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毛髪戦争〜番外編〜4 「憧れのハゲ」

ハゲは私にとって敵では無い。

「戦争中に何を言ってんだ貴様アァッ!」
すまない。でもこれは本心だ。

一つ、理解しておかなければならない事がある。
私はジヒドロテストステロン(ハゲ)から逃れる事は出来ない。

・結局は「ミノキシジルで生えた」髪

まだ本当に、私自身に効果があるかわからない段階で言う事では無いかもしれないが
毛髪戦争に勝つ事が出来たとして、毛髪三銃士(ハゲ薬)が居なくなってしまえば
私はまた負け続ける事が確定している。

ある経験者の実例として
3ヶ月で豊潤な大地を手に入れ
1週間のミノキシジル休止で初期アバター状態に逆戻り
と言う写真付きの記録を見た。

そう。
この薬は止められない、禁断の薬なのだ。
アダムとイヴ。

私の知り合いはこう呼んだ。

「シンデレラ」


・来る魔法の解除に備えて

私は、命が終わるその日まで薬を飲み続けるつもりは毛頭無い。
豊潤な大地を手に入れ、皆で勝利を満喫した暁には、良い頃合いで全てを思い出にするつもりだ。
となれば、私はいつまでも余裕をかまして
「ビビデバビデブー!ビビデバビデブー!」と連呼して笑っている訳にはいかない。
魔法が解けた後に王子が来る事も、仲間が継母から助けてくれる事も無い。
そこに残るは「ハゲたおっさん」だ。

だが、どんな「ハゲたおっさん」になるかは自分で選ぶ事は出来る。


・偉大な先輩

「かっこいいハゲ」と言う言葉が生まれて久しい。
ブルース・ウィリス、ジェイソン・ステイサム。
渡辺謙や竹中直人。
和田一浩を挙げてる人にはチョイスが渋くて笑ったが、確かにカッコいい。
だが、私には憧れのハゲがいる。

サンプラザ中野では無い。

松山千春 67歳
泣く子も黙る絶大な歌唱力で、長年フォークシンガーとして活躍するハゲ。
控えめに言って、大好きなハゲである。

今やスキンヘッドの松山千春しか知らない、髪のあった頃を思い出せないと言う人が大半だろう。

なんなんだこのイケメンは

本人談では、「長い夜」をリリースした25歳の頃、パーマを当てたらハゲが急加速した、と語る。

35歳 CRITICAL

37歳の年に現在の代名詞とも言えるスキンヘッドとなる。

現在

なんと渋いオヤジだろう。
抗う事をせず、潔く大地を曝け出す。

「フォークシンガーは生活を歌にしている」とインタビューでよく語る。
包み隠さずにその時の状況、想いを素直に声に込める。
曲だけじゃなく、自身のスタイルの表現全てが同じだと言う事だ。
全く、どんなぶっとい芯を持ってるのか・・・。

サッカーの天才、小野伸二も松山千春に感銘を受けてスキンヘッドになった。
オランダから世界に名を轟かせた日本サッカーの至宝ですら影響を受けたのだから
田舎のハゲたおっさんが影響を受けないはずが無い。

同じ地域に生まれ、育ち、同じ歳にハゲの洗礼を受けた。
シンパシーを感ぜざる負えない。
魔法が解けるその時、私はチー様になりたい。

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