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#999 仲間と一緒に残業できないと孤独を感じる問題

おはようございます。
仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び、小田木朝子です。
このチャンネルは、チームワーキングで仕事をもっとおもしろく、キャリアもっと持続可能に、オンラインスクールスクラより、仕事、キャリア、両立にちょっと役立つヒントを配信します。

今日は、先月10月に開催したイベントでいただいたご質問を取り上げさせていただこうかなと思います。
イベントでご質問をいただいても、当日の時間の関係でお応えしきれないとか、アンケートに書いてくださったのに、これをどこかで取り上げたいなと思いながら、イベントがすでに終わっているというものがあるんですけど、目を通しておりますし、どこかで機会があれば取り上げたいなと思っていますので、今日はそんなご質問を取り上げたいと思います。

Mさんからいただいた質問です。
Mさん、聴いてくださっていますかね?
こちらです。

一緒に残業ができないと孤独を感じる

【現在、幼児を育てながら、営業チームでマネージャーをしています。
無理をしない働き方に、チームメンバーや上司の理解があり、働きやすい会社だと感じています。
でも、トラブル対応などで夜遅くまでみんなで対応しないといけないようなシーン(たまにあります)でも、私だけ早く帰る必要があったりして、勝手に孤独感や疎外感を感じてしまいます
こんな気持ちとの向き合い方があればコメントをいただきたいです。】

Mさん、ありがとうございます。
みんなが残業をしている中で自分だけが早く帰らないといけない。できることなら一緒に対応したい。でも、それが物理的に難しいという中で、勝手に孤独感や疎外感を感じてしまう。
Mさんも「勝手に」と書いていますので、そういう感情を持つ必要がないんじゃないか?と思いながらも感じてしまう。そんな気持ちとの向き合い方についてコメントがほしいという、こういったご質問をいただきました。

どうでしょう?皆さん、この感覚。
ぶっちゃけ私は、この感覚が分かる、この気持ちも分かると思います。
こういう気持ちはどこからくるかというと、同じ時間を過ごすとか、同じ釜の飯を食う、こういった時間や機会が相手との一体感だとかつながりを感じるのにすごく重要だと思っているし、そういった中でそういう感覚を育んできたという経験が蓄積されているからですよね。
そういった感覚を持つということは、仲間と一体感を持って仕事をしたいとか、つながりを感じたいといった価値観を持っているんだということもつながっていると思いますので、まずはMさんがフタをしないでそういう自分の気持ちを言語化してみたとか、自分がどんな感覚や、もしかしたらその向こうに価値観を持っているかということに、ちゃんと目を向けていることがすごくいいことだと思います。

合わせて気づくのが、たぶんMさんも書いた時点で「だよな」と思っていると思うんですけど、客観的に考えると、一緒に残業ができないから、孤独感を感じる。でも、大事なのはそこじゃないよな。これもやっぱり客観的に書いてみると、そう思いますよね。
たぶんMさんもすでに実感していると思うんですけれども、そこじゃない。
じゃあ、どこなんだ?
こんな着眼点に、もしかしたらこういった気持ちとの向き合い方のヒントがあるんじゃないかなということで一緒に深掘っていきたいと思います。

つい「トラブル対応」を重要な仕事のように認識しちゃっていませんか?

どこから見ていくかですけど、今日は「トラブル対応」というキーワードに目を向けてみたいと思うんですけど、どうですか?皆さん。
トラブル対応って、つい私たちがはまっちゃうんですけど、トラブル対応をつい重要な仕事のように認識しちゃうことがありませんか。
もちろんトラブルに対応することは大事ですよ。
絶対に放置しちゃいけないし、トラブルが起こるということは、もはやその時点で、個人の問題ではなくて、チームに起こったことと認識して、チームで対処する必要がある。
なので、トラブル対応というのは大事なんですけれども、それが行き過ぎちゃうと、「私たちの仕事はトラブル対応です」みたいな重要な仕事のように認識しちゃったり、なんならマネージャーの重要な仕事の一つにトラブル対応と書いてあったり、そこでこそ上司の出番みたいな認識になっちゃったりとか、そういうことってありますよね。
でも、大事なのはトラブル対応ではなくて、トラブルを起こらないようにすることだったり、それでもやっぱりゼロにはならないという中で、起こったときの対処ももちろんなんですけれども、対処後の分析と改善がより重要な活動ですよね。
つい、「トラブルが起こった、わー、対応する」が、むしろ祭りのようにとらえられちゃったり、対処という部分にみんなで汗をかく中で一体感を感じてしまったり、これは普通ではない状態だという、この認識がすごく大事でいいんじゃないかなと思います。

