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【連載6】マネタイズは難しい? 教育分野でのIoT企画を本気で考えてみた!「MIXTIA」記念すべきファースト企画 ~データで見守る学校生活~

 みなさん初めまして。「MIXTIA」アイデア出し担当の小笠です。ここまでの連載内容は如何だったでしょうか。個性の強いメンバーがWEBミーティングだけで運営する「MIXTIA」について理解を深めて頂けましたか?今回の連載は「MIXTIA」初めての企画内容についての紹介です。結果的には没となった企画内容ですが、アイデア誕生~没に至った経緯までを詳しく掲載しているので、是非一読ください!
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アイデアのきっかけはメンバーの何気ない一言だった!

アイデアの誕生を話す前に、メンバーとの出会いについて少しお話します。「MIXTIA」メンバーとの出会いはDatalympicというビジネスコンテストがきっかけでした。そのコンテストで教育分野をテーマとして発表した方がおられます。その人物が今の「MIXTIA」メンバーでもある栗原さんです。私がこのアイデアを考えるきっかけとなったのが、コンテスト終了後間もない時に栗原さんが発した一言でした。「教育分野の事業はマネタイズすることが難しい」。私自身、教育分野に詳しいわけではありません、教育関係の事業企画をしたこともありません、ただその時に思ったのが、教育分野をテーマとした事業企画を考えたい!ただただ漠然とした思いではありましたが、日々のルーティンの中に教育というワードが私の中に刻み込まれました。

ヒラメキだけがアイデアではない!掛け合わせて生み出すアイデア捻出方法!

私がアイデアを捻出する方法はヒラメキとは違い、自分自身がもっている情報と情報を掛け合わすことで生み出します。今回のアイデアは教育分野と“何か”。この“何か”の部分を考え、更にマネタイズを成立させることを条件とし、アイデアを捻出。そして生み出した「MIXTIA」最初のアイデアが、データで見守る学校生活です。アイデア捻出方法についてもっと具体的に説明したいところではありますが、こちらはまたの機会とさせて頂きますね。それでは、この企画内容について紐解いていきます。

10年間で551人!?

この数字が何を示しているか分かりますか?実は国内の小中学校において、事故や病気によって亡くなった10年間の累計人数を表しています。月ベースで考えると4~5人。皆さんはどう感じますか?多いですよね?私も8歳と15歳の子供を持つ親ですが、他人事としては考えられない数字です。もし自分の子供が…と考えると想像を絶します。学校環境において、事故や病気による死亡は防ぐことができないのか?防ぐことができた事故はなかったのか?早期発見することで守られた命があったのではないか?と考えさせられてしまいます。では、学校生活において、早期に発見することはそんなに難しいことなのでしょうか。結論から申し上げると、早期発見することは難しいと言えます。その理由は大きく3つ。

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このような状況では、早期に発見できることの方が稀だと感じませんか?頼れるのは先生だけです。しかし、先生も通常業務に加え、個人スキルもバラバラ、全生徒数の監視となると根性論的な話になってしまいます。見つけることが早ければ、助かる命は必ずあります。ではどうすればいいのか。今回の企画内容のコア部分について説明します。

個人バイタルデータを分析し、急激なバイタル変化に素早く反応する!

流行っているのか?いないのか?今回の企画案では話題性の高いウェアラブル端末を利用します。子供達それぞれにウェアラブル端末を身に着け、平常時~興奮時の心拍数・血圧等の個人バイタルデータを可視化し管理します。具体的な機器構成は下記の通り。学校敷地内に複数設置されたGWがウェアラブル端末から送られてくるデータを集約し可視化。生徒のプライバシーを考慮し、急激な心拍数の増加や停止など緊急性を有する場合のみアラートにて関係者へ通知する仕組みです。

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シンプルなアイデアではありますが、ここで重要となる課題がプライバシーとマネタイズ。実はこの2つの課題、別々の課題でありながら、解決策が同じになることに気づきませんか?教育分野で収益性を考えると、まず思い浮かぶのが学校予算です。児童・生徒数などの学校規模に応じて決まる予算ですが、ここから新しいサービスの費用を捻出するのは非常に困難であると私は思っています。仮に予算取りができ導入したとしても、年次予算は次年度廃止といったことにもなりかねません。ではマネタイズはどう考えていけばいいのか。

プライバシーとマネタイズ2つの課題をクリアする!

方法はいたってシンプルです。親にサービスの選択権限を与えればいいのです。利用したい方だけが料金を支払いサービスを利用する。そうすることで完全にとは言い切れませんが、プライバシーとマネタイズの大筋がクリアできます。また、ここで参考情報としてお伝えしたいのが、親が子供にかける費用。時代の変化に伴い子供の数は減少しましたが、一人当たりにかける費用は右肩上がりです(グラフ参照)。ここから推測できるように、収益原を学校予算ではなく、個人の財布に変えることで収益性のハードルがかなり下がります。

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ここでよく似た話を例として上げます。マンション購入時にオプション販売というものがあります。間取りに合わせた棚や壁紙、キッチンのグレード、小さいものならハンドルの仕上げなどを個人の選択でオプション購入できます。このオプション販売はとてもよくできた仕組みでして、マンション建築者(施主)は決まった予算でユーザーに最大限のサービスを提供したいと考えますが、予算の中で提供できることも限られます。ここで利用されるのがオプション販売です。高いグレードの設備を提案しつつ、かつ予算はユーザーのお財布。こうすることで、予算を維持したままサービスレベルを向上させることができているのです。

では話は戻り、サービスの具体的な金額イメージです。ターゲットは小学生のみを想定。
6年間の利用費 + ウェアラブル端末費=¥30,000~(あくまで想定です)
月額利用的な集金ではなく、入学時にランドセルや制服を購入するのと同じ、必要(任意)教材として一括購入をイメージしています。
また、個人所有の携帯電話と連動させることで(通信費は個人持ち)学校生活(テリトリー)以外での身体的異変の検知も可能となり、より広い範囲でのサービス利用の可能性も広がります。

問題山積み!アイデア山積み!どんどん広がる5人の意見!

事業企画の案として発表したこのアイデアの種が「MIXTIA」のWEBミーティングで更にブラッシュアップされることとなります。会議では様々な問題も上がりました。誤動作、未送信対策、ネガティブ要素の払拭、先生の業務責任などなど…
また、それ以上にアイデアもたくさん上がりました。友達登録、ゲーム機能、病児保育展開、保険ビジネス連動などなど…。全てについて具体的に説明したいところですが、割愛させて頂き、具体的に聞きたい方がおられましたら是非「MIXTIA」へご連絡頂けると幸いです。

続々と発想される次なる事業企画アイデア!

本企画が没になった理由ですが、もっといろんなアイデアを出し合いたい。このメンバーなら様々な角度で事業立案ができる可能性がある!との意見が上がり、他のアイデアも出し合うことになりました。そして、複数回のアイデア討論の後、本事業企画よりもより優れた企画案が完成し、本事業企画は没となることになりました。次回は本事業企画の次に発表され、惜しくも見合わせとなってしまった企画アイデアを説明します。今回の連載と同じく教育分野での企画アイデアですが、全く違う切り口での発想でかなり面白いですよ。次回も是非一読頂ければと思います。それではまた次回に。

<MIXTIA連絡先> mixtia_info@mixti

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