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#772 管理職になりたくなかった気持ちと、なって見えた景色を言語化してみた

おはようございます。
仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び、小田木朝子です。
このチャンネルは、このチームで仕事していて良かったと言い合いたい、オンラインスクール育休スクラより、仕事、キャリア、両立にちょっと役立つヒントを配信します。

今日の放送は、タイトルをつけるとしたら、『管理職になりたくなかった気持ちと、なって見えた景色を言語化してみた』こんなタイトルで放送させていただきたいと思います。
何を隠そう、私自身は今でこそ役員や事業責任者をやっていますが、「管理職って、ちょっと私は違うな」「そういうのは、結構です」「なりたくないです」と思っていた一人でしたので、その言葉の背景にどんな気持ちがあったのかな?そして今は、当時は想像がつかなかった、すごくいい景色が見えるようになって、「このキャリアオプションは悪くないな」と、手のひらを返したような評価をするに至っているので、これってどういうことだろうな?と、自分なりにも言語化してみたいなと思いました。

ちなみに、この放送を聴いてくださる皆さんは、管理職になる、マネージャーになるというのは、ご自身のキャリアオプションに入っているでしょうか?
すでになってるよという方は、なる前になりたいという気持ちがあったかどうか、ちょっと思い出しながら聴いていただきたいなと思います。

管理職になりたい、なりたくない?

一般的な調査だと、なりたい意向のある人は世の中にも少なくて、男性で4割、女性に至っては2割しかいない、こういった状況があるんですよね。
私自身も、「え?なりたくないです」と思っていたので、この調査結果というのはすごく分かるなと思いながら見ています。
島耕作の世界観とは違うという感じですよね。
また、一般的な調査で、実は管理職になった人の6、7割は、「なってよかった」と言っているという調査結果もあって、経験する前には、「いや、結構です」という意向が強く、経験した以降は、意外と私と同じように「なったら結構いい景色が見えました」という方が多いというのも、このテーマの大きな特徴じゃないかなと思います。

今日の放送に関してはくれぐれも、なる・ならないというのは、あくまで選択肢の話として取り扱おうかなと思っています。
そして、なれる・なれないに関しては、アサインの話ですので、機会があるかどうか。
放送に関しては、なるのがいいか・悪いかをテーマにしたいわけじゃないということで、あくまで私個人がどういう体験と変化をしたか、個人レポを言語化しつつ、そこから言えることを私なりに消化してみたいなと思います。

なりたくなった気持ちを言語化してみた

まず、なりたくなった気持ちを言語化してみる、ここからスタートしたいと思うのですが、私の場合は、プレイヤーから次のステップに進むことになったのは、34歳。
ちょうど第二子を出産した後のタイミングだったなと思います。
当時、私が思っていたことは、仕事に関しては、プレイヤーのほうが断然楽しいに決まっている。そう思いました。
なぜプレイヤーのほうが楽しいと感じていたかというと、大きな方向性についてはリーダーが示してくれるじゃないですか。あっちに行くぞ、みたいな感じで。
なので、リーダーが示してくれた方向に向かって走ればよい
これが、余計なことを考えずに、やるべきことに集中ができるという環境で、プレイヤーのほうが圧倒的に楽しいと思っていた。
あとは、いろんなことからリーダーが守ってくれる
なので、リーダーが示してくれる方向に向かって、リーダーがはってくれる傘の下で仕事ができる。これが一番楽しいよな。
そう思っていましたね。

じゃあ、そういった役割が担えるかというと、これについても「無理です、できません」明快にそう思っていました。
一つは、自分自身のリーダーを見るに、スキルや経験が全然違うし、私にはありません。
例えば、方向性を決める。「やったことがないし、できません」。
メンバーのことまで面倒をみる。「ちょっとそういう余裕はありません」。
起こった結果に責任を取る。「まじか」。
こういった考え方をしていましたし、そういった諸々をやろうと思うと、時間が圧倒的に足りなくて、「今の働き方では物理的に無理」そんなふうに感じていました。

