり、泥だらけになりながら遊んだり、はたまた自分の足の裏までびっちりマジックで落書きしたり、幼児期にしか楽しめない遊び方や感覚を身体いっぱい使って学んでいます。

「それって今しかできないことでしょ?」とくみさんはおっしゃられていました。確かにそうだ。

それを思う存分やらせてあげよう!というくみさんのおおらかさに、どういうわけか私も救われました。もちろん、危険を伴うことについては、きっちり注意されていて、なにかあったときの緊急対応マニュアルなどは、必ず定期的に目を通しているそうです。これ、私もしなきゃなと最近実践しています。

さらにお話を聞くと、離乳食もくみさん流で、旬のもの、自然のものを頂くことを大切にされていて、教科書通りの離乳食は、与えたことがないそうです。

妊婦の頃から自分の食べたい物は、自分の体が1番知っているという感覚があったそうで、自然とその都度、体が欲している食べ物の栄養素が、あとになって調べると、妊娠中に必要な栄養素だったりしたと知ったそうです。

身体の五感を大切にし、育むことが離乳食作りにも繋がっているそうで、俗に言う何ヶ月はこうしてこうではなく、子どもの様子を見ながら、親も無理することなく、自然体で身体にいいもの、旬のものを一緒に楽しみながら食べているそうです。

そして、今後は、離乳食やマタニティ、食育や育児に関するイベント等も考えているそうで、自分と同じような妊婦さん、親御さんに、得たことや学んだことを発信したいと教えてくれました。2023年もどんどん進化し続けるまなべ商店さんから今後も、目が離せません。

個人的に好きなイベントのご紹介


まなべ商店さんは、様々な食に関するイベントを企画されています。今回とりあげたものも、そのひとつなのですが、個人的に大好きだったのでご紹介させてください。

ナチュールワインを楽しむイベント🍷今、四国中央市で話題のLAUNDY HOLIDAYさんYOSHIO ICE CREAMさんで開かれたイベントです。

おいしいオツマミ盛り合わせをつくる、くみさん
イタリアくらい陽気な空間
気軽に行きやすい素敵なイベントでした
この日は、ランプがとても素敵でした🥺

どうやら、第3回もあるらしく、今からわくわくしています。お酒が飲めなくても楽しめるイベントで、パンやお惣菜、アイスクリームなど美味しいものもたくさんあります。第1回では、素敵な木のランプ屋さんが来てくださり、美しいランプの明かりに包まれ癒されました。もちろん、その場で気に入ったものがあれば、購入も可能でした。イタリアの陽気なオステリアにでもいるかのような雰囲気と暖かさが最高です。




本当に書き尽くせないほど魅力たっぷりのまなべ商店さん。実際に訪れてお話すれば、どんどんその魅力に沼るはずです。四国を代表するおいしいものたちに出会い、暖かく優しいくみさんに癒されにぜひ、行ってみてください。


四国のおいしいもの屋 まなべ商店
住所:愛媛県四国中央市豊岡町長田168-1
お店の営業日は、インスタグラムで
常にお知らせしてくれます。




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