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デザインの筋トレ〜寸法感覚を身につける〜

実は今度、美大生のアルバイトさんを入れることになったので久しぶりに新人教育について考えています。

僕の仕事である店舗設計というのは実務的な技術や知識の面と、クリティビティとでもいうべき発想力や創造性の両面が必要です。美大生は後者を徹底的に磨いているパターンが多いので、前者の実務スキルはほぼ皆無。すぐに仕事は振れるわけもなく。。。

まぁ、それで良いとも思うのです。自分が学生の頃はアカデミズムへの反感もあったし、こんな食えない能力を磨く課題に何の意味があるんだ?とか思いつつ、即戦力になることばかりを意識して磨いていましたが、、、結局後になってクリエイティビティの先細りに怯えながら創造性の鍛え方を模索する日々です。

とはいえ、実務スキルはないと話になりませんし、それこそ法律的な面からいわゆる工事の段取りや、技術面はもちろんコスト面や納期スケジュールなど制作上の制約など、必要な知識と技術の量はそれこそ膨大です。

で、正直どこから教えて伸ばしていくのが良いのか、はっきり言ってわかりません。全部必要。ただ、それらの中でどの能力を伸ばすにしても役に立つ基礎的な部分がいくつかあります。

それが、観察力と寸法感覚。これさえあれば知識が全然足りなくてもある程度仕事になると断言できるくらい、この2つは大事です。(追記:あとコミュニケーション能力。これは個人差大きいけど、これだけで食ってけるくらいの強力なスキルです。)

観察力の鍛え方はまた今度話すとして、寸法感覚の鍛え方。これはもう、毎日スケール(メジャー)を持ち歩いて色々な物をひたすら図る!測る!計る!これしかない。

ずーっと繰り返していくと、そのうち自分のいつも座っていて良い感じな椅子の高さは裸足の時は405mmくらいで、スニーカーなら422mm・・・とかって数値が入っていきます。

いつも行くあの立飲み屋さんの気持ちよく酔えるカウンターの高さは1045mm。この前言ったカフェのテーブルの高さは720mm。天板は幅が450mmの奥行き600mm。ちょっと幅が狭かったかも。

なんていう風に、ちょっとずつ体で覚える。これはもう経験あるのみなので、インテリアデザイナー目指すなら今すぐ始めて損はないです。

ちなみに、測る時はミリメートル=mmで測ること。学生時代ってcmが基準になっていますが、建築や内装の仕事ではmmが基本です。

この寸法感覚、よほど人間の体が一気に進化するか、物質転送装置とかすごいデバイスが出てきて普及しない限りはそうそう基準値が変わらないハズなので、コロコロ変わる法規を机の上で覚えるより確実に役立ちますよ。

実は素材の厚みとかの寸法も大事なポイントなのだけれど、それはまたの機会に。

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