質問をくださったMさんは、営業チームでマネージャーをしているということなので、マネージャーとしてもトラブル対応のほうに目を向けるというよりも、起こらないようにする、もしくは対処後の分析と改善、ここが力の発揮のしどころじゃないかなと思います。
例えば、受注時の合意が不足した時に、後々トラブルにつながるというパターンがある程度顕在化しているのであれば、何を合意するか決めておく、もしくは合意が苦手だと感じるメンバーの育成だとか、トレーニングに力を貸す。
あと、対処後に振り返ってみると、結局ヒューマンエラーだった。「じゃあ、今後は気をつけましょう」ではなくて、起こらない仕組みをどうやって作るか考える。
「この交差点って結構よく事故をするよね、事故をしちゃうよね」であれば、チームとして信号を立てようかとか、もしくは目的地に行くのに、ここの交差点を通らないルートをチームとしてのスタンダードにしようか?そんな感じのイメージですよね。
さらに、一体感とかつながりを大事にするという価値観をお持ちなのであれば、トラブルの根底にある本当の課題は何なのか?これをみんなで探求するという時間を、まさに日中のオンタイムに持ったり、もしくは昨夜に対処した事象があったのであれば、対処してやれやれではなくて、対処後に振り返って、「じゃあ、どうする?」を仲間と協力し合って、良くするために時間を割いたり、そういった場を引っ張っていく。
これが、本当の意味での一体感やつながり、チームとしての連携になるんじゃないかなと思います。

今はマネージャーという視点で考えてみましたけれども、これはメンバーだったとしても同じですよね。
今ならたぶんみんなが冷静に考えられると思うんですけれども、トラブル対応というのは、仕事の一端ではなくて、当然、起こらないほうがいいことじゃないですか。
さらに残業に関しても、メインは日中のオンタイムですよね。
日中に8時間があって、残業が仮に1,2時間があったとしても、圧倒的にパフォーマンスに影響するのは、日中の8時間を、何をして、どうして過ごして、何に集中するかの部分ですもんね。
なので冷静に考えると、みんなが気づける。

さっきの話に戻ると、メンバーとしても、残業をすごい頑張ってるみたいな感じに見える残業だとか、ともすればお祭りみたいな感じで腕まくりをしちゃうトラブル対応、ここは起こっていることのごく一端であって、改めてチームの成果って何だっけ?その成果を最大にするために、自分は何ができるのか?もしくはチームの中でどういった役割を担うとチームの成果に貢献するのか?こんな発想で、仲間と関わる、連携して成果をあげることができると、こっちのほうが圧倒的に、残業をしてもしなくても一体感やつながりやこのチームで仕事をしていてよかったという手ごたえは大きくなるんじゃないかなと思います。

すごく「そりゃそうですよね」という話もしてしまったかもしれないですけれども、でも、トラブル対応が大事な仕事のように感じてしまう、一緒に残業ができないと、なんか孤独感を感じてしまう。これは実は結構多くの人に私も含めてあるあるの傾向じゃないかなと思いますので、立ち止まって、「おや、待てよ」と、そこに目を向けさせてくれたMさんの質問が、ベリーナイスということで、今日はお礼をお伝えしたいなと思います。
Mさん、10月はイベントに来ていただいてありがとうございました。
営業チームのマネージャーの役割も心から応援しています。

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続きはぜひVoicyでお聴きください。

小田木朝子プロフィール

「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクールスクラから出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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