私たちの組織では、「管理職」という呼び方はしていなかったですが、リーダーやマネージャーといったことが、何かがよく分からない。
そういう状況も、なりたくない気持ちの背景にあったなと思います。
よく分からないものは、人は不安に感じるじゃないですか。
よく分からないものを積極的に選んだり、食べようとしませんよね。
例えば、目の前によく分からない茶色いものがあって、それをいきなり食べようとする人はいないと思うんですよ。
食べてみたら、「あ、カレーだ、何これ、おいしい」みたいな経験があるかもしれないですが、でもそれがおいしいと分からないうちに、進んで選ぶことはしないと思うんですよね。
たぶんそれと同じ状況にあったんじゃないかなと思います。
これが、なりたくなかった気持ちの言語化です。

管理職になって見えた景色

じゃあ、なって見えた景色はどうだったか。
これは、その景色が見えるまでに一定の時間を要するのですが、そこはここでは割愛させていただいて、結局なって見えた景色はどうだったのかというと、一言で言うと、すごくいい景色が見えたな。
例えば、それを山頂の景色だと例えると、登る前は想像もつかなかった景色が見えたなという所感を持っています。
抽象的で全然分かりませんけどと思うかもしれませんが、違う言い方をすると、私はおそらくそこをターニングポイントにして、自分にとっての仕事の楽しさの質が劇的に変わったなという所感を持っています。

ビフォーの私の仕事の楽しさの質は何だったかというと、今、振り返るとですが、自分の仕事がいかに終わるか、ここで感じられる達成感とか、成長実感が、以前の自分自身の仕事の楽しさの質だったなと思います。
もともと営業でしたので、顧客の役に立っている実感はたまらなく楽しい仕事の手ごたえの一つでしたが、ただ、顧客の役に立つためにどうするのか?というのは、まず自分がどうするのか?という、一人プレイヤーとしての達成感・成長実感・貢献時間というのが、以前の私の仕事の楽しさの質だったなと思います。

仲間と何かを実現する方が面白いと思えた瞬間

それがどう変わったかというと、仲間と何かを実現するってすごくおもしろい
こんなふうに変わったんですよね。
あくまで私の場合はですが。
私の場合は、リーダー、マネージャーを引き受けて、初めてチームで仕事をする、組織に所属しながら仕事をすることの楽しさ、おもしろさが心から実感できたなと思います。

そう考えると、今までは自分のことが中心だったなと思うのですが、今は、誰かが仕事を通じて育つとか、いい景色が見えることがすごくうれしいなと思いますし、仕事で起こるあらゆることが自分ごと化していくと、仕事に対する自己効力感みたいなものも、ぐっと高まったなと思います。
決めることが苦手だと思っていたり、決められないと思っているうちは、決めることがすごくハードルが高かったり、苦痛になるのですが、でも、ちゃんと決められるようになると、決められることが気持ちがよくて楽しいんですね。
こういうプロセスが、両立ステージとも重なるのですが、結果的にメンタル面でも、物理的な時間側面でも、圧倒的に今のほうが両立がしやすいな。
さらに、自分が両立しやすいだけじゃなくて、みんながいろんな事情を大事にしながら、ちゃんと仕事ができる。そういうチームを作っていけることに、心から楽しさと喜びを見いだせるようになったなと感じています。

管理職になるかならないかをどのタイミングでジャッジするか

そこから何が言えるのか、最後に考えてみたいのですが、「いい景色が見えるようになるまでの時間をいったん割愛するよ」とお伝えした上で、いい景色が見えたという話をしたじゃないですか。
プレイヤーからリーダーやマネージャーになっていくという移行がすごく大事なんだなと、私自身も振り返ると思います。
いい景色が見えるまでの時間は、それなりに必要なんですよね。
その時間は、一人で試行錯誤するのはやっぱり難しいですし、未経験からいきなり始める、武器がない状態で「はい、頑張ってね」みたいな、崖から突き落とすみたいな頑張らせ方もすごく難しいし、ともすれば、いい景色が見えないままで終わることもあると思うので、移行プロセスを本人もチームもいかに上手に設計するかというのが、すごく大事だなと思っています。

