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「自営型」で働く時代 ジョブ型雇用はもう古い! ビジネス書レビュー

過去数年間、働き方改革の主流は、長時間労働の是正からジョブ型雇用の導入へと移り変わりました。しかし、太田教授は、この二項対立の視点が現実を歪めていると指摘します。
実際には、非正規雇用者やギグワーカーの増加など、日本の労働市場は既にジョブ型とメンバーシップ型の中間に位置していると言えます。太田教授は、この新しい自営型の働き方が、これからの時代に最適なモデルであると論じています。

著者紹介

太田肇教授は、同志社大学政策学部で教鞭をとる経済学博士です。組織論の第一人者として、その独自の視点で多くの著書を発表し、社会に新たな議論を提起し続けています。また、愛猫家としての一面も持ち、その柔和な人柄が多くの人々に支持されています。

自営型とは

自営型は、雇用形態にかかわらず、自営業のように独立して仕事を進める働き方です。これは、ITの進化により可能となった柔軟な働き方であり、企業と従業員双方に新たな可能性を開きます。自営型は、従来の雇用形態の枠を超え、より創造的で自立した労働を促進するものです。

本書の重要性

太田教授は、自営型働き方の導入が、日本企業にとって新たな競争力を生み出す鍵であるとしています。これは、個々の能力を最大限に引き出し、組織全体の生産性を高めるためのアプローチです。また、自営型は従業員のワークライフバランスの向上にも寄与し、より満足度の高い労働環境を実現します。

感想

「「自営型」で働く時代」を読んで、日本の労働市場が直面する問題への新たな解決策を見出した感があります。ジョブ型雇用とメンバーシップ型雇用の間で揺れ動く現在の状況に対して、自営型という選択肢が示されたことは、非常に意義深いと感じます。特に、自律性を重視し、柔軟な働き方を求める現代人にとって、この新しい働き方は大きな魅力を持っています。また、太田教授の提案する自営型が、日本の組織文化に新たな息吹をもたらすことを期待しています。

この本は、変化する労働市場を理解し、未来に向けての準備をしたいビジネスマンにとって、非常に価値のある一冊です。自営型の働き方が提供する新たな視点と可能性を理解することで、私たちはより良い未来への道を切り開くことができるでしょう。


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