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イノベーションこそ過去とか原点が大事だと思う

かつて「イノベース株式会社」という会社の代表を任されていたことがある。イノベーションのベースになると言う思いを込めた社名だった。

それからという訳ででもないけど、イノベーションという言葉が仕事で、身近でよく聞くようになった。HRの業界なので「イノベーション人材輩出」とか「採用のイノベーション」などの文脈。

irootsという学生と企業の本音フィッティングを目指す事業構築の中でそれなりにイノベーションに向き合えてきたと思います。

でも、あまりにもビジネス界でイノベーション、イノベーションと連呼されると何となく陳腐なワードにも感じられてしまう。

innovationの語源は?

調べてみると元々の語源は "nova=新星"からくるという。

新星が語源だからinnovationは「新しくする、生まれ変わる」みたいな意味に捉えられてるが、「innovationは自分に当てはめてこそinnovationだ」と少々飛躍を入れながら考えると、『地球が新星"nova"だった頃を思い出し、novaがどこに向かうべきか考える』という言わば原点回帰や温故知新の考え方にならないか。

イノベーションは原点回帰や温故知新から生まれると思いはじめた。

渋沢栄一の「ロンゴとソロバン」

先日、熊本大学熊本創生推進機構イノベーション推進部門 特任教授の髙橋先生とお話をさせていただく機会がありました。

髙橋先生はイノベーションを起こすアントレプレナーに大事なのは「ロンゴとソロバン」で特にロンゴであるとお話されてて、僕もそれにとても共感できました。

ロンゴ。その中できっと誰でもが知ってるし、日本酒の銘柄でも有名なこの言葉。

「上善如水≒最上の善は水の流れのように上から下に流れ落ちるもの」

自然に生きることの大事さを示してると思います。

自然に生きるって何でしょう。

水がどこからきたか、上(原点)を大切にしたい

僕はいつも、目の前見てる時間が本当に長いなあと思う。

後ろって振り返る時間すごく少ない。でも本当はどこから流れてきたのかわからないと、どこへ流れていくかもわからないので、原点は本当に大切。

イノベーションは向かう方向が大切。つまり原点(ルーツ)に向き合うことから始めてみたい。

伝統工芸としての和紙の変革

そんな中で今回「和紙」の事業を岐阜で千田崇統さんという12年も手漉き和紙をされてきた素敵な人と、共同経営者としてやらせていただく機会をいただけました。

和紙に携わりたい。でも和紙職人さんが僕みたいないちげんさん受け入れてくれる訳ない。それにずっと東京でHRテックとかやってた僕と気が合う職人さんっているのかしら?とか思ったら居ました。ほんとご縁はすごいけど必然。

なぜ和紙?

もともと、触った時や、光を通した時の何とも言えない心地よさに惹かれて随分前から和紙に興味を持ってきた。

和紙こそ原点に遡ろうとすると1300年も昔まで戻らなきゃいけないから大変。

和紙の素晴らしさはまず1000年以上保てるという記録媒体や紙としての価値。1000年て今のデータ保管の感覚からも驚くべきもの。

耐久性だけではなく、吸湿性や、防菌消臭効果も期待できる素材としての秀逸さ。

でも、本気の本気で和紙の原点を振り返ると、水だったり、原料が育つ山だったり、人間が本来大切にすべき存在が見えてくることも和紙の魅力だと、千田崇統さんから教わった。

人と自然が和紙を通してまぐわう世界。
原料の楮(こうぞ)ととろろあおいと水を混ぜるときの道具を『まぐわ』と呼ぶ。まぜるより趣深いのでそう言っている。

それなりに物質文明社会を謳歌して思うこととしては、そろそろ自然というルーツを振り返り、その自然と再びまぐわう体験が大事になってくると思う。

そんな体験の中から新たなイノベーションは生まれると信じている。

新会社のPURPOSE

これです。

山の心を人に伝え、自然と人をふたたび融合させる。自然の恵みに感謝。創造を楽しみ、人と自然を結ぶ。

すごく大切にしたい言葉になった。和紙を完成品の和紙という既にもう色々決まってしまった視点で見るのではなく、「人と自然を結ぶ」和紙として再定義して考えると、従来の和紙ではなく、革新的な和紙の活用がどんどん広がる。千田崇統さんの作品を見て驚いた。

こんな和紙見たことがなかった。

この2年くらい割と足繁く工房に訪ねていたが、最初は千田さんが何を作ってるのかさえもわからなかった。少なくとも、これが和紙だとは思ってなかった。でもある瞬間、「これ和紙!しかもこれまでにない革新的な和紙だ!」と気づいてしまった。

なぜ1年間気づかなかったのか

「和紙ってこういうもの」という固定観念に縛られてきたから。
いにしえより人が考えてブラッシュアップされ続けた和紙はいつからか伝統のものになった。

続いてきたものを継承する。これは大切なことだと思う。でも誰かが決めたことだけを頑なに守り、それだけを和紙としなきゃいけないって誰が決めたことなんだろう。きっとそれはそう思う人、つまり自分が勝手にそう判断しただけ。

カチカチの自分の頭がそう決めつけていただけだったと気づいた。

これから

9月1日に合同会社warabee(ワラビー)という会社を千田さんと共同代表として立ち上げます。同時に私たちの想いを少しでも多くの方に知っていただきたくワラビーランドプロジェクトを立ち上げます。同日にクラファンもスタートします。

みなさん、ほんの少しでも「言ってることわからんでもないな、、」と思っていただいた方は応援をお願いします。「何言ってるかわからないな、、」と言う方も僕の文章力のなさがハードルになってると思うので直接説明させていただくのでお時間をください。

絶対このプロジェクトを成功させたいです。

キャンプファイヤー

十六銀行様が立ち上げた東海地域クラファンサイトの第一号案件にも選定!

それぞれリターンは特徴をつけました。
是非ともご支援をよろしくお願い申し上げます。

小笠原 寛


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