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【目印を見つけるノート】1316. 三宝寺池をひとまわり

本日の『福山ご城下開端の記』は朝ではなく、夜の更新になりました。よろしくお願いします。
『福山ご城下開端の記』

さて、きのうはあいにくのお天気でしたが、杉並区と練馬区の境辺りをうろうろしてきました。

この辺りは東京23区でうちからもっとも遠いところになります。そうですね、足立区の西新井はもう少し離れているのかな、ぐらいです。
訪問したイベントは原則非公開でしたので、写真をちょっとだけ。

そのあとで練馬区の方へ。
石神井公園に行ってきました。
武蔵野だ~✨

石神井公園って、小さい頃よく聞いたワードでした。「しゃくじいのおじさん」と母がよく言っていて、でも石神井に親戚がいたのか分かりません。
小さい頃のミステリーですね🤔

どんぐりたくさんありましたが、小さいのばかり

初めて訪れたのですけれど、野山の趣が思いっきりありました。武蔵野巡りでいくらか水辺や水源地に行きましたが、ここは「野山の趣」で暫定1位ですね(ランク付けはしていません)。
天気がよければ映えたのでしょうが、雨がちなのも一興です。私はこの公園の大きな割合を占める『三宝寺池(さんぽうじいけ)』をぐるっと一回りしてきました。

先日紹介した玉川台公園も小さな丘陵にありますが、こちらは森に近いですね。そしてこちらは『石神井城』があったところでした。

江戸が『江戸』と呼ばれるようになったのは江戸時代からですが、その前は江戸城周りも武蔵国豊嶋郡でした。江戸城回りの古地図にもそう書いてあります。ずっと変わらず豊嶋郡だったのかもしれません。

ここには豊島氏という豪族がいましたし、江戸にも江戸氏という豪族がいました。南北朝から室町時代に、繁栄を誇った氏(うじ)ですね。

それでは、また例の『新訂 江戸名所図会』を見てみましょう。

三宝寺の池 
(亀頂山三宝寺と)同所にあり。めぐることおよそ五百三十余歩(実際は1kmぐらいでしょうか)。中に一小島あり。すなわち池霊 弁財天の祠を建つ。この池水、冬温かに夏冷ややかなり。洪水に溢れず干魃に涸れず、湯々汗々として数十村の耕田を浸漑し、下流は板橋・王子の辺りを廻り、荒川へ落ち合えり(古老いわく、この池数魚のうち鳥井の印文あるものあり。 古来これを猟りて祟りを受くるといえり)。
石神井の城跡
三宝寺の池の傍らにあり。その地、北に池水を帯びたり。大手と称する辺りは水田にして、左右に空塹の形今なお存せり。文明[1469-87]中豊島氏この城に住むといえり(ある人いう『豊島家譜』に豊島三郎兵衛泰友が子三郎兵衛入道泰景、この城にあり。泰景卒するの後、その子を幼なければ、舎弟左近太夫景村、兄の跡を継ぎて武蔵国足立・多摩・新倉・豊島五郡を領し、石神井の城に住する由ありと。よって考うるに、景村より勘解由左衛門まで相続いて この地に居住たりしかども、次の練馬の城の条下に載せたりしごとく、文明九年四月十八日、太田道灌のために攻め落とされしより廃城となりしなるべし。永禄の頃は小田原北条家の臣太田新六郎(太田康資)、石神井の地を領したることは、北条家の分限帳に載せたり。
案ずるに石神井の地に豊島山道成寺といえる 寺あり。土(地の)人伝えて、これも古城の趾なりという。これによればもしくは豊島氏の城ならんかと思わる。山号また因みあるに似たり。なお考うべし。
『新訂 江戸名所図会』市古夏生・鈴木建一校訂 ちくま学芸文庫より引用
※旧かな遣いを直しました
※表記を一部直しました

そうなのですね、豊島氏は太田道灌に倒されてしまったのか……。
さて、上の江戸名所図絵でも挙げられていますが、こちらは不思議なエピソードの多い場所のようです(調べていて知ったのですが)。
いくつか、練馬区のサイトに出ています。

蘆切鳥という大きな鳥、龍が住んでいるというお話、江戸名所図絵にも出ている水温のこと、魚のこと。最近はワニが棲んでいるという、別の意味で怖い噂もあったりします。

その真偽は私が判断したり、面白がったりするようなものではありませんが、この池を囲む一帯が古くからお城であり、貴重な水源だったのだということは分かりました。

武蔵野は「野」ですが、「水」でもあるのだなと最近は思っているところです。ここまでの武蔵野探訪で、多摩川、等々力溪谷の湧水、田園調布せせらぎ公園、善福寺池、そして三宝寺池と湧水のあるところに出会いました。
これからも武蔵野探訪は続けると思いますが、水にも注目したいと思います。なぜなら、善福寺池と三宝寺池の湧水はもう涸れて、組み上げているそうです。そういったことも視野に入れて歩きたいと思うのでした。

あと、石神井公園の不思議は自分の「石神井のおじさん」も含めたくさんありますが(苦笑)、また機会がありましたらまじめに考察したいと思います。

今日は音楽はなしです(日付変更線直前なので)。
お読みくださってありがとうございます。

尾方佐羽

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