【勝手にお仕事ナビ】放送局~テレビ局編その①

どんな仕事にも面白さがある。どんな仕事に就こうか悩んでいる人のために少しでもお役に立てればと、キャリアコンサルタント・元人材派遣業界の私が、個人的見解で勝手に色んな仕事について解説します。ちなみに基本は福岡ローカルの話です。

「テレビ局で働きたい」とは何をやりたいということでしょうか?仕事は本当に多岐にわたります。番組制作やアナウンサーだけではありませんので、まずはどんな仕事があるのか知っておきましょう。

福岡には5局のテレビ局がありますが、それぞれは東京のキー局の系列下にあります。そしてそのほとんどが新聞社と大きく関係性を持っています。それがテレビ局のカラーにも少し影響しています。

RKB毎日放送・・・TBS系列、毎日新聞
KBC九州朝日放送・・・テレ朝系列、朝日新聞
TNCテレビ西日本・・・フジ系列、西日本新聞、産経新聞
FBS福岡放送・・・日テレ系列、読売新聞
TVQ九州放送・・・テレ東系列、日経新聞

TVQに経済番組が多いのは親元が日経新聞だからです。また、ニュースの解説にどの新聞社の人が出てくるかを見ると、この親子関係がよく分かります。

さて、テレビ局はニュースや様々な番組を放送して世の中の情報を視聴者にお届けするのが仕事です。が、視聴者からお金を取ることはしませんので、収入はCMという広告やイベント開催をすることで賄うことになります。その中にある仕事は大きく分けると、報道・スポーツ部門、情報番組制作部門、アナウンス部門、技術部門、事業部門、営業編成部門、管理部門などに分かれます(分け方は局によって多少違います)。

■報道・スポーツ部門
いわゆるニュースを追いかける部門です。ニュースは政治経済や事件はもちろん、スポーツの試合などもあります。日々の現場を取材する記者やニュース番組を制作する人たちもいれば、ドキュメンタリー番組を作る人たちもいます。ニュースは生の情報ですので、雰囲気としては毎日バタバタしています。

■情報番組制作部門
生活情報番組やバラエティなど、報道以外の様々な番組を作る部門です。企画を考えるプロデューサー、制作現場のディレクター、AD、その他様々なスタッフがいます。ここは常に新規オープンのお店を取材したりしますので、流行りものに敏感になります。

※キー局には「ドラマ」班がありますが、ローカル局にはほぼありません。TNCが数年前に「めんたいぴりり」という連続ドラマを制作しましたが、ローカル局ではかなり珍しいことです。KBC「福岡恋愛白書」は年に一度なのでスタッフはほぼ外部でしょう。ドラマが作りたいならローカル局はオススメしません。

■アナウンス部門
こちらは前の記事で詳しく書きましたので割愛しますが、報道・スポーツ・バラエティのどこで喋るかでかなり色合いが違ってきます。

■技術部門
カメラ、音声など制作現場の技術スタッフです。その他「放送する」という大きな業務に関わる技術者たちもたくさんいます。電波からデジタルへ、ネットへと技術の進歩が早いので勉強も大変です。また、番組と番組を繋げたり間にCMを入れたりなどの作業も膨大にあります。

■事業部門
放送以外のイベントなどを企画運営する部門です。ドームでの大型イベントとか、百道の花火大会とか、博多どんたくの時に何かやるとか、コンサートやお芝居など様々です。イベントと番組がセットになっていることも多いです。

■営業編成部門
番組やイベントは提供スポーンサーがいないと成り立ちません。それらを営業する部門です。また、番組の編成も大事な業務です。そもそもどんな番組を作るのかから始まって、1日の時間の縦軸や、何ヶ月続けるかなどの横軸の組み立て、イレギュラーの番組をどこに入れるかなどなど、全体を見渡す船長のような役割です。新聞など他のメディアに番組のPRを送ったりする広報の役割もあります。最近流行の「ラテ欄の縦読み」などはこの部門の人の仕業(?)でしょう。

■管理部門
テレビ局でももちろん、経理・総務・人事など普通の企業にあるような管理部門があります。業務内容としてはどこの企業でも似たようなものでしょうが、例えば経理が支払う先が有名タレントだったり、社内のやり取りがアナウンサー相手だったりするところはテレビ局冥利かも知れません。

ここに書いたものは全て「正社員」をイメージしています。テレビ局で働く人は正社員以外にもたくさんいます。それらについてはまた後程。。

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