今、振り返って、いい景色を見るために絶対的に必要なピースは、勝ちパターンを変えるということだったなと思うんですよね。
当時私が、「いや、無理ですよ」と思っていたところは、今の頑張り方ではとてもじゃないけれども、そんな役割をこなせない。今の頑張り方というのは、気合い・根性・長時間労働、一人でやりきってなんぼという仕事のやり方をしているので、チームで連携して何かを成す経験が一切なかったんですよね。
そういう意味では、私の場合は移行ができたのはラッキーに近くて、ここに再現可能な仕組みだとか、移行のプロセスを作るのが、すごく大事だなと思うに至っています。

まとめると、管理職になるか・ならないかのジャッジをどこでするのか?組織的に考えると、どのタイミングでジャッジを促すのかというのが、結構大事だなと思っています。
未経験で「なりたいですか?なりたくないですか?」とジャッジを迫るから、たぶん難しくなるんですよね。
「未経験」と言いましたが、じゃあ、何が経験できていればいいのかというと、長時間労働に依存しない仕事のやり方とか、成果の出し方がちゃんと経験できていることと、一人でやりきってなんぼという仕事のやり方ではなくて、チームで連携して仕事を前に進める経験ができているかどうか。
この二つが未経験の中で「管理職になりますか?なりませんか?」と聞いても、たぶん普通の感覚を持つ人だったら、多くは「ちょっと結構です」と言うんじゃないかなと思います。
ということは、今、言った仕事のやり方、成果の上げ方、そして、チームの動かし方を、なる前に経験してから「なりたいですか?なりたくないですか?」と聞くサイクルが、すごく必要だと思うんですよね。
そもそも、なるか・ならないかのジャッジを迫る前に、伴走者がいる中で気合い・根性・長時間労働に依存しない仕事のやり方にシフトしてみるとか、一人で抱えずに、チームで連携して仕事を前に進める体験をして、それがすごく楽しい、おもしろい、もっとそうした仕事のおもしろさを追求したいといったときに、初めてステップアップというものが一人一人の選択肢として現実を持ってくるんじゃないかなと思います。
そういった体験を、個人ももっと自由に手が届くように立地していけたらいいと思うし、そういった仕組みができていくことが、すごく大事だと思うに至ったという話をさせていただきました。

組織としての機械提供のヒントに!

本日の放送は、プレイヤーからリーダーへの移行、言い換えると、自分の仕事がちゃんとできる人から、チームで仕事を進められる人への移行であり、一人でやりきるという仕事のやり方から、連携して一人であげる以上の成果をあげられるような仕事のやり方への移行の話であり、こんな移行をどう実現するか、周りはどう支援するかが大事だよという話をさせていただきました。
今日のアナウンス内容は、私たちが運営するオンラインスクール育休スクラに関してですが、片方の側面から見ると、仕事の勝ちパターンを変えたいという切実なニーズを持つ個人に対して、そのニーズがあるからこそ、私たちも機会を提供するといった側面なのですが、もう片方の側面から見ると、こういった仕事の勝ちパターンを変えたいと希望する個人を、組織はどうサポートできるのか?という観点もあると思うんですよね。
強制ではなく、あくまで個人にとって取り得る選択肢をどうやって増やしていくのか?
今回は、こちら側の仕事の勝ちパターンを変えたいという個人のニーズに、組織はどういった機会や選択肢を提供できるのか?という側面で、オンラインスクール育休スクラを紹介する、企業の中の人向けのオープンセミナーを開催させていただきます。
日時は、2月24日金曜日の11時から12時の60分。会議一本分の時間です。
個人としての関心があって来ていただくのも大歓迎ですし、組織の中の個人一人一人のキャリアだとか、仕事の勝ちパターンのシフトをどうやって促していくのかという観点で関心を持つ方にもぜひ来ていただければなと思っています。
少人数でわいわいするオープンセミナー、同じテーマに関心がある人同士の情報提供、情報交換の場になればと思っておりますので、興味のある方はぜひお越しください。
当日は、私が進行させていただきます。
放送にリンクを貼っておきます。
以上が、本日のアナウンスチャプターでした。

最後までお聴きいただき、ありがとうございます。

それでは、今日も一日良い日にしましょう。

小田木朝子プロフィール

「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜
び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクール育休スクラから出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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