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書籍【目からウロコが落ちる 奇跡の経済教室【基礎知識編】】読了

https://booklog.jp/users/ogawakoichi/archives/1/B07RZK8XYN

◎タイトル:目からウロコが落ちる 奇跡の経済教室【基礎知識編】
◎著者:中野剛志
◎出版社:ベストセラーズ


自身の不勉強が原因だが、私は経済に非常に疎い。本書を読む限り説得力があるが、本当なのか検証してみたい。
日銀・政府含めて様々な対策を実施したにも関わらず、実際に日本経済は低迷したままだ。
モノの物価は上がっているが、経済自体が上向いている訳ではないし、消費者の生活が豊かになっているという実感がない。
MMT(現代貨幣理論:Modern Monetary Theory)について全く不勉強であったが、本書の解説で多少概要が理解できた。
もうちょっと突っ込んで、自分でも勉強してみたいと思う。
確かにこれらの主張だけを聞いていると、今までの政府の施策は全て間違っているとしか思えない。
自分に前提の知識が圧倒的に足りていないから、つい鵜呑みにしてしまいがちだが、逆に反対の意見もきちんと聞いてみたい。
政府は、どういう論理で正しいと考えて、今までの施策を行ってきたのか。
それでも日本経済が改善されていないのは、何が原因だと思っているのか。
どうすれば、この状況が改善すると思うのか。
知識が足りていないために、私自身が判断できない状況であるが、個人的には財政政策以外にも、根本的な原因があるような気がしてならない。
当然、原因は様々あって、複合的な要因が複雑に絡み合っている。
・急激な少子化で、働く若者が減り続けている
・少子化の影響もあり、同年代の競争意識が薄いため、ガッツがない
・とにかくデジタル化が進んでいない。デジタル化しなくてもなんとなっているという一面もある。
・製造業主体のビジネスモデルがすでに限界にきている
・日本の経営者の能力不足
・そもそも日本人の労働生産性が低すぎる(経営者だけの課題ではない)
・法律や規制が厳しくて、イノベーションが起きにくい
・国際競争で優位な産業が減っているのに、次の一手が打てていない
などなど。素人考えで上げてみたが、本当に経済低迷に影響を与えていないのだろうか?
本書内では、上記に関係なく「経済の低迷が続いているのは、デフレから脱却できないことが原因だ」と明確に回答している。
それでは、なぜデフレになるだけで、経済成長が滞るのか。
なぜデフレから脱却できないと、経済は成長できないのか。
デフレから脱却する方法は何なのか。
本書で解説されているが、確かにテレビなどでよく報道されている内容とは異なっていた。
もっと深掘りして専門家に聞いてみたいところだ。
本書では「グローバル化が進むと、デフレになる」と説いている。
「海外貿易を規制して、国内で産業を回した方が、景気がよくなる」とも書いている。
私が在籍している会社では、確かにグローバル化の波は大きく影響している。
小さいながらも儲かっていた業界が、今は窮地に立たされている。
今までそれなりに利益が出ていて、甘え過ぎていたという側面もあるかもしれない。
よくよく考えると、外資系企業が日本のある産業を根こそぎかっさらっていくのは、日本国全体にとってプラスになるとはどうしても思えない。
インターネットだって、検索だって、スマホだって、外資規制して、日本国内で閉鎖していたら、産業として大きな進化を遂げたかもしれない。
現に中国は、GoogleもYoutubeもFacebookも規制したために、BATHが台頭した。
そして今、次の世代のベンチャー企業もドンドン生まれている。

この論理からすると、著者の考え方は合っている気がする。
デフレ脱却のためには、規制強化し、公共投資を増やせばいい。
やるべきことは見えているのに、なぜ出来ないのか?
ここがまた日本人の気質を感じるのだが、不思議なものである。
とにかく考え方としては、非常に面白い。
他の金融施策も勉強してみて、見比べてみたいと思った。
(2023/12/31日)


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