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元学校の先生は見た!LGBTQ推進国、オーストラリアの学校で起こるちょっと困ったこと

元日本の学校の先生、14年。オーストラリアが開国してすぐにこちらにやってきました。最近、オーストラリアのハイスクールでSchool Support Officerという仕事を始めたので、日豪の教育について綴っていこうかな、なんて考えています。

仕事を得るまでの物語は、こちら。

オーストラリアは、シドニーのマルティグラの盛り上がりでもわかるようにLGBTQ先進国!マルティグラって?という方は↓のホームページをご覧ください。

もちろん、学校現場も例外ではなく、本人が申告する性が尊重されます。素晴らしいことなのですが、ちょっと困ったこともあるんですよね。

性別を持たない代名詞、They

英語は会話でも書き言葉でも代名詞を多用します。

見た目が明らかに男の子にはHe、女の子にはSheを使いませんか?でも性別ってその2つじゃない!生物学上の性別とは別に、性自認と呼ばれる自分の認識する性もありますよね。LQBTQを例にあげると…

  • L(レズビアン)

  • G(ゲイ)

  • B(バイセクシャル)

  • T(トランスジェンダー)

  • Q(クィア/クエスチョニング)

これに加えて、性を決めない、どの性にも属さない、ノンバイナリー。主にノンバイナリーの人に代名詞Theyを使います。

と、まあダイバシティーの考え方が浸透しているオーストラリア。学校でも「この生徒のことはTheyを使ってね。」と同僚が教えてくれます。

これを使うのがなかなか難しいんですよ!

  1. 単数の人に対して通常複数を指すTheyを使うと、動詞の変化は?とか気にしてしまい、言葉に詰まることがある。

  2. やっぱりどうしても見た目の性でついつい代名詞を使い、相手が嫌な思いをしたのでは?と気になる。

この2つを回避するのに私が考えたのは!!常に名前を呼ぶ!実はネイティブの同僚もこの技で切り抜けることがあるそうです。

求人に性別は載せられない!?

現在の学校では、私がやっている学習支援のポジションとパーソナルケアのポジションが同時に求人に出ていました。

支援学校で食事介助やトイレ介助の経験もあったので、パーソナルケアのポジションにも応募しようかな?って思ってたんですよ。

でも、

性別が書いていない!!

トレイの介助は同性でないとできませんよね。

働き始めて、同僚に聞いてみました。

「パーソナルケアの仕事にも応募しようと考えてたんだけど、性別がなくて・・・。」

答えは

「性別を書いて、求人できないんじゃないかな!?」

ということでした。

これも一因となってか、このポジションはなかなか人が見つからないようです。生徒は毎日来るのに困ったものですよね。

なんとか現在の職員で生徒の介助等はできていますが、あと1人は来てほしいところです。

気をつけたいこと

Hi, girls! How are you guys going?

って、このguysも気になる人には気になるのかも。

ちょうど先日、職場でこんな話になり、「やっぱり便利なのはfolksだよね!」で落ち着きました。folksだと性別を特定しないですみますから。

初めて出会う人たちや全体に話しかけるときはぜひfolksを使ってみてくださいね。


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